貯金消滅#62
「おばちゃんの敷布団のシーツから、定期預金の証書が出てきたんだって・・・」
数年前に急逝した、大叔母の遺品整理中の話でした。
本人も大切にしまったつもりで、忘れてしまっていたのかもしれません。
そんな話を、この記事を見て思い出しました。
民営化前の郵便局に預け入れた「定額郵便貯金、定期郵便貯金、積立郵便貯金(住宅積立、教育積立を含む)」についての制度です。
貯金期間満了後、20年2ヶ月払い戻し等の請求がない場合、貯金の権利が消滅し、払戻しを受けられなくなります。
旧郵便貯金法の規定に基づくもので、平成19年9月30日までに預け入れた貯金が対象となります。
権利消滅の対象額
権利消滅の対象となる貯金のうち、令和元年度には約64億円、令和2年度には369億円、令和3年度は457億円が権利消滅しています。
令和2年・3年度が他の年度と比べて高額なのは、高金利で当時の預入額が大きく上回っていた時期だからだそうです。
総額で見るととても大きな金額ですね。
しかしゆうちょ銀行に限らず、証書を紛失したり、住所変更ができずにお知らせを受け取ることが難しくなってしまい、存在を忘れてしまった預貯金が、家に眠っていることもあるかもしれません。
家族とやっておきたい対策
存在を忘れる、または家族が契約しているお金の情報を知らないことで、せっかく大切に貯めた預貯金が、使われないまま放置されてしまうことがあります。
そのまま放置するのではなく、お金の書類を整理することで、出来ることは対策しておきたいものです。
□旧郵便局の契約があるか確認する
該当の貯金を所有されている方にはお知らせが送付されます。お知らせが届いた場合には、速やかに払戻の手続きを相談しましょう。
しかし住所変更が適切にできていない等の理由で、届かないケースもあるようです。契約有無を確認するため、現存調査という制度もありますので、郵便局へ確認に行かれるのも方法です。
調査の結果、無いことが確認できたら、その書類を書かないエンディングノート®に収納しておきましょう。あとから見返す時に記録として確認できます。
□利用頻度の少ない預貯金口座を解約する
存在を忘れてしまうような口座は、ご自身が管理できるキャパシティを超えている可能性があります。
「将来の先祖供養代」「学資貯金」など目的をもって置いているものは問題ないと思いますが、分けて所有することに意味がなくなってきた通帳は、お元気なうちに解約して、整理しましょう。
□住所変更を適切に行う
各金融機関へ届け出ている最新の情報を確認し、もし前住所であれば都度変更をしておきましょう。必要なお知らせを必ず受け取るためにもやっておきたいものです。
また、今後はマイナンバーカードを利用して、スムーズに住所変更手続が行えるようになる方針がデジタル大臣から発表されています。このような恩恵を受けるためにも、事前に不必要な口座は解約しておきたいですね。
書かないエンディングノート®で契約整理
日頃からご自身や家族の契約を見直すためにも、書かないエンディングノート®に大切な書類を整理分類・保管しておくことをおすすめしています。
ご自身が確認したいとき、すぐにチェックできる状況にしておきたいものです。下記の公式LINEから、書類収納のお手本を無料でご覧頂くことができますので、ぜひご登録ください。
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