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ほおずきチョコと賢者



粗末ではいけませんが「いいものをつくるぞ」と力んだり、相手に期待したり、想い描きすぎたりしてどこかにしがみついたりすると、ふと気づいた時、近視眼的でおもしろみのないものになっていることが往々にあって。

この作品を納品するころ、甘酸っぱいほおずきを頬ばるんだ。そんなちいさな想いくらいが、作品を丸く、赤く染めるのでしょう。

今年も、長野の森にたたずむギャラリー主催の公募展納品を無事に終え、いつも楽しみにしている生産者の名前が記された大粒のほおずきを買うことができました。サラダにしようか、ジャムにしようか、いやそのままひと口でパクリが一番だなと思いながら。結局、毎年チョコをコーティングしたエレガンスな鬼灯に仕上げています。2年前のつぶやきも見つけた

なぜ毎年このチョコをかぶったほおずきをつくるのか。

話はイタリア在住時代に飛びます。秋のセンチメンタルな夕刻、オレンジ色のミラノの街。ちいさなケーキ屋さんのショーウィンドウに並んだその姿に目をうるませたことを思い出すのです。子どものころ舌で鳴らして遊んだほおずきの郷愁感と現地のエスプリが混じり合ったお菓子。

そして、その名が「アルケケンジのチョコレートがけ」(alchechengi al cioccolato※)と知ってからは、勇敢な男のたちが歩く姿に見えてきたのですよ。そんな日の、想いを動画に込めて。


※「ほおずき」ナス科の野菜にカテゴライズされ学名はalkekengiという

保温性の高い土鍋は、チョコの湯煎(50℃ちょっと)にも使えます。

あとがきコッチョリーノ

▶︎コッチョリーノWEBブログより転記
▶︎動画の中で使った土鍋コッチョリーノは蓄熱性が高いので、湯煎でチョコを溶かすのにも便利です。▶︎note用にイタリア語のレシピページのリンク、コッチョリーノ過去つぶやきなど加えました。▶︎公募展「着想は眠らない」に出品中。作品は追ってご紹介しようかなと思っています。

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