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【人生】極限の状況で手に入れた言葉①〜新たな思考の始まり

私は、今、人生が楽しい。
悩みが多かった以前とは別の景色を見ている。

昔から馴染みのあるバーで、ママにこの話をすると、人は、極限の状況に追い込まれると、かえって道が開けることがあるのよ、と言われた。

そう、以前、私は、どうにもならない現実に押し潰されそうになっていた。
しかし、その中でもがいている時、一つの言葉に出会い、その言葉について、考え続けていくうちに、目の前の景色が、確かに変わった。

夜の駅のトイレは、荒れている。
限られた時間の中で、排泄物、嘔吐物まみれの便器や洗面台をきれいにしていかなければならない。

当時の私は、嘔吐物がいくつもあると、ふざけるなよ!またかよ!なんなんだよ!…と、ストレスを溜めていた。

仕事が始まる前は、今日は、頼むから何事もなく終わってくれ…と、祈っていた。

俺の人生、なんなんだろう?
こんな仕事、辞めたい…
でも、家族のために、働かなくては…
働いていれば、生活を維持できる。
家族を守れる。
長いけど、定年まで、この仕事を勤め続ければ、老後は、穏やかな生活が待ってる。
本当か?
本当に、穏やかな老後の生活なんて、あるのか?
この仕事を定年まで働いて、年金をもらったとしても、おそらく、シルバーの仕事などで、働かなくてはならないだろう。
そうしたら、その仕事の中で、また、嫌な仕事や、人間関係の悩みもあるだろう。
終わらないじゃん!
俺の苦しみ、終わらないじゃん!
絶望…
死んだ方がましなのかな?

その日も、駅のトイレを回りながら、最後の仕上げに入っていた。
黙々と体を動かし、トイレをきれいにしていく。
体を動かしながら、様々な事を思考する。
妻の笑顔を思い出し、涙が溢れる事も度々あった。

男性トイレ個室のペーパーホルダーを拭き上げた時、フッと、一つの言葉が降ってきた。
突然のことだった…

人生を遊ぼう!

ん?!
なんだ?この言葉は?

人生を旅しよう!
とかなら、聞いたことあるけど、遊ぶ?!

この時から、

人生を遊ぼう!

という言葉について、考える日々が始まった。

この言葉は、様々な局面で、私を救い、私を導いてきた。
今の私にとって、御守りのような言葉になっている。

そして、私を、それまで見ることのできなかった景色へと導いたのである。


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