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【仕事】Stop 「体言止め」!~仕事の文章は、正確な上にも正確に!~#385

おはようございます、tamamioです(^^)皆さん、新年度を迎えましたね!

今年こそは、社内で良い仕事をしたい!結果を残したい!自分を高めたい!と決意に燃えている方も多いと思います。

今回は、仕事で「おっ?」と思われる、ちょっとした「文章の書き方」について発信します。

1 迫る!100年に一度の大分岐点

本日のおすすめ本はこちらです、ドン!

社会学者・橋爪大三郎氏は「近いうちに、『世界史の大分岐点』が訪れる。日本も世界も、その激動に飲み込まれるだろう。(まえがき)」と述べます。

本書は「経済・科学技術・軍事・文明」の4つが、五十年・百年の期間でどのように変容していくのかを論じています。

「そういう経済・軍事の未来予測本って、けっこうあるよ?」と思われるかもしれません。橋爪氏は述べます。

よくあるビジネス書は、経済の専門家、科学技術の専門家か書いている。その分野には詳しくても、社会全体や歴史との関係には言及が及ばない。(中略)要するに読むだけ無駄で、役に立たない。

p5

そこまでズバッと書かれると、ますます本書に興味が湧きます!

2 日本語の衰えは「カタカナ語・絵文字」だけじゃない!

今回取り上げるのは「第1章 経済の分岐点」の「哲学が、経済と社会を支える」です。

「哲学がどうして経済・社会を支えるのか」の説明は、ここでは省きますが、「哲学を支える日本語力が衰えている!」と佐藤氏・橋爪氏は述べます。

日本人の日本語力の衰えは、両氏に指摘されなくても、誰でも述べているし、実感もしています。それこそ「よくあるビジネス書」にも登場します。

その中で、私が注目したのは次の部分です。

佐藤 それと、パワーポイントの多用によって、体言止めが主流になっている。

p64

3 復習「体言止め」とは?

体言止め?皆さん、学生時代に習った「体言止め」、覚えておられますか?引用します。

体言止めとは、「日次ミーティングの実施。」「新しい開発ツールの導入。」という具合に、文の末尾を体言(名詞・代名詞)で終える表現方法のことです。

日経XTECH

4 「体言止め」がNGな理由

体言止めの、どこが悪いのか。佐藤氏は次のように述べます。

字数の限られているパワーポイントで、文章をコンパクトにまとめるために体言止めを使っているうちに、時制などが怪しくなってくる。

p64

「時制」とは、過去・現在・未来のことです。

例えば「善処。」と書いただけでは、「善処した。」なのか「善処している。」のか「善処しつつある。」のか分かりません。これも非常に問題です。

p64

なるほど~。引用した『日経XTECH』の記事にも、”体言止めはITの現場で使ってはならない表現の一つ”と書いてあります。正確さが求められるIT業界では、この時制のあいまいさはご法度なのですね。

5 体言止めのオンパレード!過去の提案文書

ここで私の話に戻ります。私は小学校教師です。教師の年度初めは激務で、学年、学級の準備をしながら、学校全体の仕事もしなければいけません。

学校全体の仕事のことを「校務分掌」と言いますが、年度初めはその分掌の提案をしないといけない。

その提案は、自分が「1」から作るのではなく、基本的に、過去の分掌のデータを確認して修正して・・・となります。

私の分掌の提案もあり、過去の提案を見直したのですが、もう「体言止め」のオンパレードでした!

事故発生後の手順を分かりやすくチャートにしてくれているのですが、

・近くの教職員、児童(SOSカード)
・保護者に連絡

とか、「何となくわかるけど・・・」です。最初の「近くの教職員、児童(SOSカード)」に至っては、何をしたらよいか、全くわかりません。

「何となく」は、わかります。でも、こういう緊急時対応って「何となく」じゃいけないですよね!

きちんと「保護者に連絡する。」とか「近くの教職員を呼びに行く。」とか、文章で書きなおそう!と決めました。

その方が、印象に残りますしね(^^)

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!忙しいのは、皆さんも同じですね!お互い、身体に気を付けて、元気に乗り切りましょう!

では、今日も素敵な一日を!



私の創作活動の糧は「読書」です。より多くの書籍を読み、より有益な発信ができるよう、サポートいただけると嬉しいです。