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【GIGAスクール】子どもが「バグった」と言うのが許せない理由~デジタルネイティブ世代の新世界観?~#263

おはようございます、tamamioです(^^)皆さんは、「子どもが使うと嫌な言葉」ってありますか?

私は「バグった」という言葉を子どもが使うのが嫌いです。今回は、「バグった」という子どもの心理と

1 私が嫌いな子どもの言葉「バグった」

私は小学校教師です。全国の学校で、GIGAスクール構想により一人一台タブレットが支給されたのは周知のとおりです。

それに伴い、子どもがタブレットに触れる時間が増えました。同時に、タブレットが不具合を起こす時間も。

そんな時、子どもはこう絶叫します。「バグった!」と。

上記サイトによると、バグる(バグった)とは「プログラムの不具合」だそうです。つまり「タブレット側の問題」です。

2 責任転嫁するな!悪いのは使い方!

しかし実際、子どものタブレットを見てみると、タップしすぎでフリーズしてる、変なところを押してネットに接続できないなどの理由であることがほとんど。というか全て。

「タブレットの問題」ではなく、明らかに「使う側の問題」です。それなのに、子どもは「バグった」「バグった」とタブレットの責任にするのです。

もう本当に、腹が立つやら、情けないやら。不具合の対応につかれたこともあり、かなり強い口調で指導しました。

「『バグった』って、動かないのはタブレットのせい?」
シーン・・・。

「違うよね。悪いのはタブレットでなく、使い方」
「あなたたちの使い方が悪いから、タブレットが動かなくなるの」

それ以来、「バグった」とは一言も言わなくなりました。何様???

3 魔法の動作「スワイプ」

そして、以前も紹介したこの本を思い出しました。

本書にiPadを使いこなす1歳女児のエピソードが登場します。

たとえば、再生回数500万回以上の動画に登場する児は(中略)勝手知ったる動作でスワイプして、あれこれアプリを開き、デバイスが自分の指先に反応するのを見て嬉しそうに声を上げる。(p304)

ちなみに女児は1歳です。その女児の前に、1冊の雑誌が置かれました。iPadの操作には慣れていますが、「本の開き方」は知らないようです。

女児はスワイプしようとする。そして印刷された写真が次の写真に移らないことに腹を立てる。(p304)

スワイプしようとすることは自然だと思うのです。でも「腹を立てる」?

4 自己省察・自己責任ができるように

筆者は、さらにこう述べます。

これがこの世代の新しい世界観なのだ。視界に入る環境に対して自分は無限の命令ができると信じているし、つまらないものはさっさとスワイプして次へ行けると確信している。(p304)

さすがに、女児もこのまま成長しないとは思います。どこかの段階で、世界は自分の思い通りにならないことも、不快なこともスワイプできないことも学ぶと思います。

でも、「幼少期にこういう体験をした」という影響は、小さくないと思います。子どもの「バグった」発言を受けて、本書を思い出しました。

1歳女児も、私の教え子も、まだ子ども。子どもが癇癪を起すのも、失敗するのも、待てないのも、省みられないのも、それは当たり前です。

いろんな機会をとらえて、自己を省みられる、自分の責任として考えられるように育てていきたいと思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!それでもやっぱりテクノロジーを無視して生活はできません。自分で「使いこなす」ように育てたいです。

では、今日も素敵な一日を!ありがとうございました!



私の創作活動の糧は「読書」です。より多くの書籍を読み、より有益な発信ができるよう、サポートいただけると嬉しいです。