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オンライン教師に必要な語学力

今回は以前に私が投稿した記事で妙に評判がよかった(私の数少ない投稿の中で比較的プチバズりした)「オンライン日本語教師のバイト」について、もう少し深堀した内容を書いていこうと思います。つまりオンラインで日本語を教えるのに語学力は必要なのかどうかです。


1. 日本語を教えるのに英語は必要か

結論から申し上げますと、日本語を教えるのに英語(および他国の言語能力)は必要条件ではありませんが、他の先生と差別化を生み出せるひとつの条件にはなります。

まず、語学の教え方として一般的なのが英語やその国の生徒の言葉で教える方法と日本語で日本語を教える方法があるのですが、日本人は後者あるいは前者と後者を混ぜた教え方の人が多いです。理由はいろいろですが、主にはやはり英語を流暢に話せる人が少ないからではないかと言われています。

ただ英語で日本語が教えられないかと言うとそんなことは決してありません。私はその理由として、いまどきはスマホが高性能なこととYouTubeのような動画サイトや言語学習アプリが多く普及しているからの2点を挙げたいと思います。

1-1. スマホの普及

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まず一つ目のスマホについては、上手く他国の言語を話せない自分の超高性能なお助けツールとして使うことができます。例えば、オンライン授業中にパソコンの横に電子辞書代わりに置いて、考え込むフリをしてわからない単語は即座に検索すればいいのです。流暢に英語等で解説はできなくとも、単語やフレーズの意味を聞かれたらそれで答えることはできますよね。意味がわかったあとは日本人であるあなたの感性の出番です。その単語やフレーズが普段どんな形で使われるか、自然な表現かどうかをあなたのフィルターにかけて相手に伝えます。

Google翻訳やDeepL等の翻訳アプリを使えば、他言語から日本語への変換は一瞬です。それなのになぜ日本語を習いにくるかと言うと、翻訳技術が完璧ではないからです。日本語は特に翻訳が難しい言語のひとつだと私は考えています。一番重要なのは、いま使われている生の言葉を教えてあげることです。ロボットでもできる翻訳に+αの価値が出すことなのです。

想像してみてください。高いお金を払って英語を習ったのに、その習った表現が現実ではあまり使われていない表現だとしたら。。。'How are you?'と聞かれた時にもう'I'm fine thank you, and you?'とは答えたくないですよね?

1-2. 動画サイトや言語アプリの普及

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今ではYouTubeをはじめとして数々の日本語を教えてくれる動画サイトが普及しています。かつてはアニメが日本語勉強の教科書だったのですが、今は良質な教材動画が無料で誰でも視聴できるので、初心者の人でもそれなりの知識を持って最初の授業を受講してきます。またオフラインで手軽に学ぶための携帯アプリも普及しており、例えば「Duolingoで基礎は学んだ!」と言ってくる方も数多くいらっしゃいます。

この恩恵はもちろん教師側の人も受けることができます。言葉は悪いかもですが、簡単に言うとその内容を丸パクリしてみてもいいと思います。ただ丸パクリするのはあくまで自分でその内容を自分で覚える時だけです。教える時は、自分で覚えた内容にオリジナリティを加えて提示してください。

いい動画は山ほどありますが、私が個人的に使えるな思った動画をいくつか紹介しておきますので、よかったら参考にしてみてください。ありがたいことに英語にすでに翻訳されているものが多いので、そのあたりもこういった動画を利用するメリットの一つかと思います。

2. 開拓可能なセグメントを探す

どうしても英語(他言語)をうまく話せない人でも、やり方によってはどうにでもなると思っています。例えば、フリートーク形式で日本語の発音やニュアンスの訂正に特化した授業であれば、基本的に日本語で終始レッスンを進めることができるので、英語を喋る必要が最小限になります。

実は日本語のスピーキングをただ練習したい人(喋りたい人)は意外にたくさんいます。昔勉強してて最近また再開した人や日本に留学等をした経験があってまた喋るのを練習したい人たちが練習相手を探していたりします。そうした人たちは日本語で会話することを目的に授業を受けにくるので別に先生が英語をあまり喋れなくても気にしません。

極端な例を言えば、一緒にアニメやドラマを見てその解説をしてあげるとかでもいいと思います。私が実際にやったのは、Netflixで「テラスハウス」を一緒に鑑賞して、その間に繰り広げられた会話の解説をしたりするレッスンをしたことがあります。(会話のフレーズについて、これは日常でよく使う表現だよ〜とかを教えてあげたりする感じです。)

とにかく需要はいくらでもあります。これは日本語が他の言語と比べて難易度が非常に高く(独学しにくい)、また意訳がしにくい言語だからと個人的に考えています。この独学がしにくいというところがポイントです。独学で埋められない部分に対してどのようなレッスン(サービス)を提供できるかを自分で考えてみましょう。

最後に

私は英語や他の言語が流暢に話せなくとも教えることは可能とお伝えしましたが、それでも最低限はあった方は確実に助かります。最終的にお金を払うのは生徒さんなので、受講してくれるかどうかは生徒さんの受け取り方次第です。英語で流暢に説明できずとも、何らかの別の価値をもたらしてくれる授業であれば、継続してくれると思います。

最終的には自分をどうマーケティングするか、そこを考えることが一番重要なのかもしれません。なので言語能力はその手段のひとつと捉え、不足していればそれを補う何かを考えてみましょう。

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