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時空がゆがむ重力と美しき人間の本能


「ラ・ロシェルにて、今年度の活動発表」

この世には絶対的な時間も空間も存在しない。壮大な、かけ離れた世界だと思っていた相対性理論だったが、私たちは確かに重力によって動かされているのだと気付いてしまった。
時空が歪んでしまう重力を私は見たのだった。。

新年会には少し遅い2月の半ば、フレンチレストラン「ラ・ロシェル」を貸し切って”美・JAPON”の新年会がありました。

美・JAPONの代表で、デザイナーの小林栄子さんとは、昨年夏のファッションショーの舞台装花をさせて頂いてからのお付き合いですが、なんだかんだとお会いする機会を頂き、その圧倒的な行動力とバイタリティーに驚きました。

世界を駆け巡ってファッションショーを開催している栄子さん。次は宇宙に行きたいとおっしゃっていました。そう彼女が言うと、なんだか本当に行けてしまう気がして、まさに時空を歪ませ不可能を可能に変えてしまう力を感じました。いえ、今までもそうして世界で活動されてきたのはよくわかります。

そういえば、この新年会も栄子さんがラ・ロシェルに行きたい!と言い出して、予約がなかなか取れないこの人気店を貸し切るという暴挙に出たため、2月半ばまでひきのばされたのでした。(時空を曲げましたね)

「春らしいplatが続く」

花にも特別な力があります。例えば、目の前に一輪のバラが落ちていたら、瞬時に水を入れた器を用意してそこに挿すでしょう。

そして、そのバラを愛でたいという行為は美しき人間の本能だと思います。花と人間とのこの様な関係性は遥か何千年も前(紀元前4000年頃と言われている)からあったのですから。

「早春の畑よりー季節野菜の彩」

ところで、「花=きれい」と同一の記号化する今の人々の感性にはちょっと懐疑的なのであります。本当にそう思ってるの?と。そこにはもっと重厚な構造があるのだ。

花は自分が歩いて種まきできないから、巧みに周りの生物たちを利用するかなりの策略家。人間も少しは見習ったらどうかと思うくらい、実にたくさんのヒントがそこにある様です。

人口減少が続く国で、ひとりひとりの重力が問題の鍵ではないだろうか。

だから私は、じっくりと一輪の花と向き合おう。
美しき人間の本能を呼び覚まし、歪んだ時空で奇跡を見せてくれるかもしれぬ。

「とろけるガトーショコラ」

来月の「文学と一花一葉」は、夏目漱石『虞美人草』です。


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