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地獄に落ちないお守り

「妖艶な山いちご」

恋愛上手は商売上手と聞いたことがあります。どちらも天国と地獄を隔てる壁は薄く弱い。

簡単に地獄へ落ちるし、そこから這い上がるのは至難の技。けれど、そこそこ幸せは見出せるでしょう。

同じように身を落とした人たちが、「まあまあ一杯」などと、現実逃避させるものをわんさかくれるのだから。

でもそこには、本当の「好き」がないから、一生苦しむでしょう。
愛のない日々です。

「好きなことを仕事にしたい」という若い人たちには、熱烈な恋愛をまず経験して欲しい。好きという感情がわからずに好きなことを商売にはできないから。

そして、すぐに夢を諦めてしまうのは、愛がないからだと思います。

私は何度も地獄へ落ちそうになり、なんとか首の皮一枚で踏みとどまりました。

チラリとその世界を見てしまったから、絶対にあちらへ身を落とす事はしないと自分に誓えるのかもしれません。

地獄へ落ちない為にも花を生け続けます。それは私だけでなく、皆さんそうなのだと思います。

では、なぜ踏み止まろうという力が湧くのか。それは「好き」の原点を知っているからです。

小さい頃、よく野原で小さな名も知らぬ花を摘みました。母に渡すと洗ったジャムの空き瓶に飾ってくれたこと。

私が摘んできた草花が、とたんに大切な意味を持った瞬間です。

親というのは、子供の「好き」を見守る存在なのですね。それが天国への入り口です。

「私のお守り」

仕事でなくても、好きで始めたことは人それぞれにあると思います。それが、人間らしさを、その人らしさを形成するものです。

一生大切にして欲しいと思います。
地獄へ落ちないためにも。。


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