見出し画像

ISF10で出した小説に散りばめたaiko関係の小ネタを解説する

aikoは人生な文章書く系&小説書くおたくで徳川まつりPのtamakiです。
PNはおきあたまきと言います。おきあはaikoを反対から読んだものです。

一年前の2023年5月28日、同人誌ではありますが一冊の小説を出しました。aikoの「星物語」に着想を得た「一度きりの物語」と言う作品です。小説紹介は下記noteを。

こちらの本は小説紹介noteでも書いていますが、初めてJASRACに申請してaikoの歌詞を引用した本です。aikoに正式に使用料を払って小説を書いたのは初めてです。
ですがタイトル以外にも、もうすっごくaiko関係の小ネタが散りばめられているので、それをずっと言いた~~い!!!と思ってたのでこういうnoteを書くに至ったってわけです。後書きではなく元ネタ解説noteみたいな感じです。

作品は全文Pixiv再録済です(再販は考えておりません)

本作品はアイドルマスターミリオンライブ!というアイドルプロデュースコンテンツの二次創作ですが、ミリオンの知識はほとんど必要なく、とりあえず「徳川まつり」というアイドルのお話とだけ捉えてくれれば、必要最低限のその知識だけで問題なく読めると思います。他のアイドルもちらっと出ますが、創作のキャラクターがほとんどを占めているので他の子を知らなくても問題ありません。

aiko関係でここに来た人でミリオンライブのこと何にも知らないよ~って方には昨年放送されたアニメ版を強くお勧めします。調べたらアマプラでまだ全話見れるみたいですし、huluとかでも見れるみたいです。本作の主人公の一人である徳川まつりは第三話のメインキャラクターとして登場します。

それでは以下本編。本noteでは元ネタの解説のために小説の場面の本文引用、軽い説明は付けますが、内容の意図的なネタバレはしません。



タイトル(星物語)

aikoファンなら秒で気付くでしょ小ネタですらないわ!!!!!

その通りです。本作は「星物語」から着想を得た小説なので、タイトルも「星物語」のラストのフレーズから拝借しました。なんだったらオチもわかってしまうくらいあるので、なかなかタイトルが発表出来なかったという。

オチというか、最後の章がまんま「星物語」だな~と思っています本当に。Cメロまんまですもんね。なんだったらその部分のプロットを書きながら初めて「あ~「星物語」ってこういうことなんだな…」と気付いたくらいです。そこで!? 発売から二十年近く経ってるんですけど。なのでそのうち読解やってもいいかな~と思ってます。来年夢道20周年だし、やろうかな。
略称は「いちりの」です。いい感じに略称って感じしますね。

表紙はデザイナーのてんぱるさんにフルオーダーでお願いしたのですが、表紙にも信号と横断歩道を入れてもらいました。

「星物語」でもどことなく象徴的に描かれる場所ですが、いちりのではそこを膨らませてもっと大きな意味のある場所になっており、作中にも沢山登場します。

本の中では星物語の歌詞を全文引用しています。冒頭でも書きましたが人生で初めてJASRACに申請して、つまりaikoに正式にお金を払って小説を出したことになります。ひゃっほ~! 実績解除!
ただしPixiv再録版ではそこは割愛されています。Pixiv再録が終わってますので再販するつもりはないんですが、本持ってる人だけが見れる特別さがあります。本を出すことの意味の一つはこういうところにあるんだなと思います。


登場人物

見出しでわかっちゃいますが、登場人物の名前にはaikoに関する小ネタがいろいろあります。

徳川まつり

本作の主人公は二人いるんですけど、その一人をまず紹介します。
徳川まつりさんです。

aikoネタ? ないよそんなもん! だって彼女はアイドルマスターミリオンライブ!のアイドルその人だからさ…。

相思相愛フラゲ日に茶屋町のタワレコで撮ったやつ

aikoとの共通点、強いていえば血液型が同じAB型なことですね。あと漫画が好きとか。でもaikoは少年漫画で育ってて、まつりはどっちかっていうと少女漫画で育ってそうだから根本的に違いますね。
私の担当アイドルなので、このnote読んでるaikoファンのジャン花ちゃん方に紹介したかっただけです(いるのかaikoファンの読者?)宣伝は基本なので。
自らをまつり姫と名乗る、みんなに夢と希望を与えるフワフワキラキラしたお姫様アイドルです。名前と外見、是非覚えていってください。

葵 日乃(蒼い日・青い光・ひまわりになったら)

本作のもう一人の主人公で、全体で見てみると日乃ちゃんが主人公と言っていいかなと思います。アイドル・徳川まつりの付き人になる劇場の新人スタッフさんです。

読みは「あおい・ひの」です。「あおいひ」……May Dreamの最後の曲「蒼い日」ですね。「蒼い日」も「星物語」のように本作のエンディングテーマのように聴いてもらっても構わない曲なので、そういう意味でもいいネーミングかと思います。
また本作の着想元かつタイトル元となった「星物語」はアルバム「夢の中のまっすぐな道」の最後の曲ですが、最初の曲はご存知名曲「青い光」です。で、あおいひかり⇒「あおいひ」かり、なので葵日乃という名前になりました。

さらに、日と葵と言うと、浮かんでくる花は向「日葵」(ひまわり)……そう、ひまわりになったら!!私がaikoで最も狂う曲の一つです。
ということで日乃ちゃんは三曲もaikoネタが仕込まれているとんでもない主人公でした。

というのは全部後付けです(えええ)
本当です。全部後から「これaikoネタ絡められてるな…」って思ったので。
最初からaikoネタ度外視して名前を決めました。葵は次に紹介する桂木さつきの苗字と対称的な苗字にしたいと思い、同じ植物関係であることと、それから字の中に「天」が入っているのもいいなと思ったのと、それからこれが一番大きい気がするんですが、徳川まつりは「徳川」なので、徳川と言えばまあ葵ですよね…ってなったので、以上三つの理由から苗字を葵にしました。
「蒼い日」も「青い光」もガチで後から気付きました。ぐうぜ~ん。

日乃と言う名前の方は、まつり側の人物は太陽やお日様関係に由来するネーミングにしたかったので(だから葵の「天」に惹かれた)日、を使いました。ので蒼い日は本当に別に狙ったわけではなく……ただ名前を読んだ時に「蒼い日」だな……そういうことにするか…みたいになったのでした。スーパーいい加減。ひまわりも偶然です。
あと「太陽やお日様関係に由来するネーミングにしたかった」と書きましたが、日の出の方向である東は五行では青なので、響きに「あお」が入っている葵にしたという理由もあります。

桂木さつき(May Dream)

本作の重要人物であり、徳川まつりの最後のプロデューサーです。本作は正直彼女をめぐる物語と言っていいと思います。

苗字の桂木はaikoネタなしですが、月に関係するネーミングにしたいと思ったので、月に生える樹木という伝説のある桂を使いました。
でも「桂木」じゃなくて「桂城」にすればよかったな~と今更思ってます。そっちの方がかっこいいし、お姫様との関連もあるから。お城。

さつきはアルバム「May Dream」のMayから……と言いたいところなんですけどこれも後付けで、月に関係するネーミングにしたいと思っていたのもあって、「つき」という響きが入っている、私にとってとても大切な小説である吉本ばななの「ムーンライト・シャドウ」の主人公さつきから拝借させてもらいました。

さつきならaikoにMay Dreamもあるし、それっぽいかなと。でもaikoのこのアルバムの方のMayは助動詞の意味合いの方なので正確には異なるんですが。でもでも五月発売なので五月の意味もあるって本人言ってました。
May Dreamには本作のイメージソングと言ってもいいくらい影響を与えている「何時何分」に日乃ちゃんの名前に引っ掛けられている「蒼い日」もあるので、そういう意味でもいいかなと思いました。

東海林暁文(暁のラブレター)

日乃ちゃんの上司です。トウカイリンじゃなくてショウジです。
東海林にはaikoネタなしですが別の元ネタがあります。がそっちはマジでaiko何も関係ないし、多分誰もわからないので解説せず。

本来は夜明けを意味する「東雲」と言う名前にしたかったのですが、SideMの東雲荘一郎さんと苗字が被ってしまうので避けたいな~と思い、さっきも書いた「日の出の方向」である東から東海林という苗字にしました。思えばこれも「林」ってあるし植物関係か。まあらんまんやってたからな…(これも後付け)
aikoネタをこじつけるなら、aikoが大阪から東京に来る時に乗っていた新幹線が「東海」道新幹線だな~ということくらいですかね。おそろしくこじつけ。ちなみにさっき書いた別の元ネタも東海道新幹線が元ネタになっているネーミングでした。じゃあそういうことにしとこ。

で、本来使いたかった夜明けの意味を名前の方に使うことにして、暁文(あきふみ)とネーミングしました。
これはaikoネタ。おわかりかと思いますが「暁のラブレター」です。「夢の中のまっすぐな道」と並んで私の最推しaikoアルバムなので、名前に使えてよかったな~と思ってます。
もっと言うと「暁のラブレター」のジャケットは遊園地で撮影されたものなので、そこに徳川まつり要素があっていいかと思います。まつりのSSR①覚醒前もメリーゴーランドだったしね。

あかラブ初回盤ジャケ、aikoのジャケで一番好きまである

調べてみるとブックレット撮影ロケ地の一つが富士急ハイランドでもあったので、ミリオンライブ的には7thRと繋がりがあってなお良いと思います。

その他

他にも登場人物として、春原うららと言う日乃ちゃんの先輩がいるのですが、彼女にはaikoネタなしです。
うららという名前は、これも吉本ばななの「ムーンライト・シャドウ」から拝借したものです。さつきがいるならうららもいるでしょ! という安直ネーミング。
ですが形容動詞「うららか」は「空がよく晴れてのどかに照っているさま。 明るく晴れ晴れとしているさま」という意味なので、まつり側のネーミング規則に偶然合いました。春原と言う苗字も日の出の方向の東からで、東は五行で言うと季節では春なので、そこから付けました。
aikoネタこじつけで探すなら、aikoのアルバムは春(3月4月)にリリースされることが多いってくらいですかね。数えたら7枚もありました。現時点で過半数を占めてますね。いちりの執筆のクライマックスは春であり、まさに「今の二人をお互いが見てる」発売時期&PR時期と重なっていました。

主要人物としてはこれくらいですが、実はある人物にもaikoの影が見えます。
それは日乃ちゃんのお母さん。日乃ちゃんのお母さんは関西の出身で関西弁なのですが(もうこの時点で怪しい)本文でわざわざこんな風に書いています。

 お母さんは北大阪の出身と育ちだから、普段から関西弁だ。

おきあたまき「一度きりの物語」第1章

わざとらしく「大阪」なんて書いてるんですよね。はい、aikoが育った街である江坂や吹田、青春を過ごした街である三国や新大阪はどっちかっていうと北寄りです。と言っても私は大阪の人ではないので適当ですが(もっと正確に言うと枚方とか摂津ですし)まあ北大阪ってわざわざそんな風に書くってことはそれもうaikoネタですよね!ってことです。

念のため言っておきますがお母さんイコールaikoではないです。日乃ちゃんのお母さんはもっと別の元ネタがあるんですよね、朝ドラなんですけど(こいつaikoか朝ドラしかないんか)
あと私が単純に関西弁好きなので関西弁喋るキャラクターを出したいな~と思って出したというのもあります。


本文描写

ここからが本番です。本文中の描写にはおそろしいほどaiko関係の小ネタが込められています。

平たく言うと歌詞を彷彿とさせる描写が沢山あるということです。
私は小説を書く際、それが創作であろうと二次創作であろうと、「いかにaikoネタを挟めるか!?」ということにわりと尋常じゃないほどこだわるので(すごいばか)少しでも仕込めそうな余地があったら何かしらやってます。やらない時もありますけれど。

でもそんなこと書きつつも、書いてから一年以上経っているため作者である私もどこに何を仕込んだか全部は覚えてないので、覚えてることだけ書きます。順不同です。

17の月

本作は「星物語」に着想を得た作品ですが、裏テーマソングが「17の月」だったと言ってもいいです。この作品はしつこいくらいに「月」や「月」にまつわるものが描写されるのですが、「17の月」を彷彿とさせる描写が重要な場面でこれでもかと打ち出されています。

「帰りたくなかった。何もかも忘れて、二人でより道をして、それでずっと道に迷っちゃえばいいなって……こんな日が来ることがなかったらいいなって、そう……思ったりもしたんだ」

おきあたまき「一度きりの物語」第11章

 帰りたくなかった。このまま私がさつきちゃんを連れて勝手により道をして、それで、この見知らぬ街で迷ってしまえば、私達はずっと一緒にいられる。
 そう思った。でも、思うだけだった。祈るくらいは、したかも知れない。
 ずっと一緒にいて。彼女が苦しむだろうから二度と言わないと決めた言葉を、それでもまた言いたくなってしまう。私より背の高い彼女を見つめながら、紡ぎそうになる口を必死で閉じていた。

おきあたまき「一度きりの物語」第11章

 帰りたくなかった 寄り道をして
 迷ってしまえと本当は祈ってた

aiko「17の月」

 逢えば逢う程恋は募るもの
 あたしおかしくなってしまったの
 2度と言わないと決めた事なのに
 我慢出来ないあたしを許して

aiko「17の月」

 あなたはあたしよりうんと背が高いから
 この道もきっと見晴らしがいいのだろう

aiko「17の月」

一番サビ! 二番A! Cメロ! てんこ盛りですね。ちなみに寄り道を「より道」って書いてるのはaikoに「より道」という曲があるからです。私は他の作品でも寄り道はより道って書いちゃいます(これがaikoネタをどう挟めるか腐心するということ)
でもね~「17の月」には実は歌詞に「月」が一つも出てこないんですね、怖い。今気付いた。今!? 読解しとるやろお前。

極めつけはクライマックスのあるシーンなんですが、横断歩道のことを歌詞に準えてこんな風に書いています。

 だけどまつりちゃんが真っ先に白い線の上を一目散に走って、そしてわたしにぎゅっと、まるで体当たりでもするみたいに抱き着いてきたのだった。

おきあたまき「一度きりの物語」第17章

歌詞の「長い道路の白い線が消えるまで止まらないでと」から拾ってきたものですね。「同じルールの白い線」もあるか。確認したら他のシーンでも敢えて「白い線」って書いてあるので徹底してるなと感じました。

何時何分

マジで多い。特に第13章なんてもうほとんど「何時何分」の小説化なんじゃないかって思うくらいめちゃくちゃ「何時何分」してる。本当にすごく多いので全部は引用しません。読んでこれはあまりにも「何時何分」だよ! ってなる箇所だけ引用します。全部第13章だった。他の章にもあるんですが。

 誰かを想うと言うことは、こんなにも誰かで埋もれるということなんだ。

おきあたまき「一度きりの物語」第13章

 想うって事はこんなにも あなたで埋もれるって事なのね

aiko「何時何分」

 そうして数秒眠った間に世界が変わっていればいいのにと、そう思う。さつきちゃんから連絡が来ていて、何事もなかったみたいに彼女が私をプロデュースしていて、そばにいてくれればいいのに。
 そんなこと、あったらいいなと眠る。そんなはず、あるわけないなと起きて知る。
 一人でいる時間が、本当にたまらなく嫌いだった。重たい静けさと希望のなさに、私の何もかもが食べられてしまいそうだった。

おきあたまき「一度きりの物語」第13章

 一瞬の眠気に襲われ 数秒つぶった間にさ
 何か世界が変わってたり あなたから連絡が来てたり
 そんな事あったらいいな そんなはずあるわけないな
 だからこの時間はきらい 重たい静けさに食べられる

aiko「何時何分」

 それなのに空は、こんな私がいるというのにそんなこと何一つ知らないで晴れ渡るのだ。重たい眠りに無理やり沈んで、苦しく起き上がった空は私を嘲笑うくらいの快晴を見せていた。
 本当に、憎たらしいくらいにとても晴れている。

おきあたまき「一度きりの物語」第13章

 何時何分何曜日 空はとても晴れている

aiko「何時何分」

いや本当この作品「何時何分」なんですよ!(急にどうした)

 言いたい事があったなら どうして言ってくれなかったの
 言いたい事があったのに どうして言えなくなってしまったの

aiko「何時何分」

執筆してた時からずっと思ってたんですけど、上記のフレーズがある意味まつりとさつきをずばり一言で表しているなと執筆から一年経って改めて思いました。
実を言うと、何時何分の歌い出しにある「失くした指輪」もエピソードとして盛り込もうかと当初考えていました。結局没になったんですけど、それくらい強く「何時何分」にも影響されている作品だと言うことですね。さすがさつきの名前の元ネタアルバム一曲目なだけある。後付けだけど。

飛行機

第12章の描写。まつりがさつきを探しに行ったあるシーンですが、ここはまんま飛行機ですね…。というか、思いついた時から飛行機にしよう!と決めていたくらいです。

「ねえ」
 さつきちゃん。
 私がここにいる証は、あなたにあったんだよ。
「待って」
 行かないで。
 行かないでよ!

おきあたまき「一度きりの物語」第12章

 青い空真っ白な鶴が舞う
 それはただ眩しくて心を刺す
 おいてきぼりひたすらわからなくて
 気が付くのがいつも遅いんだ
 あたしがここにいる証はあなたにあったのに
 行かないで

aiko「飛行機」

ここは本文読むとわかるんですが、白い鳥が飛んでいくシーンでもあるんですね。言い逃れ出来ないレベルで飛行機です。
収録アルバムの「夏服」は私が初めて発売日に買ったaikoのCDなので記念すべき一枚なんですけど、その一曲目が「飛行機」です。aikoってこんな曲も歌うんだな……と初めて聴いた時はそれなりに衝撃だったのを覚えています。
それにしても「飛行機」の歌詞、そのつもりはなかったんですけど、改めて読んでみると結構まつりとさつきだな…ってびっくりしたので、作品読んだ方は一度聴いて欲しいです。

ひまわりになったら

こんにちは!ひまわりになったらで狂うジャン花です(自己紹介)

私の小説で出てくるひまわりになったらイメージ文章は全部ここ!!!! 本当です。多分aikoの歌詞イメージ文章で木星と並んで一番使ってる自信があります。木星が一番だと思うけど。

 見慣れた風景が増えてきて、まつりちゃんと辿った道に出てきたら、今の二人が嘘みたいな頃の自分達の姿がいくつも浮かんでくる。何も知らない頃の、ただのアイドルとただの付き人だったあの頃がやっぱり一番幸せだったように思えて、少しだけ花丸を付けたくなる。でも、と首を振る。わたしがいるのはこの今だ。あの頃じゃない。

おきあたまき「一度きりの物語」第8章

 恋愛感情なんてこれっぽっちもなくて
 今の二人が嘘みたいね
 ただの友達だったあの頃に
 少しだけハナマルつけてあげよう

aiko「ひまわりになったら」

本当にこの構文(構文?)マジで私の作品めちゃくちゃ多くて、次のISFで出した本にも確かあったような気がする。構文って言うのは今の状態を嘘みたいと述べた後にただの~~だったあの頃に花丸をつけたいとかそんな風に書く構文です。あなたも使おう! 今日から使える!

読解でもここ一番しつこく書いてたような気がするな……まあね、ここがひまわりになったらの本当のサビですからね(真顔)
ひまわりになったらはaikoの最古曲の一曲にして今も色褪せない最高峰の一曲です!是非覚えていってください。

スーパー余談ですが私のTwitterの名前に🌻がついてるのはひまわりになったらが理由です。

夏恋のライフ

まつりが日乃ちゃんとのいろんな出来事を思い出すくだりで挟まれています。

台本の読み合わせ。感想を言い合った朝のドラマ。半袖か長袖か迷って、決めてくれた日。

おきあたまき「一度きりの物語」第16章

 半袖長袖迷う日には
 昔ならあなたが決めてくれた

aiko「夏恋のライフ」

ここは書いてて「あ!夏恋のライフのあの半袖長袖のとこ挟みたい!」ってなったので挟みました。個人的にはこのフレーズす~ごくaikoっぽいなと思ってます。

木星

木星も構文っていうか、サビそのまんまなんですけど、多分これ私のこれまで書いてきた全ての小説で一番使ってる表現です。と自信満々に言えるくらい使ってます。

 振り返ってみれば、私達の出逢いはとてもありふれたもので、忙しい私からしてみたら、ワンシーンの一秒に満たないような、宇宙の塵のようなものみたいな、そんな一瞬に過ぎなかった。

おきあたまき「一度きりの物語」第16章

 2人の時間は宇宙の中で言うチリの様なものかもしれない
 時折見せるずるい仕草も ワンシーンの1秒かもしれない

aiko「木星」

ということでサビそのまんまです。本当にどの作品でもめちゃくちゃ書き倒しているので、LLP24の武道館だったかで木星歌ったの知った時さすがに羨ましさで死ぬところでした。

ラジオ

ラジオもこれまでいろんな小説でかなり使ってるんですよね~。第二章、さつきに出逢う前のまつりが一人で夜道を寂しく歩いてるところです。

 この世界に生きているのは、私だけなのかも。
 そんな風に、思ってしまうくらいには。
(私だけだから……)
 私が届けたいものも、贈りたいものも、したいことも夢も、誰にも届かない。誰にも響かない。
 ──強がりで笑みを浮かべても、孤独と寂しさの極まりはまだまだ私を追い詰めていく。
(違うよ、なんて)
 そんな風に叱ってくれる人なんて、そんなことないよって、私が、僕が俺がそばにいるよなんて言ってくれる人なんて、今の私にはとてもじゃないけれど存在を信じられなかった。
 私には、まつり姫以外にはいないのかも知れない。

おきあたまき「一度きりの物語」第2章

 小さい頃はこの世界に生きてるのはあたしだけなのかもと
 不安になった時に必ず「違うよ」とノイズ混じりに叱られた

aiko「ラジオ」

「ラジオ」はいちりの頒布時にはまだサブスク解禁・DL販売解禁されておらず、歌詞も歌詞サイトには確か載ってなかったんですけど、めでたく解禁となったので引用出来るわけです。やったね。
小説で孤独を表現する時、よくラジオの「この世界に生きてるのはあたしだけなのかも」を使っています。ISF11で頒布した「iの愛するお姫様」収録「冬はつとめて夏は夜」の第0章でも使いました。

他(赤いランプ・あかときリロード・青空・花火 他)

全部じゃないと思うんですけど、赤信号のことをわざと「赤いランプ」を書いています。

 すっかり夜になってしまった世界で、その信号はいつも赤を示していた。
 何度となく見た赤いランプを今日も見る。佇んでいる人影に、走り続けて痛む胸は別の鼓動を確かに刻む。

おきあたまき「一度きりの物語」第8章

 振り返る。向こうの信号は赤いランプを灯している。渡らないでくださいの指示だ。だから多分、わたしはやっと芸能界を、まつりちゃんのいる世界を抜けてこれたんだと思う。

おきあたまき「一度きりの物語」第15章

あと「自分勝手な空」というまつりのセリフもあって、これは「あかときリロード」の「毎日空が自分勝手であるように」から取ってきました。今回使った曲の中ではあかときリロードが最新曲ですね。思い出せる限りでは。あかときリロードが配信された時は執筆どころか、いちりのの概要すら書いていなかった時でした。
まつりのセリフと言うと、さつきとの日々を語る時に「アイドルという夢の中のまっすぐな道」ってのもあるんですが、そのまんまですね。

それからこれも同じくまつりが、空はどんなに悪天候でもいつかは必ず晴れることに対して「私のこの気持ちはいつ晴れるかわからないのに」と鬱々しく思うくだりがあるんですが、これもaikoが元ネタで、「青空」についてのaikoのコメントが頭にあって書いたものです。aikoは「自分はここまで晴れて綺麗になる日が来るのがいつなのか、ほんと、来る日があるのか、すごく不安になる」と言っています。
下記の青空読解で該当コメントを引用しています。いかに私の小説とその描写がaikoに影響されているかということですね。

それから第8章の書き出しに「走って逃げた」もあるんですが、これは「冷凍便」の「知らないふりして走って逃げた」から取ってきてるんですけど、一文でしかも一瞬しかないので、ここで書いておきます。

まだなんかあったような気がする~と思って読んでたんですが、第4章に「少し冷たい風が、足元を通っていく」とあるんですけど、これは「花火」ですね。「少し冷たい風が足元通る頃は 笑い声沢山上げたい」です。「花火」のこの季節が移り変わっていく表現は、aikoの歌詞に文学を初めて見出した中学生の頃にとても感銘を受けたところだったので、夏から秋に変わる頃を書く時は多用しています。

まだなんかあるやろと思って読んでたんですが、第6章で東海林さんがまつりに昔何があったか話すシーンで、まつりのことを「いつも元気だなんて、決して思うな」と言うところがあります。これは「September」の「いつも元気だなんて 決して思ったりしないでね」ですね。
リリース当時はaikoファンになったばかりの頃だったんですが、その当時にここはaikoが自分のことを言っているフレーズと知って、かなり衝撃を受けた箇所でした。
徳川まつりはaikoと違って、自分のことを見えるところでそう言うことはないし、プロデューサーに対してもこういう弱音を吐くことは本当に滅多にないのですが、でもきっと似たようなことを思っているように私は考えています。

あとは思い出せないのでこれで終わるんですが、絶対にどっかに「運命」もあると思ってるんですが、思い出せません。何故なら私は「運命」でもトチ狂うから。でもないかも。
だけど、というのも変ですが第13章のまつりの自暴自棄感は「何時何分」かつ「運命」っぽいかなとも思います。「今は元気にしてるの? ねぇ本当にあの時抱きしめてくれたのはあなただったの?」、めちゃくちゃこれですもん。

でも「運命」はこの作品でかなり象徴的に出てくる言葉の一つで、それはアイマスがそもそもそういうものだから、というのも勿論あるんですが、私がaikoの「運命」が好きだから……というのも理由にあるかもしれません。まあ「運命」はaikoの中でも相当な心ボコボコソングなんですけどね……。


おわりに -これからもaikoを挟むことに情熱を燃やす作家より-

以上です。他にも何かしらあると思うんですけど、私は書いたことはすぐ忘れるので思い出せません。切ないね。今回は覚えてることだけ書きました。

さっきも書いたけど、私が小説を書く際いかにaikoに影響されているのか、どうやったらaikoの歌詞の小ネタをうまいこと挟めるかに腐心しているか、ということが伝わったら嬉しいです。普段書いている小説でもやってます。

でも絶対やる!毎ページごとやる!ってわけじゃなくて、あくまで余力でやるというか、書いてて、ここ、あの曲のあのフレーズぽいな…って思ったら挟む感じです。書きたいことが書けなかったら作家として本末転倒だし。でも見つけたら絶対何かしらやりたい!という情熱はすごい。みたいな感じです。

次にいつ本が出せるかわかりませんが、またaikoの曲由来のお話を書いた時は、JASRAC申請してaikoの歌詞全文もしくは抜粋を挟めたらいいな~なんて思ってます。

そんで私の小説やnoteきっかけでaikoを聴いてみようかな、と思ってもらえたらこれが一番嬉しいです。
見てきたように、aikoは思わず小説で表現を模倣したくなるくらい、たいへんに文学性に優れた歌詞を書く歌手です。
是非歌詞に注目して聴いてもらえればと思います。

映ってるルーズリーフはほんとに一番最初にばーっと書いた概要です

そして大事なこと忘れてましたが、このnoteきっかけで「一度きりの物語」読んでみようかなという気持ちになってくださいましたら、それはもうもっとめちゃくちゃすっごく嬉しいです。
Pixiv再録してある【上】へのリンクを貼っておきます。ここからスタートです。

ただ、結構な長編です。本文が20万字近くあるので、お時間ある時にでもゆっくりどうぞ~。自分で言うのもなんですが、すごくいい作品です!
読み終わったら是非「星物語」を聴いてくださいね。

aikoのサブスク一覧へのリンクを貼って終わります。それでは。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?