夏を感じさせる庭の雑草たち
今年の夏は、もっぱら家で引きこもり状態。
仕事は完全にリモートワークのため、1週間に1回スーパやドラッグストアで、食料品・生活雑貨等を買いに外出する程度。
例年のように通勤時歩くだけで背中に噴き出す汗や、お昼ご飯にコンビニへ建物から一歩出た時に感じるうだるような暑さ。
はもちろんのこと、夏の風物詩の花火、お祭りはなく、夏を感じる機会はほとんどなかった。
そんな私が今年唯一夏を感じたのは、家の庭で立派に、ぐんぐん成長した雑草たちであった。
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家にはちょっとした庭があるが、ずぼらな私は毎日手入れすることができない。
気が付いた時に雑草を引っこ抜いたりする程度。
毎日外出することがなかったため、庭の異変に気付くことが遅れてしまった。
ある日、1週間ぶりに玄関のドアを開けると、自分の身長の背丈まで伸びた雑草が目に飛び込み、驚いた。
以前見た時は、10cm程度の雑草だったはずだ。
それが、今は、青々とした葉を生い茂らせ、とっても元気いっぱいに成長している。
「ずっと私が家に引きこもっている間に、こんなにも成長したんだ。」
夏の強い日差しを受けてぐんぐん背丈を伸ばした雑草たち。
その間私がしたことといえば、毎日決まった時間に起きて、いつも通り仕事をし、就寝することの連続。
夏の1週間は、植物をこんなにも成長させるのか。
なんでもないはずの1週間が、なんだか尊く眩しいものに感じた。
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さすがにこのまま放置することはできないので、根本から引っこ抜いた。
かなり立派に育っていたため、引っこ抜くのにもかなり力が必要だった。
茎の太さを確認すると直径1.5cmほどで、なかなかに立派に育ったものであった。
その堂々とした姿はもはや雑草というより、元から植えられている植物です、といわんばかり。
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計6本の雑草を抜くと、庭はすっきり。道も通りやすくなった。
だけど、何だか空間がぽっかりと空いたようで、寂しい気もする。
今年はなんだか、思わぬところで夏を感じた。
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