【感想文】離合/川端康成
『一級落語セラピストが「離合」を読むと……』本書『離合』の後半では、久子の父と五年前に死んだ母による奇妙な会話が繰り広げられるが、母の <<あなたのいらっしゃるところ>>、<<私のいる国>> という発言から察するに、我々が今生きているこの世界の他に「死者の世界」が暗示されており、(ややこしい言い方になるが)どうやら母は死を生きている模様である(※1)。とすれば、父と母が会話をしている久子のアパートは生と死が共存する空間という見方ができるのだが……あ!そういえば僕は難関資格「一