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たった"なんて"の3音でもね。

さて、突然ですが、『なんて』の意味、ご存知でしょうか?

早々に答えを記しますね。


1⃣なん‐て【何て】
[副]《「なんという」の音変化》

驚いたり、あきれたり、感心したりする気持ちを表す。なんという。
なんてすばらしい絵だ」
どのように。なんと。
なんて返事を書こうか」


2⃣なんて
[副助]《副助詞「など」に格助詞「と」の付いた「などと」の音変化》
名詞、名詞に準じる語、活用語の終止形に付く。

ある事物を例示して、それを軽んじたり、婉曲に言ったりする意を表す。「手伝いなんてできるか」「本気にするなんてばかね」
(終助詞ふうに文末に用いて)ある事物を例示して、それを意外に、また、疑わしく思う気持ちを表す。
「日本が沈没するなんて」「あの人が先生だなんて」
ある事物を例示して、次の語と同格であることを示す。
「田中なんて人、知らない」「人間なんてものはちっぽけなもんです」



はい。辞書からそのまま引用したので小難しくなりました。
お許しください。

正式な意味を提示してまでも私が言いたいことはただ1つです。
『なんて』は使い方によって、180度意味が異なるということ。

もっと言えば『なんて』に限らず、全ての言葉が表裏一体です。

使い手の意図しない意味に受け取り手が受け取る場合がある。
なんなら、そっちの場合の方が多いのではないでしょうか。


言葉の意味を使い手が思った通り100%で通ずることは、
互いに歩み寄らない限りほぼ不可能です。


私は、言葉に重きを置いています。

言葉の力は偉大です。

人を救うこともできれば、傷つけることもできます。
(ついこの間もこんなようなこと書いた気がする)

それほど、私にとって言葉は非常に重要なのです。


少し逸れましたが、
『なんて』は使いようによっては、人や物を軽蔑する凶器になります。
意図してなくてもです。

昨今、
『私なんて』を使うのを避けよう!
のような風潮がありますが、これの真髄は、
そのあとに続く言葉が大抵謙遜を通り越した卑下であり、
『なんて』という副詞はその前後の言葉が同格であることを意味するため、
自分自身で自分を卑下することになる。だから避けよう。
といったところだと私は考えています。


他者の自己に対する卑下、
世の中でトップを争うほど反応に困りますからね。

謙遜ならいいんですけどね。卑下ですから。


たった『なんて』という3音でも、
ここまで深いのです。

言葉は、特に、日本語は難しくも美しい。

こんなにも美しい日本語が母国語でよかったと心の底から思います。


日々使う言葉の意味、気が向いたときにでも辞書で引くと非常に面白く、興味深いです。

今日もたくさんの言葉に触れました。
いつもありがとう。


皆さん、今日も1日お疲れさまでした🍀



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