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むかしむかししかしかかたんというかしたべて
今日の昼間、窓から隣の空き家を見たら木に蜜柑のような果実が実っていた。
大地の生命力に感嘆していたら、同じく蜜柑の木を見ていた先客が居た。
それはどこかの野良猫だった。その野良と僕はお互いを完全に認識し合った。その間1分くらいだっただろう。
野良は眼で訴えかけてきた。
「別にこの蜜柑を盗もうとしていたわけじゃないんだぞ」
僕も負けじと眼で訴えかけ返した。
「そんな風になど思っていない。お前もその蜜柑の木の美しさに見惚れていたのだろう」
「おお、わかってくれるのか。そうさ、俺たちだって蜜柑を美しいと思える心を持っているんだ。理解してくれてありがとう、人間よ」
「とんでもない。それよりもここは元々お前達の世界だったのだろう。それを奪っておいて自分のもののように振る舞ってしまって申し訳ないな」
「いいんだ。形が変わろうと、ここが俺達の世界だから。それに俺は世界の変貌に合わせて、人にだってシカにだってなれるんだ」
そう言うと、その野良の三毛猫は一度僕の前から姿を消して、
何食わぬ顔して、シカとして再登場した。
僕は蜜柑の木を見つけた時よりも、野良猫と目が合った時よりも、嬉しさの鼓を鳴らした。
◇
noteで知り合った正真正銘の天才、短いシカさんが、嬉しくて楽しみなお知らせを引っ提げて帰ってきた!
楽曲発表?! MV?! 演劇制作?!
え?え?そんなことまでできちゃうの?
楽しみすぎて、三月が仮にまるまる嫌なことだらけでも耐えられる。
シカさんの1stシングル発表は4月7日!!
カミングスーン、だが、待ちきれない。
◇
僕がシカさんのことを大好きになった記事。もよければどうぞ。
シカさんの織りなす文学も堪能あそばせ。
◇
noteに居続けると、こうやって嬉しいお土産話を持って帰ってきてくれる人がいる。
noteをしていて良かった、と思える瞬間である。
あの人もこの人も、それぞれのペースで人生を歩んでいる。
だったら僕も、僕なりの人生を歩んでいけばいいのだと、思えるんだよな。
現実の社会が不安に覆われた時にこそ、ちっぽけな創作の力で、誰かが不安に悩む時間を少しでもつぶせたら。by 短いシカ
終わり
ここまで読んでいただきありがとうございます。