【春からはじまる冬眠日記 10】理想の暮らしへ1マスすすむ

2020年5月6日

理想の暮らしは自分の手でつくることができる。
そんなようなことを何度も書いてきたし、考えてきた。いわば暮らしの記事の常套句でもあるけれど、わたしも理想のくらしすごろくのコマを1マスすすめたぞ、という話。引っ越してきてから2年、いや前の家に住んでいた頃からの大きな課題だった、テレビ裏のケーブルをやっと整理したのだ。

テレビとDVDレコーダー、CDプレイヤーにアンプ、そして左右のスピーカー。さらに最近はFire TV Stickや、Switchまで加わっているし、この先もなにか増えるかもしれない。テレビの横には電子ピアノもある。つまりうちのテレビまわりは暴れ放題のケーブルとホコリとがジャングルのように絡まり合っていて、野暮ったいことこのうえなかった。インテリアのハウツーを開けば、「生活感が出る電源コードは見えないように」がセオリーだし、すっきりとまとめて隠してくれるシンプルなボックスもたくさん売っている。

ジャムを煮てパンを焼くことはあっても、テレビの裏のジャングルは気づかないふりをして、ホコリも掃除しない。そんなわたし(と夫)が重い腰を上げて、絡まるコードを解きながら地道に巻き取り、結束バンドで束ねていく。

今回、華々しく活躍したのが、山崎実業のテレビ裏収納。スチール製の2段ラックで(めっちゃ重い)、テレビの壁付け用ネジ穴を利用して取り付けるもの。電源タップやルーター、人によってはスマホやゲーム機などの電源ステーションも一気にここにまとめられるという魅力的なアイテムだけれど、うちの10年選手のテレビに本当に使えるのか、なにより立派なスチール製だから処分するときに困るしなぁと、お気に入りに入れながら一年近く購入を迷っていたのだった。が!これが!まぁ!すばらしい!

さてみなさん、ここでご自宅のテレビの裏をごらんください。結構なスペースがありませんか。収納上手さんがテレビ裏にフックをつけて、ハンディタイプのモップを吊り下げる…というのはよく見るけれど、この空間にまだまだ可能性が広がっていたなんて。うちのテレビのネジ位置では、ルーターの収納はかなわなかったけれど、この際そんなことはもういい(よくない)。感無量で惚れ惚れしながら、なんどもテレビの裏をのぞいている。

多分、収納上手の方からするとまだまだ改善点てんこ盛りだし、くっだらないと思う人もいるだろう。ケーブル整理で1000文字以上書いている自分もどうかと思う。でも、自分で褒めるのも満足するのも大事。わたしえらい。よくやったわたし。

いつから始まったか、なにをしていたかも思い出せないくらい曖昧でのんびりとした連休だったけれど、最終日に得た小さな小さな達成感が、一気にゴールデンへと押し上げてくれた。ていねいな暮らしって、もしかしてこういうことを言うんじゃないの、と思いながら、頭の片隅で長らく掃除していない換気扇のことを考えたり、考えなかったりした。そんな外出しない初めてのゴールデンウィーク最終日。

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