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エンターテインメントを求めているのか?

およそ3時間の熱戦を終え帰路につく。いつものように、銀杏並木から青山通りへと向かう。小雨がぱらついている。この日はどんよりとした雲に覆われる中、試合は進みゲームセットとほぼ同時に泣き出した。ヤクルトは序盤から敗色濃厚な展開の中で終盤の逆転劇。観るものをハラハラさせつつ、最後はハッピーエンドというエンターテイナーぶりだった。

青山通りは多くの人で賑わい、外苑前から表参道は野球ファンだけでなく、サラリーマン、OLも見受けられる。22時近くということを考えると飲み会の帰りなのだろうか。交差点で「今日はありがとうございました」「もう一軒行く?」などと様々なやり取りが見られる。

場所柄なのか男女の駆け引き的な攻防はあまり見たことがない。もしかしたら時間的なものなのかもしれないけれども。2時間遅い24時なら、なにかメロドラマ的なものを見ることができるのか。見に行こうとは思わないけど。なんて、そんなくだらないことを考え渋谷までを歩く。

人、いや、ぼくはエンターテインメントを求めているのだろうか。思い起こせば、子どものころからそうだった。クラスメートの色恋沙汰が大好きで「AくんはBさんが好き」「CちゃんはDくんと両思い」などを調べ回っていた記憶がある。ちなみに、ぼくはもてなかった。

年齢的には大人になって社会に出ると、あまり、エンターテインメントに触れることがなかった気がする。それでも、非日常は好きだった。

今、現在はどうなのだろう。フリーに働いていることで日常と非日常の境界線が薄れつつある。それでも、やはり「なにか」を求めている。それは、じぶんに対することもそうだし周りの環境に対してもそう。

だから、いつまで経っても大人になりきれないのだろう。

でも、それがいい。

8月3日:ヤクルト(7-5)巨人

こちらサポートにコメントをつけられるようになっていたのですね。サポートを頂いた暁には歌集なりエッセイを購入しレビューさせて頂きます。