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多摩川キャンドルのきっかけ2 〜場所を借りるために【前編】〜

前回で、震災の時に思い立った経緯を書きましたが、今日は「思い立ったものの、実際にどこでやれるのか?」ということについてのお話になります。

当時多摩川から1kmのところに住んでいて、よく散歩していたこともあり、「気持ちいい多摩川でキャンドルを灯せたら素敵だな。芝生広場が借りられれば水辺も近いし、燃えるものも少ないから火事の心配が少ない」と安直に考え、まずはどこで許可をとればいいのかインターネットで調べたところ、予想通り【使用許可は役所で取得すること】がわかりました。

ということで、まずは一番近くの◯1◯役所に「すみません。震災関連のイベントでキャンドルナイトをしてみたいのですが、多摩川河川敷の広場をお借りすることはできるのでしょうか?」と問い合わせをしましたところ、◯1◯役所の人から「はあ。そういう内容ならば、隣の◯2◯役所が管轄していますので、そちらに連絡してみてください」というご案内をいただきます。

ここまでくれば、皆さんもお分かりですね…。
そうです。初めてキャンドルナイトを実施しようとしたとき、
私たちも所謂「たらいまわし」にあったのです。
いまだからこそ書ける壮絶なやつです。

※ ちなみに、私たち、いまでこそ狛江市役所さんや川崎市役所さんによく出入りしますが、◯役所と表現している場所はこの二所とは違う場所になります。多摩川沿いのどこかの役所です笑

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電話番号を教えてもらって、すぐさま◯2◯役所に電話しましたところ「そういった内容は直接訪問していただき、◯◯◯◯課に企画書を持ってご相談にいらっしゃってください。」と言われました。

そもそも役所の環境を扱っている課は土日はやっていないことが多いので、意を決して、有休を取得して◯2◯役所に訪問することにしました。

企画書をがんばって作って、◯2◯役所の◯◯◯◯課に訪問しましたところ「こういった内容は私たちではなく、◯3◯事務所に連絡してほしいんですよねぇ。◯3◯事務所はここではなく××に有ります。」と企画書を見てもらえることもなく、ほぼ門前払い。悲しい思いをしながら、役所を出て駅に着くまでに◯3◯事務所に電話をしてみることにしました。

すると、◯3◯事務所の人から「あれ?そういった内容ならば、◯2◯役所なんだけどなぁ。◯2◯役所の△△△△課だとおもうから、そこに質問してください」と。

えええ。差し戻された…。

でも、めげません! まだ◯2◯役所の近くを歩っているし、戻って△△△△課に質問しに行ってみよう!と、足を戻します。そして△△△△課に行ったところ「その内容ならエリア的に◯1◯役所だよ」と…。

えええええええええっ?!
ちょっと待って、
◯1◯役所って、
最初に相談したところじゃないかあああぁぁぁ……泣

ほんと泣きたい気持ちで、今一度「◯1◯役所」に電話してみて「◯2◯役所からこちらで許可を取ってくださいと言われましたし、◯◯◯事務所からもここではないと言われましたが、◯1◯役所さんのどちらの課にご相談すればよろしいでしょうか?」と質問しました。

「え。そうでしたか。確認しますね」と歯切れが悪そうに言い、そこから、2つの課に「その内容は違う課です」と言われました。

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このままじゃ埒が明かないと思った私は、◯1◯役所内でまわされた2つ目の課で、「河川敷の広場でよくマルシェが開催されていますけど、その許可を出している課でいいと思いますが、いかがでしょう…?」と質問したところ、長い保留音となります。

お?こんどこそは…?と思いながら待ったところ、
偉そうな上司っぽい人に電話が変わり、こう言われました。

上司?の人
「いろいろ錯綜していまして、申し訳ございませんでしたが、私たちも河川敷で初めてイベントをやる場合に許可が出しにくい部分がございます。つかぬことをお聞きしますが、過去に地域の人とイベントをしたことはありますか? もしくは地域の市民団体と関係していますか?」

わたし
「いえ。この地域ではイベントの企画側としては関係したことがありません。市民団体のメンバーでもありません。」

上司?の人「そうですか。では地域の人との繋がりが薄く、実績のない人には許可は出せません」

わたし「たしかに実績はありません。とは言え、安全なやり方を考え、企画書も作ってみました。大学時代の話になってしまいますが、同じ方法で大学構内で2回ほど許可を取った上で実施した経験があります。環境的にもある程度の安全性は確保しつつやれると思います。」

上司?の人
「ですが、市民団体とは関係していないんですよね? そこがだめです」

わたし
「それは、地域の人とのコネクションがなければダメということでしょうか? どんなことにも初めてというものはあると思いますが。」

上司?の人
「そうですね。例えば地域の自治会とか、そういうバックアップが無い人は、たしか難しいと思います。」

わたし
「たしか難しいということは、例外も有るということですか? それとも地域のコネが無いため実施はできないという結論ということでしょうか」

上司?の人
「いえ。私は正確な結論が出せる担当ではありませんが、基本的に◯1◯役所は今まで実績の無い人のご相談を受けることは難しいという方針です」

さすがに、役所の人がこんなこと言うのかとあきれまして、「わかりました。役所の人が市民の相談に対してそんな言い方をするとは思いませんでした。他の市区町村をあたってみます」と言いながら、電話を切ろうとしたときに、その人もさすがにまずい言い方をしたと気づいたのか「河川敷は国の直轄エリアもありますので、国の出張所に電話をしてみたらいかがですか? 私たちなんかに相談しなくても。また他のことで質問ができましたら役所にお電話ください」と言われ会話が終わりとなりました。


ここまでの回され方を観察していると、たぶん市区町村の役所はどこに行ってもそんなに反応は変わらないのかなという気がしました。

そして捨て台詞のように言われた言葉から「そうか、河川敷には、市区町村の役所が管轄しているエリアと国(国土交通省)が管轄しているエリアがあるのか…」ということを知りました。

まぁ、ほとんどの可能性は閉じられてしまったような状況ですので「一縷の望み」として国土交通省に電話をしてみるということに、すべてをかけることにしました。

<次回に続く>

ーーー

ちなみに、河川敷にこだわらなければ、企業が所有している広場とか使わなくなった畑とかいろいろ探れる可能性があったんだろうなとも思います。とは言え、見ず知らずの人から「キャンドル(火)を1000本灯したいんですけど、広い場所を貸してください」と連絡があれば、大半の人から「やべーな。とりあえず断ろう」という方向になりそうですよね…ふつう……笑



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