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日常の気分をあげてくれるテーマ曲

大好きな曲をずっと頭の中で歌っていると、なんだかご機嫌な気分が続いて、ラッキーな出来事にも遭遇しちゃった!ってことはないだろうか?

わたしは、先日の記事でも書いたとおり、もっと自分を楽しませよう。楽しませるには何がいい?って考えていた。すると、ひとつの曲を思い出した。早速YouTubeで再生した。するとどうだろう、その後ずっとあたまの中をまわって、うきうきすると言ってもいいくらい気分の良さが続いた。晴れる!って感じ。それほどわたしにとってはパワーのある曲だった。それはある映画のテーマ曲。その映画とは「かもめ食堂」。

かもめ食堂は2006年製作の映画でオールフィンランドロケ。萩上直子監督。
原作は群ようこの小説。キャッチコピーは「ハラゴシラエして歩くのだ。」

内容は、主人公のサチエ(小林聡美)が、フィンランドのヘルシンキでかもめ食堂という日本食の食堂を開店させた。というところからはじまる。
この設定がなんとも珍く魅力的なのだが、取り立てて大きな事件は起こらない淡々とした映画だ。だけど、定期的に見たくなる。リセットしたいときに見たくなる映画だ。人生は大丈夫だ、うまくいく。って気分になる。

サチエのひょうひょうとしていて、楽観的、どっしり構えた力強さ、さっぱりとしたさりげない優しさが、全編通して世界観を作っている。
日本から、多分何か嫌なことがあり、何もかもうっちゃってやって来たであろうミドリ(片桐ハイリ)は多分、一番一般的な日本人女性の感覚に近く、ちょっと心配症で、でもきっちりしてて長女気質な感じ。ひょんなことからサチエと知り合いお店を手伝うが、お店のことをあれこれ心配する。
もうひとりのマサコ(もたいまさこ)は20年両親の介護をし、二人を見送ったあと、たまたま見たTV番組でフィンランドに惹かれやってきた。どこか泰然として悟った風格があって、これはもたいさんでないとムリというような存在感でかっこいい女性。最初地味な洋服だったのが、ロストバゲージでスーツケースが無いからと、マリメッコで買ったお洋服の似合うこと!この3人と町のおばさんと4人で海の見えるレストランに繰り出すのだが、そのときのマサコはモノクロのワンピースに黒いつば広帽で葉巻をくゆらせてて、かっこいい!わたしが年取った時には派手なお洋服着ようと心にメモった印象的なシーン。マサコもお店を手伝うことに。

そう、この映画は大事件は起こらず、でもヘルシンキの市場や森や人々が生きる街で、たまたま出会った人々が、少しずつお互いを知り合いながら毎日を生きる。現実のお話なんだけどちょっとファンタジーめいている。上映当時ものすごく好きになり、DVDも買った。そして、本日見返した。そしてやっぱり好きだなと感じた♪

主人公のサチエさんの凛としたたたずまい。やさしさと、芯の強さ(父が武道家でサチエも合気道をしていたから?)に安心感を感じる。リアルで考えたら、女性ひとりで、フィンランドで日本食の食堂経営って不安要素があるけど、この映画のサチエさんなら大丈夫という気がする。
何より気持ちがいいのが、登場人物たちの距離感。近すぎず遠すぎず、節度があって、お互いへの尊重を感じる。登場人物たちはそれぞれ何かしらの悲しみは抱えてるんだけど、傍らにひとがいてくれるなら、これはわたし自分で抱えるわって気概と独立心を感じる。

もちろん各シーンで出てくるカフェも市場も港もレストランも雑貨もお洋服もみんなおしゃれで目に嬉しい。なによりも、かもめ食堂で提供されるご飯の美味しそうなこと!おにぎり!おにぎり食べたい!ってなる。
フードスタイリストの飯島奈美さんのお仕事。

そしてこのテーマ曲。バイオリンだったり、オーボエ?オカリナ?での演奏だったり、編曲が様々でありながら何度も映画で登場する。このテーマ曲が映画にぴったりで、大好きな曲だった。

その曲がこの数日、仕事中も頭をまわって離れなかったのだけど、そのおかげで、ずーとわたしは、ちょいウキ♪な気分をキープしていたのだ。
短いテーマ曲なのだけど、日本から離れた遥か遠くのどこかにいるような解放感とそこはかとない楽しさ、これから何かはわからないけど、楽しいことが待っているような気分に持って行ってくれる。

改めて、気分上げリストに入れておこうと思った。

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