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【漫画感想】何のために学び、考えるのか。自分の為、人の為にできる事とは何か。

何か壮大っぽいけど、私が書くと薄っぺらく感じてしまうタイトルを付けてしまった。すみません。

これは、私の頭の中にずっとある、ぼんやりとした疑問です。

その疑問を扱っている漫画、それが

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『せんせいのお人形』です。

『この漫画を読むと、たちどころに疑問が解決する!』とかでは無いです。
でも、考えるきっかけになるというか『自分も考え続けていこう』という気持ちになれる漫画だと思います。

遅ればせながら単行本が3冊手元に揃いましたので、今回は記念に感想文を書いてみようという所存です。

1巻について

漫画の内容をざっくり説明しますと、親に育児放棄され親戚中の家をたらい回しにされ、ひどい扱いを受けてきた少女・スミカの心の成長の物語です。
スミカは、遠い親戚にあたる昭明(しょうめい)さんと出会う事で、初めてキチンとした教育を受ける事になります。

スミカ視点で始まるこの重いテーマの物語は、第2話以降の昭明さん視点でガラっと雰囲気が変わります。この変化はぜひ実際に読んで確かめていただきたい!
今調べたら色々なサイトで試し読みもできるようなので、ぜひ。(回し者感)

第2話には、シスターが子どもの教育を『庭』に例える話が出てくるのですが、それもすごく良い。

私が地味に心に残ったのは、昭明さんの『本』に対する世界観。

活字の海を渡るには  自分の船が必要だ
(1巻  第6話  昭明さんのセリフ)

活字の海…!かっこいい…!!
自分の船というのが、また良いです。スミカには変と言われてしまいましたが、本が好きな自分にはグッときました。
いつか自分の子どもに使ってみようと、ソワソワ試みています。(無理かも)

2巻は『知』について

2巻はスミカの、知の探究が始まります。
どうして勉強しなきゃいけないんだろう?
学校の授業が何も頭に入ってこないスミカ。
小2息子も似たような事を言うので、これは必見。(笑)

学校の教科書だけじゃ、足りない『何か』。

世界のぜんぶが書いてある本  ない?
(2巻  第19話  スミカのセリフ)

純粋なスミカがかわい過ぎた。そんな本が、あったら良いのにね。私も読んでみたい。

そして、スミカは悩みながらも自分自身で『世界』を探していくのです。
その清々しさ、言葉では言い表せない気持ちを、作者・藤のよう先生が絵で表現してくださいます。……必見ッ!!

3巻は『心』について

3巻はスミカの心の変化が扱われています。
読んでいて、かなりドキドキハラハラしました。
人としての善・悪の区別。葛藤。他の人の心との関わり方。とても難しい。しっかり向き合っていきたいテーマだと思います。

スミカはたくさんの人から様々な感情を学び、自分なりに少しずつ答えを出しながら進んでいくのです。その姿が、まぶしくてまぶしくて。

3巻の最後には、この漫画のタイトルの意味がちょっぴり分かる気がする…そんな内容になっています。

まとめ

読んでいると、漫画なのに小説を読んでいるかのような…。静かなドキドキ感と心地良さがあります。おそらく、作者さんが表現する世界観と言葉づかいが私にドンピシャなのでしょう。神。

そしてフルカラーの特性を活かした、印象的な色使いとキャラクターの表情ににグッと引き込まれます。

ぜひ、全人類に読んでもらいたい…!!

それくらい大好きな漫画です。

あと、こんなに教育的メッセージの高い漫画に、今更ヨコシマな事を書くと怒られそうなんですが、、、

スミカ&昭明さんの、年の差カップリングがツボ過ぎて………

\ \ とうとーい!!!(尊)  / /


この漫画はWebで連載され、全120話。すでに完結済みです。現在も少しずつ単行本化している感じです。
最終話までホントにきっちり面白いです。

私は、毎週更新を楽しみにしながらリアルタイムで読んでいたのですが、最終話付近のサブタイトルを見た瞬間に泣きました。
やられたーーーー!!!(悶絶)

そしてなんと、紙の本での販売は3巻までらしく…。4巻~6巻は電子書籍のみで発売中なんですよね…。


くそっ。


この名作を全巻自宅の棚に並べたかった……
そして眺めてうっとりしたかった……


『本は紙派』で通してきた私に新たな試練。

電子書籍ってなんやねん。一体どこで買うのがベストなの?各ストアで何か違うの?!そもそもどうやって読むの?!?!全くわからない!!!!

でも大好きな漫画は最終巻まで欲しい。

………。


私が電子書籍デビューする日は近いかもしれません。

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