まずは教師が楽しまなくちゃ!

学会に参加したこの二日間で、いいな、と思った先生の発表で必ず聞いたこの言葉。

年度はじめに生徒が書いた自己紹介に、「国語の授業のイメージ」というものがあった。

「去年の◯◯先生の授業、とってもおもしろかったです!」
「いつも笑いがとまらない、楽しい授業のイメージです。」
「国語は楽しいので好きです。」

これを見てプレッシャーに感じたわたしは、果たして授業を楽しんでいるだろうか。問うまでもなく、自分が楽しむことも、生徒を楽しませることを放棄しているように思う。自分なりに一生懸命やっている、けれど、それだけ。なんだか、一方通行な気がする。これじゃ、国語好きが育たないなっていうのが、最近の自分の課題意識でもあったので、かなりグサッときた。

今回、風越学園の甲斐先生のワークショップに参加した。甲斐先生のことは、大村はま先生の研究会でちらっと知っている程度だが、大村はま先生の実践には助けられているのにわかファンなので、とりあえず参加してみた。甲斐先生も、「自分が楽しくない授業ならしない方がマシ」とおっしゃっていた。

甲斐先生のワークショップは、一言で言うと、ワクワクした。何度もテキストを読んだし、何度も言葉を考えた。しっくりくる言葉に出会えず悩んだ時間もあった。

これか!「楽しい」って、エンターテイメント的な楽しさとはまた違う「学ぶ楽しさ」って、これか!!!よく分からなかった「楽しい」の正体に輪郭ができた気がした。

そんな「学ぶ楽しさ」を作るのって、相当な研究(準備)が必要だと思う。教室の中で一番頑張るのは自分。そうでないと、「学ぶ楽しさ」なんて作れるわけがない。今までの自分は、一生懸命を装って気づかないふりをしていたけれど、サボっていたんだなという事実を今日つきつけられた気がした。

そういえば、わたしが国語界で尊敬するお二人の先輩も、「楽しそうかどうか」で授業を考えていると前に伺ったことがあった。ベテランだから余裕があるんだな〜、なんて思っていたけれど、そうじゃない。楽しくやらなきゃ、子どもも楽しいわけがないからだ。知的好奇心を刺激できないで、子どもが主体的な学習者になるわけがない。

「楽しい」中に「学び」を作ること、ようやく向き合う決意ができた。頑張ろっと。

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