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育休の振り返り(3)

育休の振り返り記事の第三弾です。過去の2つの記事はこちら。

今回はおもに金銭面について書きます。


給付金と独自の手当

私の勤務先では,育休中に配偶者の収入がない場合に,本俸月額の 3 割相当額が支給される「子育て支援手当」という制度があります。私は妻も産休・育休で無給状態ですので,この制度を利用しました。この制度を利用することで,国から支給される育児休業給付金の額が減額調整されることになります。理由は,「子育て支援手当」が実質的に勤務先から給与を支払われているのと同じ扱いになるからのようです。所得税もかかりますし,住民税の計算の対象にもなります。育休取得前には,税金がかかることを考えたらこの制度を利用しなくてもいいのではないかと思いましたが,結果的に利用することにしました。今思うのは,申請しておいてよかったということです。なぜなら,育児休業給付金が振り込まれるまでにタイムラグがあるからです。私は5月中旬から育児休業開始で,7月末までが育児休業でしたが,育児休業給付金の支給は実際には育児休業が終わってからでした。つまり,育児休業中の給与を補填する目的ではあるものの,実際には育休中は貯金を切り崩して生活することになります。リアルの無給で貯金がどんどん減っていくのは,わかっていてもちょっと不安にはなります。その点,勤務先の子育て支援手当は翌月には5月分と6月分がまとめて振り込まれていました。持ち出しが多少あるにしても,まったく収入がないよりはよほど精神衛生上いいなと思ったので,子育て支援手当を利用してよかったと思いましたし,こういった制度があることを本当にありがたく思いました。
私の場合,育児休業給付金は8月8日付けで交付通知書が作られていて,振込があったのは8月13日でした。下記の画像のとおり,勤務先から子育て支援手当の支給があり,これが「賃金」として計算されています。5月は11日までは働いていた期間になっているので,その分だけ手当も低くなっています。まるまる一ヶ月がそのまま計算されている6/12~7/11までをみると,手当は138,180円で,給付金は232,140円ですから,合計で370,320円となっています。5/12から6/11までは手当額が低いのですが,その分支給金額が増えていて,こちらも合計で370,320円と同額です。育児休業給付金の67%支給限度額は310,143円ですので,約6万円近く高いです。給与明細書をみると,控除額が1万5千円程度でしたので,実際には4万5千円ほど,育児休業給付金の上限額よりも高かったことになります。ここでの子育て支援手当は賃金扱いですので,次年度の住民税の計算にも含まれてきます。こうしたことも加味して実際にどれくらいこの手当が金銭的なメリット(得)となっているかはわかりませんが,純粋な損得勘定はおいておくとして,子育て支援手当にはポジティブな効果があったというのが私の認識です。


出産費用

東京都の小池知事が新しい子育て支援施策として,無痛分娩の費用を補助するということを掲げていたようですが(参考),たしかに無痛分娩は費用がかかります。無痛分娩の費用だけではなく,吸引分娩になった場合にも別途の費用がかかります(立会いした感想でいうとあんな一瞬の吸引でそんなお金かかるん?って思いました)。公的な保険から出る出産育児一時金では到底まかなえず,うちのケースでは25万円自費でした(ちなみに個室利用とかはしていませんのでその分の手出しはないです)。もっと高額の自費負担があるというケースも聞いたことがあります。人によって25万円をどう捉えるかは変わると思いますが,無給状態で25万ドカン,というのはまあまあな出費なので,前述のように子育て支援手当があって結構助かりました。それで賄えるとかではなく,収入が少しでもあると心持ちが違うって感じですかね。自治体から応援金として,妊娠判明時に5万円,出産後に5万円の合計10万円が支給される制度がありますが,それを考慮してもまだ自費負担があるということになります。

費用の話とは少し脱線しますが,無痛分娩といっても「和痛」の場合もありますし,麻酔の効き方にはかなり個人差があって,私が受けた両親学級講座では痛みの減り方は3割から7割くらいという説明でした。効果量が d = 0.5 (0.3, 0.7)みたいな感じに言われると,研究としてはよく見るしむしろそこまで信頼区間広くないなと思いますが,3割から7割って言われたらなんかそれ3割減の人と7割減の人全然違うよね?ってなりました(この例えが適切かはさておき)。

実際にどうだったかというと,妻の話を聞く限りでは,痛みは「ほぼゼロ」とのことでした。分娩の動画を妻の友人に見せていたときも,「え,こんな穏やかな感じ?」「え,生まれた?今生まれたの?」みたいな感想が聞かれました。とはいえ,お産が全然大変ではなかった,ということはまったくないと思っています。ただ,無痛分娩を選択したことで,身体にかかる負担を軽減できたのは間違いないと思います。産後の肉体的な回復もスムースにいっていたように思いますし,何ヶ月も里帰りして身体を労る,みたいなことをする必要がなかったといえます。その費用が25万というのが見合っているか見合っていないかも人によって判断が分かれることだと思いますので,こういうことを書いているのは「そういうケースがある」ということの事例の共有です。無痛分娩をオススメする,とかは特にしないですが,もし仮に二人目ということがあるのであれば,何かしらのトラブルが無い限りはおそらくまた同じ産院で無痛分娩での出産というバースプランになると思います。

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おわりに

この記事では金銭面について書きました。次回の記事では,育休関係で読んだ記事について考えたことを書く予定です。

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