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育休の振り返り(2)

育休の振り返り記事の第二弾です。第一弾はこちら。


育休中のシフト制

うちは,夜勤交代制という仕組みで回していました。よく,「夜勤中に子どもが泣いても夫は起きずに寝ている」という女性の愚痴みたいなの見聞きしますよね。私の妻は,「辛いことを二人で共有するのではなくて,どうしたら二人が辛いことをせずにすむかを考えよう」というスタンスの人です。そこで,夜勤を一緒にするのではなく,夜勤は一人でする(寝室は分ける),もう一人は睡眠を十分確保して朝に家事と育児を担当する,というような役割分担をすることにしたのです。主寝室(妻と二人で寝てた部屋)とは別の部屋(子ども部屋にする予定の部屋)にもベッドを置いて,そこに妻の友人から譲ってもらったベビーベッドを置く,という感じで寝室を分けています。

朝の家事とは例えば,

  • 洗濯

  • 食洗機の食器を片付ける

  • ミルク用のお湯や湯冷ましのポットを洗って新しく作り直す

  • 哺乳瓶消毒液の交換

  • 夜間に使った哺乳瓶の消毒

  • ゴミ出し

  • 庭木の水やり

などです。朝当番の人は,昼夜の感覚をつけるために朝早めに起きて子どもをリビングに連れていき,子どもの様子を見ながら上に書いたような家事をこなします。その間は夜勤番の人は子どものことを気にせずゆっくり寝る,というような感じになります。もちろん,夜勤番の人は昼寝も推奨で,その間は朝番の人が子どもを見ることになります。「当番」とはいっても,実質的には妻が夜,私が朝担当が基本でした。妻いわく,妊娠中から夜にまとまって寝ることができなくなっていて,細切れ睡眠に体が慣れていることにくわえ,あまり長い時間子どもと離れたくない,とのことでした。うちの子は,夜は決まった時間にスワドル×おしゃぶりでベビーベッドで寝る,というのをやっていたからか,夜は割とまとまって寝てくれていたのも助かっていると思います。よって,睡眠が途中で阻害されるとしても,6時間以上の睡眠は確保できていました。私も妻の調子が悪かったりしたら夜勤を代わって,妻にしっかりと睡眠をとってもらうようにしています。

よく,夜の睡眠時間が取れなくて大変だよねっていうのが「あるある」として語られていますし,そういう話をされるたびに,「別にそこまでじゃないからあんまり大変な思いをしていない自分は頑張っていないのだろうか」と思ったこともありました。やっぱり,なんていうか「夜勤をやってこそ育児」みたいな。「睡眠不足になっていないやつは甘え」みたいな。妻には,どうしても大変だったら代わってもらうし,朝にワンオペしながら家事してもらえるのも本当に助かっているよと言われていました。もちろん,子どもが泣いたらあやしつつ朝の家事をこなすのも結構大変なのは確かです。たしか3週目くらいから抱っこ紐が使えるようになったので(3キロ以下で生まれたため,最初は抱っこ紐は使えなかった),どうしてもだめなときはギャン泣きの子供を抱っこ紐で抱えつつ家事をこなしていました。

自分が夜勤のときに,朝少しゆっくり目に起きてきて,朝の家事が全部終わっている状態なのを目の当たりにすると,「助かるぅぅぅ」という気持ちになりました。その時に,妻が言っていたことを身を以て理解できた気がしました。どっちが大変とかそういう大変さ比べをしてもあまりいい方向にはいかなくて,大事なことは全体のやらなければいけないことをどう分担してお互いが「つらくならないようにする」ということなのだなと。

ちなみに,「二人で夜勤」もやったことがありました。ただ,自分より妻の初動の方が明らかに早くて,しかもこのときは私が初めての夜勤の後で昼寝もせず睡眠時間が少なかったからか,眠さが結構あってほとんど妻の助けになっていませんでした。ミルク作らないとと思った時にはすでに妻が上でミルクを作って下に持ってきていたりして,自分は上に授乳クッションを取りに行ったり哺乳瓶を洗ったりしただけ。さらに朝も起きられず、妻が早く起きて食洗機の中の食器の片付けも洗濯も全部やっていてくれてとても申し訳ない気持ちになりました。その後二人で話して,やっぱり夜勤は二人でやらずに片方が担当する,どちらかが朝早起きして引き継いで,午前中のギャン泣きを乗り切る,という分担にした方がいいということになりました。

やりすぎもよくない

私は,育児休業を取得したこともあって,「とにかく母乳を出すこと以外,できることは家事も育児も全部やる」というスタンスでいました。めちゃくちゃ気合が入っていたと思います。退院後は妻の体調も回復しきっていませんので,本当にそういう感じでした。その結果(プラス無痛分娩だったのがかなり大きかったと思います),妻の体調の回復も早く,産後1ヶ月ほどして妻の友人家族が家に遊びに気てくれた際には,「え,本当に産後1ヶ月?」「キラキラママやん!」と言われていました。

ただ,2ヶ月が経つ頃に,少し妻との関係がギクシャクしたことがありました。その理由は,私が「僕がやるよ」と言って妻と子どもとの関わりを(結果的に)奪っていたことでした。私としては,例えば子どもが泣いたら抱っこする,というとき,「抱っこしようかな」と妻が言ったら「いいよいいよ僕が抱っこするから」とか,おむつ替えのタイミングがきたら,「あ,いいよ替えておくよ」とか。妻の負担を軽減するために自分ができることはやったほうがいいと思って自分から進んで色々やっていました。ところが,妻からすれば,「私だってお世話したい」という気持ちがあるにも関わらず,そうさせてもらえない,という感情になってしまったようでした。いわゆる「ガルガル期」っていうほどでもないんですが,「子どもを取られた」という感覚はそれに近いものがあったのかもしれません。家事にしても同じで,私の家事のやり方に不満があるとかそういうことではなく,自分も家事をしたいし,任せっぱなしなのは忍びないから自分もやりたいのに,ずっとやってもらってばかり,という気持ちがあったようでした。

また,やってもいいかどうか,という部分の足並みを揃えるのも大事でした。例えば,私はいずれそういうことをする必要に迫られる時期が来ると思って,「ワンオペ風呂」(自分が先に風呂に入り,そこから子どもをいれて風呂からあがってスキンケアして着替えさせるところまでを全部一人でやること)にトライしてみたいと思って,今日は全部一人で風呂をやりたいと言いました(親と一緒にお風呂に入れるようになって少ししてからのタイミングだったと思います)。妻は,「泣いたらどうするの」と言っていました。私は,「それを言ったらいつまで経っても絶対に一人で風呂にいれることなんてできないし,そもそも絶対に泣かせないようにすることなんか無理だから,先に風呂に入っている間にバウンサーで待っていてもらうときに多少泣いてしまってもそれは仕方がない」というスタンスでいました。しかし妻からしたら,それは子どもに辛いことをさせているという認識だったので,やってほしくないと思っていたわけです。ところが,私は何でも一人でできるようになりたいという思いが強く,強行突破して自分一人でやりました。少し泣きましたが,自分が素早く頭と身体を洗えばできるな,というのがやってみた感想でした。

あとあと二人で話したときに,「やってほしくない」ことはどんなことがあってもやってほしくない,と言われました。私としては,むしろ一人でやろうとしているんだし,それによって妻側の負担が減っていいことしかないのにどうして?と思っていたわけですが,そういう不安な気持ちになったりすることを押し通してまでやる必要はなかった,とあとから思いました。なんでもかんでもやればいいというものでもないなと。結局,私が7月下旬にコロナになって隔離生活になった際には,妻が家事と育児を全部一人でやってくれることになりました。そのおかげか,妻は本当に大変だったけれど,一人でもなんとかできるという自信はついたと言っていました。

とにかくコミュニケーション

一般的にどれくらいの人がそうしているのか私はわかりませんが,私達は育児記録アプリの「ぴよログ」というものを使っています。主に,授乳やオムツ交換を記録しています。最近は比較的長い時間安定して寝るようにもなってきたので,睡眠時間も記録しています(ただ,眠りが浅くて眠ったと思ったらすぐ起きるみたいなことも頻繁に起きますが)。

このアプリの存在が,私にとっては育児を二人で歩んでいくための必須アイテムだと感じています。しばしば,男性側は指示されないと動かないとか,次にどんな作業が必要になるのかわかっていなくてイライラするみたいな女性側の意見を見聞きます。このアプリがあることと,それをウィジェットとしてiPhoneの待ち受けのトップ(ないしはロック画面)に固定しておくことで,最後にオムツを替えたタイミングやミルクをあげたタイミングは何時間前なのか,がすぐに把握できます。それを見ていれば,そろそろおむつ替えたほうがいいかな,次に起きて泣いたらミルクだからミルクの準備をしておこう,みたいに次の行動を予測しやすくなるんですよね。さらに,一日の授乳量や授乳回数などを毎日振り返って,今の調子でいいのか,増やしたり減らしたりしたほうがいいのかとかを夫婦で話し合うきっかけにもなります。

私の性格上こういうタスク管理みたいなのが合っていたという可能性はもちろんあって,全然アプリを見ない,という男性もいるかもしれません。


おわりに

この記事では,具体的に育児をどうやっていたのか,という話を書きました。次の記事では,金銭面についての記事を書いていきます。

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