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別れにここまで喪失感を抱くことはあっただろうか 【FINAL FANTASY Ⅹ】 クリア後感想

どうも、流-ながる-です。
春は出会いと別れの季節という言葉がありますが、そんな季節に今年1月頃から始めました『FINAL FANTASY Ⅹ HDリマスター』をエンディングまでクリアしました。もう4月ですよ! 時間かけました。

ゲームプレイ時間は90時間以上、ゲームプレイ日数は54日。撮影したスクリーンショットは何と2300枚! 写真をPCに移して「あ〜こんなことあったなぁ、懐かしいなぁ」と見返して、感想を自身の備忘録としてまとめようと思いました。
プレイしていてふと考えたことや、ゲームシステムについてとか、シナリオの理解については正直、クリアしたところであやふやなのであまり触れないようにします。では、まずゲームシステムについてです。

キャラクターに抱く印象ってそれぞれだよね

このゲームはスフィア盤というシステムでキャラクターを強くしていくシステムなのですが、これがどハマりしました。
RPGのキャラクターというのは、強くなっていく方向性があって、このキャラクターは体力が多くて物理防御が特化していて何かと壁になってくれるだとか、また別のキャラクターは魔法攻撃が優れていて物理攻撃が通用しない相手にはすごく役に立つとか、結構決まっていることが多いですよね。基本はそうです、キャラクターに特徴があってその特徴を活かして戦闘ではどういうふうに役に立ってもらおうかと考える楽しみがあります。

戦闘に勝って経験値を得てレベルアップする、そして能力値(ステータス)がアップするという手順はもうかなり定番化していて慣れきっているものです。
このゲームではそうしたキャラクターのレベルという概念がなく、スフィアレベルというものが上がるとスフィア盤からアップする能力を獲得するというやり方は、はじめこそ、そこまで変化を感じなかったのですが、だんだんと"そういうことか"となってきました。

自分なりの解釈ですが、スフィア盤は全キャラ同じものを使っているので、ある程度育成が進むと、そのキャラをどの方向性で強化していくか自分で選択する余地ができました。それまではあらかじめ決められたキャラクターの特性がどんどん強くなっていったのですが、途中から自分で決めていくことになります。

自分はキマリというキャラが好きになってしまって、このキャラクターをその後どういう強化をしようかと考えるのがわくわくしてしまって、どんどん敵と戦ってスフィアレベルをあげて強化することを繰り返しました。この技使えたらもっと活躍できるかもとか考えるんです。もちろんキャラクター平等に強化はしますけど、キャラクターによってそれぞれプレイヤーを抱くイメージが違うと思うのですよ。そのイメージに合わせた道筋を決めて育成するというのが楽しかったです。

RPGは終わる時が寂しいんだ

RPGあるあるだと思いますが、いよいよ終わりが見えてくると一気に寂しくなっちゃうんですよね。エンディングを見て達成感を味わいたいという欲といつもこの感情が同居します。終わらせたくない。そんなことがあって、終わる直前でずっと躊躇するパターンなんかあります。

今回この作品をプレイしてみて、それが特にありました。そもそもこのゲームって自分が今まであまりプレイしてこなかったジャンルでして、自分の好みとしてはわかりやすくラスボス倒してみんなハッピーというものなんです。進めば進むほど自分もみんなも強くなって前向きに明るい未来が待っていて、楽しいこともあったりなんかして、といった感じ。冒険活劇的なそれを選ぶことが圧倒的に多かったです。

はじめはそうでした。ゲームを進めれば進めるほどにハッピーになっていくといったイメージです。もう進めるたびに「深い、そうなのか、そうだったのか」となるゲームでした。嫌な予感を抱いて進めるのがつらいとなることもありますし、いろいろと知りたいことが増えて進めなきゃとなったり、ただ「進め! いくぞ!」となるのではなく、一歩一歩進んでいく時の感情が異なるのです。

主人公=自分というのはかなり実感しました。主人公のティーダのセリフが結構自分の感情と被ることがありまして、彼が悲しんでいる時は悲しいですし、怒っている時もまた同じ感情に襲われました。後半あたりにちょっとこうものすごく感情が揺さぶられる出来事がありまして、コントローラーをゆっくり置いて頭を抱えてしまうなんてことも。そんな時もティーダは自分と連動していたんです。感情を正面から出してくれたのがものすごく助かりました。

主人公=プレイヤーだと無口型主人公というケースもあって、やはりこう置いてけぼりになる場面もあるのかもな、なんて思っていましたが、全くそんなことはなく、最後まで寄り添えたなぁという印象です。一緒に歩んでくれてありがとうという気持ちですね。

つらい、悲しいと思う別れが実はそこまで人生でなかったことに気づく

全くないことはないです。ゲームでここまで思わせるか、という賞賛といいますか、仲間と冒険するタイプのRPGって誰しもわかっていることなんですよ。ゲームが終わったら仲間とお別れだって。その別れの感情をこうまで実感させてくれることに驚いたというか戸惑ったというか、これはもうこのゲームでしか味わえないことなんだろうな、と思うのです。

どうしても春って誰かとお別れの挨拶をする季節になりまして、もうそれに慣れてくるんですよね。別にさほど親しくない人でもそういうふうに挨拶をして、礼儀としてお礼を言ってさようなら。また会えるよねみたいな感じでね。

ゲームをクリアしたら当たり前じゃないかとなるんですよ、そりゃ。でも喚きたくなる。お別れがつらい、別れたくないって。それぐらいにそれぞれのキャラクターに対する感情が昂っていました。

またゲームを起動すればいいじゃないかとなりますが、初めてクリアした者としては、そっとそのまま本を閉じるようにしばらくは起動しないでおこうという感情が残りました。

以上、心に残ったゲームとしてのまとめでした。続編はもう少し感情が落ち着いたらやろうと思います。

ここまで読んで下さりありがとうございました。




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