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その人でしかありえない何か

「どうすればパフォーマンスが向上するんだろう?」

僕の興味はそこにある。

絵画であれ、音楽であれ、スポーツであれ、演劇であれ、僕が惹かれる人たち、憧れる人たちは、どんなジャンルでも、

人間として生まれ持った機能を最大限に磨いた結果、
その人でしかありえない何かを体現している。

そんな気がするのだ。

もちろんDNAの違い、身体の違い、脳の違い、環境の違い、とそういったものは確かにある。運なんかも定量化できないだけで相当大きいはずだ。

その一方で、「人間である以上、共通する部分」もとても多い。

「同じ人間なのにどうしてこんなに違うのだろう?」と落胆を感じることもあるけれど(泣笑)、「人は人、自分は自分」と完全に割り切ることができないのは、成長の余地あるってことかも知れないな。

話は変わって、先日、TOKYO FM系列 「FUTURES ラジオ版学問ノススメ」の収録に伺った。

この収録、テーマはあくまでも『パフォーマンス医学』だった。

一応資料がテーブルの上にあったわけですが、僕は全く目を通していなかったので、実質、打ち合わせは「何分くらいのトークになりますか」程度のもので、内容に関しては一切無しでスタート。

 パーソナリティーの蒲田さんは、この放送にあたり拙書『可能性にアクセスするパフォーマンス医学』を著者よりも丁寧に読み込んでくださっていて、それだけでも感動だったのだが、スムーズで安心感にあふれたトークで、パフォーマンス医学の魅力を豊かに引き出してくれた。

その流れの中で、蒲田さんは「重力」をピックアップしてくれた。

僕はこれまで『格闘技医学』というフォーマットの中で、重力についてはずっとテーマにしてきた経緯がある。格闘技・武道のNo.1映像メーカー・クエストさんから『反射と重力』というタイトルのDVDを2つもリリースしてることからも、少なくとも格闘技の世界で重力について言語化し、意識化を促してきたと思う。

その『格闘技医学』、そして新刊『パフォーマンス医学』でも特に「重力」の項目を執筆する段階で、最も参考(というかほとんど研究対象)にしたのは、他でもない、羽生結弦選手だった。

その証拠が、このイラストだ。

 これはイラストレーター、杉山鉄男さんに描いていただき『格闘技医学第2版』の「脳と運動」の章に掲載したものだが、このイラストに出てくるは、僕がパフォーマンスについて考える時、「いつもイメージの中に出てくるアスリートたち」なのだ。

このように何年もの歳月をかけた著者(つまり僕)背景を全く知らないパーソナリティ・蒲田さんから、飛び出したのはなんと

「羽生結弦選手のジャンプ」についてだった。

嬉しさと、驚きで、声がファルセットになりそうだった。

どんな話になったかは、後日放送の【ラジオ版学問ノススメ】をチェックいただければと思う。編集音声バージョンがFMで、フルバージョンのテキストがnoteで公開される予定だそうだ。


早くも僕のTwitterのほうでも、放送はいつですか?とコメントをたくさんいただいているので、詳細判明したらまた発信しますね!
@takuyafutaeskau


蒲田さんとのトークで改めて認識したこと。

それは「誰もが自分のフィールドで、自分のパフォーマンスを手にしている」ということ。何も人前に出る人たちだけじゃなく、家庭でも、仕事でも、子育てでも、「よりよいパフォーマンスを求める」ことでいろんなことが輝き出すかもしれない。

そして何より、

「私のパフォーマンスとは何か?」

という問いが、最前線で自身のパフォーマンスを求め続ける人たちへの敬意を生むのではないか。そんな気づきを得た、貴重な学びの機会だった。


ラジオ版学問ノススメ様、蒲田さん、ディレクター様、星海社の築地さん、そしてフォロワーの皆様に感謝です。

PS 僕自身、放送が待ちきれず書いてしまった今回のnote。そして影響受けまくりの新刊。

 











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