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自分らしく強くあるために

本書を一言で言うと、人間賛歌、人間肯定の書です。

著者は言います。「誰もが強くなれる」と。そして強くなるには弱さを自覚するところから始まると、とても丁寧に説明してくれる。更には弱さと強さは表裏一体でもあると。

著者氏自身、高3時に空手のUSAオープン大会日本代表としてフロリダで試合をするほどの腕前。最初から強かったのかというと、幼少の頃は病弱で運動音痴、足は遅く球技をすればボールに遊ばれる有様だったよう。あるとき自分より体の小さい子に相撲で投げ飛ばされたことをきっかけに、空手を始めたとのこと。弱さを自覚したからこそ得られた強さともいえます。

また、一見弱いように見えることでも、見方を変えると一概に弱いとも言えないこともあります。例えば大胆に突き進む人と、常に慎重で何かと不安を感じやすい人とでは、前者の方が「強い」ように見えます。しかし、リスクヘッジという観点で見れば後者の方が「強い」と言えます。

本書を読むと、強さを考察するうちに弱さに向き合い、読者一人一人が人生とどのように向き合ってゆくのか、否応なしに考えさせられる。

しかし重苦しさは微塵もない。
根底に流れているものは全ての人への応援・肯定。
そのため読めば読むほど元気になるし、力をもらう。

落ち込んだ時、自分を見失いそうになったとき、いつでも手の届くところに置いておきたい1冊です。自分自身がどのような人間なのかを正しく理解し、より豊かな人生を目指すための指針として本書はおおいに役立つことでしょう。

「おわりに」には12頁にわたり沢山の方への感謝の言葉が綴られている。著者は普段から多くの人に支えられ、励まされ、様々な苦難を乗り越えてきた人だと想像できる。本書の言葉が抵抗なく入ってくるのは著者が自らの人生の試行錯誤の中で掴んできたという裏打ちあるからなのでしょう。

書店に行くと「自己啓発書」というコーナーがあります。本書こそ真の意味での一級品の「自己啓発書」と言えます。


拙書、『強さの磨き方』のアマゾンレビューをいただいた。

強くなるとは「こうすればこうなる」といった単純なものだろうか?という疑問はずっとあった。なぜならば「こうしてもこうならない」「何をやっても、どうにもならない」こともたくさん経験してきたからだ。

だから僕は「いわゆるハウツーもの」を書いてこなかったし、今回も「こうすればこうなる」的な論調を徹底排除した。あなたにとって強さとは何か?あなたの抱える弱さは何か?というゼロの地点に立ち戻り、そこから行きたい場所に歩いていける。そのほんの小さなセコンドのような書をつくってみたかった。

だからこのレビューの

「根底に流れているものは全ての人への応援・肯定。
そのため読めば読むほど元気になるし、力をもらう」

の言葉はとても嬉しかった。僕は人間を肯定することで、あなたも私も肯定したかったから。僕の本を読んで「私なんか」ではなく「私らしく」と思って欲しかったから。

そして拙書が「邪魔にならない書」として存在できれば、僕はそれがいちばん嬉しいかも知れない。

素敵なレビューをくださった方に、この場を借りてお礼をお伝えしたいと思います。






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