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ペットは荷物?

母が手術の為に入院したのだが、一週間も経たずに退院させられるらしい。
早くね?

令和6年は災害や事故が相次ぐ年明けとなった。
1日の16時10分頃に能登半島を襲った震度7の大地震と津波は甚大な被害をもたらした。
そして翌日、その被災地に支援物資を届けるために海上保安庁の輸送機JA722Aが羽田空港のC滑走路に入った直後に、着陸したJAL516便と衝突したのだ。前代未聞の空港災害だ。

残念ながら追突された海保の乗員6名のうち、機長以外の5名は亡くなってしまったが、JALの旅客機の方は、乗員乗客379名全員避難して無事だった。
数人の怪我で済んだのは奇跡としか言いようがない。
私がテレビで第一報を知った時は写真の様な状態で、全員救助の報道もまだなかったのでこれはもう無理かも知れないと思った。誰でもそう思うだろう。このニュースは全世界で驚きをもって報じられた。

しかし、後に荷物として運ばれていたペット(犬1猫1)が二匹犠牲になったと報じられると、同情する声が上がり始めた。
愛犬家で愛猫家として知られる女優の石田ゆり子氏が自身のインスタグラムで、ペットも手荷物としてキャビン内に持ち込めるように出来ないものかと
ペット先進国のイギリスなどでは当たり前にペットを持ち込んでいると発信した。するとそれに対して批判するコメントが集中して炎上した。

私も長年に渡りペットを飼い続けてきた。40年間で4匹の犬達と共に暮らして来たので、ペットのいる暮らしがどんなに幸せなものか、そして亡くしてしまう悲しみが如何なるものかを嫌というほど知っている。
ましてこんな事故で失う事になれば、飼い主のショックや悲しみは察するに余りある物があるだろう。

しかし、旅客の中に手荷物としてペットを持ち込んだとしても、今回の様な事故になれば結局手荷物としてのペットは置いて避難しなければならなくなるのだ。
導線の限られた狭い旅客機内では、迅速な非難が命運を左右するのは想像に難くない。そこでペットを置いて逃げるのに躊躇したり拒否する乗客が出れば、確実に避難行動に悪影響をもたらすだろう。
ペット先進国のイギリスなどでもそれは同じ事だ。いざとなればペットは置いて避難しなければならないのは洋の東西を問わない。
当たり前だが、人命最優先だからだ。
ペットが助かるなら、飼い主が死んでも仕方ないと考える人間はこの世にいない。

仮に今回の羽田事故で、JALの旅客機がペットを持ち込んでいたとしたら、乗員乗客379名全員助かるという「奇跡」は起こりえなかっただろう。

そもそも、能登の地震が起きなければ今回の事故は起きなかった訳だから皮肉なものだ。

今回の能登地震で亡くなられた方、そして海上保安庁の隊員5名、そして2匹のペットに哀悼の意を捧げます。

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