「京都・Mume」ー胡蝶の夢を見るホテル
古風な神社や長屋が点在する東山区。
歴史的建造物が立ち並び、着物姿の老若男女が行き交う新門前通りに、ホテル「Mume」はあります。
古風な建物や景観が続くなかで、ひっそりと佇む「赤いドア」
それがこのホテル、唯一の入り口です。
秘密の入り口
なんとも、モダンでおしゃれなドア。
しかし、前を通るだけではホテルと気付く人はほぼいないでしょう。
宿泊者のみぞ、知る秘密の扉です。
「秘密の扉」の呼び鈴を鳴らし、予約名を告げると、なかからシックな制服を着たスタッフが出迎えてくれました。
「○○様、ようこそいらっしゃいました!どうぞなかへ!」
ミステリアスな外観とは裏腹に、スタッフさんは笑顔が素敵で、とても気さくに案内してくれます。
館内に案内されると、そこは外からは想像も付かないほど、ゴージャスな空間が広がっています。
エントランス
白を基調とした壁に、飾り彫りが施された天上板。
ヨーロピアンチックなシャンデリアに、中国から取り寄せられたとい照明器具や化粧台。
多国籍なインテリアセンスが、唯一無二の空間を作り出します。
上海のお姫様が住む豪邸という雰囲気がありますね!
ロビー
ロビーを歩いていて、驚くのが壁の白さ!棚のキレイさです!
汚れ一つ感じさせないほど、ピカピカで清潔感があります。
細かい手入れが行き届いていて、一切のストレスを感じさせない空間になっています。
ロビーを抜けると、そこはBarになっているのですが、入り口には模様が浮かび上がる照明に、赤いカーテンがしつらえられています。
「秘密の扉の次は、秘密の幕!?」
などど、少しドキドキしながらもBarに入店。
BAR
赤いサテンの椅子。重厚感のある木製テーブル、花形の蝋燭入れ、赤い行燈照明などが煌びやかにともります。
この世界観はまるで「谷崎潤一郎!?」「千と千尋の神隠し!?」
などと、次々にイマジネーションが刺激されていきます。
特に夜になると、雰囲気がグッと増します。
闇夜に赤く、薄暗く浮かび上がるその空間は「胡蝶の夢」と呼ぶに相応しい美しき幻想感があります。
まるで、ぼんやりとした夢か詩のなかにいるよう。
お部屋に入る前に、Barで一息。
因みにお酒やコーヒーは飲み放題なので、好きなだけ味わうことができました。
スタッフさんも気さくな方が多く、写真を撮ってくれたり、話しかけてくれたり、楽しい時間を過ごすことができます。
私はホテルの空間に合った服を着るのが好きで、この日は「yohjiyamamoto×内田すずめ」のコラボシャツを着用。
Yohjiの服を着て
スタッフさんも私の服に気付いてくれて、ブランドの話をしたり、大好きな旅行の話しをしました。
気付いたら、2〜3時間近く経っていたので、そろそろお部屋のほうへ移動。
お部屋に続く、回廊まで豪華でした。
回廊
このホテルのお部屋には4種類のタイプがあり、それぞれのお部屋が「花鳥風月」という言葉を意識したデザインになっています。
花はもっとも豪奢なお部屋で、桜文様の唐紙が配置。
蝶は漆黒の壁に赤色のアンティーク家具が美しく映えています。
風は窓から白川を眺められ、涼やかな風を感じることができるお部屋。
月はもっとも小さな部屋ですが、闇夜に輝く月をイメージした金色の照明が印象的。
どの部屋もそれぞれに特性があるのが、素敵ですよね!
私がお願いしていたのは「蝶」の部屋でしたが、グレードアップしてくれて「風」の部屋に宿泊できました。
風の部屋
風の部屋は壁一面が窓になっていて、解放感があります。(夜なので、ブライドを下げてしまいましたが…)
お部屋のデザイン的には、白を基調としていて、雲をイメージした唐紙や植栽が飾られているのが印象的。
古風な伝統を感じるとともに、どこかモダンなセンスが光っていて感性を触発されるお部屋です。
ベッドはハリウッドツインスタイルの大きなもので、枕カバーも金色で豪華。とてもリラックスして寝付くことができます。
さらに、印象的だったのは、上海から取り寄せたというこのテーブル。
太陽のようなデザインが素敵。
日本ではあまり見ないデザインですね。
京都の宿は独創的なものが多いですが、Mumeのお部屋は洗練された「美」を感じるお部屋でした。
古いものと新しいものを混ぜ、前衛的な空間を作っているところにセンスの高さを伺えます。
朝食・退室
翌朝はヘルシーな朝食に舌鼓。
チェックアウトの時間までスタッフの方々との会話を楽しみました。
短い滞在でしたが、スタッフの方々がとても親切にしてくれて、なんだか別れ惜しかったです。
私の姿が見えなくなるまで、見送ってくださったスタッフの方々。
ありがとうございました。
お部屋の空間だけでなく、スタッフさんとの交流を通して、心まで癒されます。
ミニマムな宿ながら、まるで竜宮城に来た気分で滞在を楽しめるでしょう。
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