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滞独日記「いかにしてパッケージのデザインに持続性を与えるか?」

最近おもしろいなぁと思ったのは、デザインとサステナブルの関係性。noteのサークルで「パッケージデザイン」について話題になっていました。

デザイナーさんがパッケージ=「容器」の現在のあり方に危機意識をもっている姿勢を伺うと、それだけでいち生活者としては、すごくホッとします…!

では、いかにしてパッケージのデザインに持続性を付与すればいいのでしょうか? 

僕が暮らすドイツの事例から、デザインとサステナブルの関係性を考えてみたいと思います。

ドイツのパッケージデザインの特徴

ドイツで暮らして肌で感じているパッケージデザインの特徴は3つあります。

1.身の回りがFSC認証ばかり

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パッケージのまんなかに木のマークが見えるでしょうか…? 

FSC認証は、森林の環境保全に配慮して地域社会の利益にもかない、経済的にも継続可能な形で生産された木材に与えられる証明だそうです。ちょうど昨日食べたお菓子の容器もfsc認証付きでした。

日本でFSC認証というと、北海道の下川町産の木材を想います。noteでもオンラインコミュニティを運営されています。


2.容器は使い捨てではなく使い続けるものに

以前妻が話題にした包装ゼロのスーパーでは、その名の通り容器はなく、量り売りで食材や日用品を販売しています。商品をガラス瓶やバッグに詰めて帰るのは不便ではないかと思えますが、意外と難なくできますよ。Original Unverpacktはスーパーなのに熱烈なファンがいます。

3.商品の容器化

SOAPBOTTLE は石鹸そのものを容器化した製品です。映像をご覧いただくと、さいごに土に還すのを大切にしていることがわかると思います。無駄をなくそうとするのはドイツらしい…(このドイツらしさには白黒で判断しないようにしてます…笑)

なぜサステナブルなものが流通しているか?

ドイツはもちろん、EUで脱プラスチック化を推進しているからです。この政策の背景にあるのは、僕たちで生活でゴミとして捨てているものが、海をわたって、ひるがえって人間や動物たちの暮らしに及ぼす影響です。詳しくはこちらがわかりやすいですが、ざっくりまとめるとこちら👇

1)EUは環境規制に関して野心的な目標を設定することで、欧州企業に技術革新を促すとともにビジネス機会の拡大を狙っている
2)中国がプラスチックごみの輸入を禁止、行き場を失ったプラスチックごみの一部がマレーシア、ベトナムにふり向けられているが、次の行き場がない…

EUの大きな流れ

2020年からEU圏では使い捨てプラスチック製品の販売を規制する法案が可決しました。

それを受けてドイツでは2019年からリサイクルができないプラスチックの容器を使うことに規制を設ける法律が施行されています。

EUが日本のような国にどれくらい影響与えるかは数値化できませんが、おそらく数年後にも、先進国からこのような取り組みは広がるように思います。

プラスチックの代替品による事業がスタート

社会の仕組みから変わることによって、ベンチャー企業が立ち上げる事業、製品の多くは、プラスチックの代替品であるか、最小限の環境負荷であることが満たすべき要素になりつつあるように思います。

デザインに持続性は標準装備するもの、その関係性は切っても切れないものになってきています。

パッケージのデザインに持続性を付与するアイデア

では、いかにしてパッケージのデザインに持続性を付与すればいいのでしょうか?

この問いに関してドイツの事例から示唆を得るならば、デザインする際には3つのポイントがありそうです。

1.土に還る容器にできないか?
2.商品そのものを容器にできないか?
3.容器そのものを使い続けられるものにできないか?

を、問うてみてもいいかもしれません。


noteのサークルでは、暮らしや住まいのお話をしています。ぜひ気軽に遊びに来てください📝

アイキャッチには、ぽんずさんの素敵な写真をお借りしました。ありがとうございます🙏

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