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ベルリン発の食の定期宅配・GOODBANKに真のサステナビリティを感じた

最近、GOODBANKという野菜の定期宅配をおねがいするようになりました。ベルリン初のスタートアップということもあり、ちょっと風変わりでおもしろいのです。

GOODBANKはベルリンとその外側を囲うブランデンブルグ州で採れたオーガニック野菜を配達してくれるサービスです。

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GOODBANKの特徴は3つ。

1つに、ビーガン・ベジタリアン・オムニバー(肉・魚あり)と3つの種類から、食習慣に合うプランを選べること。

2つに、非接触式の配達であること。

コロナウイルスの感染リスクを下げるために、配達員は玄関前まで野菜BOXを運んで置いておいてくれるという仕組み。ヤクルトや生協の牛乳とおなじですね。

3つに、配達先はベルリン内に限ること。

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なかでも特筆すべきは、配達先をベルリン市内に絞っているところです。食材の郵送先を絞っている理由は、GOODBANKが運営している都市型垂直農園レストランが深く関係しています。

このレストランは、おなじくベルリン初のスタートアップInfarmとタッグを組み、屋内で野菜を栽培できるシステムを導入した世界初の垂直農園レストランです。

かんたんにいうと、GOODBANKは東京の表参道・原宿のようなエリアで採れたての新鮮な野菜を食べることができるレストラン。

遺伝子組み換えナシ・農薬不使用の野菜をお客さんに提供するその場でつくることによって、最終消費者までの距離が短くなる→包装や廃棄物が少なくなる→鮮度抜群の野菜を食べられる、ということが評価されています

ちなみに、ガラスケースのなかで育てられた野菜からお客さんに手渡しされるまでの時間は、およそ30秒とも言われるほど(!)

ここまで読んでいただいたら、GOODBANKが定期宅配においても食材の配達先をベルリンに絞っている理由がわかると思います。

持続可能性を念頭に置いたGOODBANKがベルリンを囲うブランデンブルグ州の農家さんとともに始めた宅配サービスだから、宅配先はあえてベルリン市内に限定しているのです。

じっさいに毎週我が家に届く食材たちのなかには、スパイシーな手作りドレッシングやソース(カレー風味のディップソースが鬼のようにおいしいんですわ…)、BIOのチーズのような乳製品などの保存期間が限られる食材も含まれています。輸送距離が短いからこそ簡易な包装で要冷蔵の食材の宅配も実現できるのだと思います。

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販路を絞れば売上は落ち、出荷の拠点づくりにも費用がかさみます。しかし長期的に見れば、より新鮮でおいしい野菜を届けられることで、食べる人の感動は増し、輸送コストは下がります。そして環境負荷の少ない就農者を増やすことに通じるのではないでしょうか。

地産地食はおいしくてサステナブルなのだと、ひしひし体感しています。

🍆 🥕 🌽

都内に住んでいた頃にも、京都の野菜提案企業である坂ノ途中さんに野菜の定期宅配をおねがいしていました。「灯台もと暮らし」で特集させていただいたことを機に、坂ノ途中の皆さんの想いにとても共感したから。この食材はスーパーではきっと選ばないだろうと思える変わり種の野菜たちもやってきて、楽しかったから。いまも野菜が届くたびに坂ノ途中さんのことを思い出します。


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