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図書館が好き

タイトルの通りである。「図書館」という建物、空間、そこにいる人、すべてひっくるめて好きだ。圧倒的に無差別で全ての人間に対してあそこまでオープンな空間は他にないと思う。日本の図書館は割と堅苦しいイメージがあるが、枚方市立図書館のようにおしゃれで自由度の高い図書館は今後ますます増えていくと思う。図書館内で勉強しちゃだめ、パソコンいじっちゃだめ、というのはさすがにもう古い。

僕が愛してやまない図書館はメルボルンのビクトリア州立図書館だ。

2019年12月

こちらの建物は観光名所になっているので建物の写真を撮るだけ撮って帰っていく人も中にはいる。でもせっかくなのでそれだけでは勿体無い。僕がメルボルンに滞在していた時はこの美しい建物を使い倒し、図書館の一部になりたかったので通えるだけ通って勉強をしたり読書をしたりした。レポート作りに勤しむ大学生らしき若者たちに混じり、ここでダラダラ過ごした時間は今の財産になっている。

オーストラリアには良い図書館が多い。ブリスベンのクイーンズランド大学図書館にもよく行った。大学構内にある図書館なのでもちろん大学生しかいないわけで、図書館を利用するためだけに行っていたあの時期は、いま考えると異常だ。
ブリスベンシティの中にある「ブリスベン・スクエア図書館」も暇があれば行っていた。ここにはなんと日本の書籍が多く置かれており、東野圭吾の「白鳥とコウモリ」が当時まだ新作であったのに本棚で見つけたときは驚いた。

勉強や読書はきわめて個人的な作業だ。家の隅っこでもできる。それをするためにわざわざ、人が集まる大きな建物に行くのはなぜか。それはたぶん社会から取り残されてる気がしたからだろうな。誰かが見ている場所で読書をすれば、誰かにとって僕は「読書をしている人」になれる。図書館って実は本の貸し借りをするだけじゃなくて、社会を確認する場所なのかもしれない。

日本にもカフェとか自習室のような場所があるが、それらはあくまでビジネスとして存在している。幼児からホームレスまで、圧倒的に開かれた空間はまだまだ少ない。海外の図書館のような場所が増えれば、自殺率だってもっと減ると思う。

サポートしていただいたお金を使って何かしら体験し、ここに書きたいと思います。