ベルトコンベアー
そこでしか息ができない。
そんな場所がいくつかあった。
あなたにもあるだろうか。
僕にとって、それは人生の余白のような場所だった。
無くても話は進むけど、無いと最後までいけないんだろうなとなんとなく思っていた。
息をとめたまま生きていたとき、その場所でしか、呼吸ができなかった。
そこにいるあいだは、嫌なことをすべてを忘れられた。そしてどこからも攻撃を受けないでいられた。まさしく安全地帯だった。
その場所は町外れの神社だったときもあれば、さびれたラブホテルの一室のときもあった。
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