走り出す

始まってしまったのにグチャグチャと考えてしまうことがある。
そんなことはないだろうか。ないか、そうか。

僕はずいぶんと、始まってから考えるときがある。

どんなことでも始まってしまったらもう走り出すしかないのに、始まってからいろいろと考えてしまう。
考えていても考えてなくても、やることは同じなのに、なぜか考えがとまらないときがある。
そのときの「考える」はどうも思索ではなく、「迷い」に近いように思える。

やることが決まっているときに、さらにそれ以外のいろんなことなんか考えるのは、濁っているとも言えるし、本当に何をやるのかが「分かっていない」ということだ。

バッターボックスに入ってから、フィールドに立ってから、コートに立ってから、ステージに立ってから、レコーディングが始まってから、あらゆる仕事が始まってから、いろいろ考えてもしかたない。

何を考えてもやることは、一緒だ。
打つだけ、決めるだけ、勝つだけ、鳴らすだけ、やり遂げるだけ。

そのために「考える」のは、始まるまでがいい。

始まるまでに考えれば、戦術になり、戦略になる。


始まってしまってから、戦術を変えてもしかたない。
第一、戦術によって大きく戦局が変わることは、まれだ。

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