くすりはすごいが味気ない!

取材を受けた。

経営者のインタビュー記事なのだが、略歴が他の社長さんと違いすぎて馬鹿丸出しである。

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ここ三日ほど療養日記みたいになっている。

一日中突っ伏している暮らしをしているが、それだけでも疲れる。「歩く」や「スマホを見る」がいちいちしんどい。

例えるなら、これまで無意識にスッとできていたアクションがいちいち役所に許可を取らなくてはいけなくなったような面倒さだ。

「やれるっちゃやれるけどダルい。できればやりたくない」というような感覚だ。

そのせいか突っ伏しているだけの一日なのに、やたら寝てしまったりする。

睡眠とうつは密接な関係があるらしく、これまであまり寝ていなかった人間が急に沢山眠るようになったりするとグレーゾーンらしい。

抗うつ剤にドグマチールという薬があるのだが、あれはやばかった。今では処方されていないらしいが、やたらとハイになってしまうものだった。

もう少し前の時代にはリタリンというものがあったらしい。これは原料が完全にシャブそのものでさらに強烈だったそうだ。今はたやすく処方されないらしい。

現在、僕が飲んでいる「ジアゼパム」という薬はそもいう意味では大人しい部類だろう。神経症や精神の乱れを和らげる効果がある。

それにしても薬というやつはすごい。すごいが少々味気ない。

と言うのも、なまじっか僕は精神のことに自信があったのだ。

昔からゲーテの「ウェルテル」やらをかじり、精神世界にそれなりの教養があったつもりだったからだ。

そんな自分がポンとうつになったのを薬は「はいよ」とばかりに和らげてしまうのだ。

ガチャガチャと人文思想を学んでいたあの日々はいったいなんだったのか。心を理解するために、あれやこれやと努力した日々が一撃で粉砕された気分だ。

昔から経済学や数学よりも人文や国語に興味があった。本もよく読んできたつもりだ。

そんな日々のうぬぼれもあり、「自分はある程度客観性があり、精神の病気とは無縁だ」と思っていた。

十代からピンチになったら「さて、俺よ。どうするつもりだ」と考えたり、チャンスになっても「あ、興奮してやがるな俺」と俯瞰性がそれなりにあったことは事実なのだ。

それがぽっきり折れるのだから分からないものだ。




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