雑魚から抜ける最強の技術!

音楽をやってきて学んだ技術はいろいろあるが、大きかったものの一つが「自分と他人を比べないこと」かもしれない。

自分のバンドと他のバンドを比べることほど、愚かなことはない。何故なら上を見ても下を見ても、不幸な結果しか待っていないからだ。

自分より優秀なバンド、数字を持つバンドを見て劣等感を抱くと、自尊心がひどく傷む。

あたりを見渡せば自分より優れたアーティストが必ずいるんだから、そんなことをしていたら、ずっと劣等感を抱えたまま生きることになる。

これを『向上心』と捉える馬鹿がたくさんいる。捉えさせようとする無能なスタッフもいる。排除したい。

そう捉えているのはステージに立っていない人間ばかりなのである。狂った裏方や、勘違いしたミュージックフリークスが吠えているだけだ。
音楽を愛している人間は、自らの創作物を他人と比べることを嫌悪する傾向にある。

反対に自分より劣っているプレイヤーを見下して得られる優越感も価値がない。「まだまだ自分よりダメな人間がいるから安心だ」なんて考え方は腐っている。

下を見て安心していては、向上心が薄れてしまうのも事実だ。

きっと比べるべき唯一の相手は、過去の自分自身だ。

昨日の自分、半年前の自分、一年前の自分、五年前の自分と競っていく。

過去の自分に負けない自信があるならば、それでいいのだ。日々勝負して、挑戦している人間なら、その分だけ成長している。

そんなやつが過去の自分に負けることはない。

他人に負けるのは仕方がない部分もある。才能も違えば費やしてきた時間も違うし、環境も違う。それに勝負には運の要素もある。

だが、自分に負けるのは怠慢でしかない。

「成長」とか書くとダルいが、結局は「選択」だ。
どっちかを選んでいくのだ。選んだやつにだけ選んだことのすべてが待っている。ちゃんと捨てることのできたやつだけが、捨てたことの価値も分かっているのだ。

そのセレクトを続けている限り、『過去の自分』に負けることはない。過去の自分に負けるということは、自分自身で負けることを選択してきたとも言える。

負けるのをセレクトするのは哀しい。老いるのは仕方ないが、そこで勝負を諦めるぐらいなら早く自殺した方がいい。

「過去の自分なんて雑魚でしかない」と思っていられるうちは大丈夫だ。逆に「あの頃の俺は最高だった」とばかり言っているなら気を付けた方がいい。

僕自身、他人より優れてなどいなかったからこそ、余計に思うのかもしれない。


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