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ケースX

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#ショートストーリー

#14 ケース1-6

#14 ケース1-6

...。

...。

寝れねぇ!!!

もともと慣れないところで寝れない体質もあるが、さらに言うとお店での後半の記憶がないことが大きい。
そして、気づけば同期といえども男の家のベッドの中...。

...こりゃため息もんだぜ。

明日どんな顔で会えば良いのかもわからないし、今彼は起きてるのかもわからない。

とりあえず目をつむり、寝返りばかりを繰り返しているが一向に寝られない。

時計を見るとま

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#4  ケース2-2

#4 ケース2-2

※ケース2の続きです。ケース2の2話という感じでケース2-2と表記しております。※

あれからあの店長とは本社で何回か顔を合わせたが特にお互い話すわけでもなく挨拶程度。

そして2週間後には人事異動の内示がでる。
マジで異動なのかなと思いながらも誰に引き継ぐかもわからない引き継ぎの準備をしている自分がいた。

内示は見事にあの店長の店に異動になっていた。
うわっ…マジこわっ、なにあの人、こわいこわ

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#3  ケース1-2

#3 ケース1-2

※ケース1の続きです。ケース1の2話という感じでケース1-2と表記しております。※

あいつマジで!
懇親会の翌日出社した会社にはすでに"あいつ"がいた。

『おはようございます!』

先に出社していたスタッフもいたので皆さんにご挨拶。
あいつはこっちすら見ず、挨拶の声を発しているのかも不明。

『おはようございます。』

真後ろまで行き、さきほどとはワントーン落とした声で挨拶をした私に、

『な

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#2  ケース2

#2 ケース2

"人"のなんてのは簡単に信じられない。

でもそれは言い方を変えれば、自分が自分を信じられていないからだと思う。

自分がダメな人間かということを自覚すればするほど、純粋で真っ直ぐな人といるのが辛くなる。

「あの人みたいになれたら…」と思うと辛くなるからすぐ目を逸らす。

俺は立派な人間ではない。

「ホントまじめだよね」
「いい人だよね」
「頭いいよね」

これらのワードは聞き飽きた。

逆に

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