たくろう

たくろうです。物語"ケースX(エックス)"を更新していきます。あと…

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たくろうです。物語"ケースX(エックス)"を更新していきます。あとは日々の気づきなどを文字起こしします。

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最近の記事

#14 ケース1-6

...。 ...。 寝れねぇ!!! もともと慣れないところで寝れない体質もあるが、さらに言うとお店での後半の記憶がないことが大きい。 そして、気づけば同期といえども男の家のベッドの中...。 ...こりゃため息もんだぜ。 明日どんな顔で会えば良いのかもわからないし、今彼は起きてるのかもわからない。 とりあえず目をつむり、寝返りばかりを繰り返しているが一向に寝られない。 時計を見るとまだ4時前。 いつから寝てたかわからないお店の後。 起きた後の衝撃。 男の同期の

    • キミが人を惹きつける理由

      冷房が効きすぎた部屋に身震いし、手探りで身に纏える衣類を探す。手に触れた毛布を引っ張りミノムシのようにくるまった。 少し寒いくらいの部屋で毛布にくるまり2度寝。 なんという幸せな時間...。 しかし、普段と違う肌触りの毛布に違和感を感じ目を開ける。 「あぁ、昨日泊まったんだった。」 となりで寝息をたてる"あなた"をみつけると同時に、生活感の薄い部屋が視野の片隅に入り込みあなたの話を思い出した。 ---------------------- 「髪切った?」 休憩

      • #13 ケース2-5

        「勉強ができる=仕事ができる」 この図式は"=(イコール)"では成り立たない。 あくまでも"≒(ニアイコール)"。 4大卒だからといって仕事ができるわけでもないし、高校中退した元ヤンだからといって仕事ができないわけではない。 なんなら仕事なんて人生の一部であって、"食べる"、"寝る"などの行動の一種でしかない。『人生なんて死ぬまでのヒマつぶし』って誰かが言ってたっけな。 ヒマつぶしだとしてもせっかくなら楽しいほうがいいし、辛い思いなんてしたくはない。 そのはずなの

        • #12 ケース1-5

          『はい!どうぞ!』 『あっ、ありがとうございます。』 『敬語なんてやめてくださいよ!年下ですし!』と、口元に手をやり、愛くるしい笑顔でこちらを見る女の子にそこら辺の男子は胸きゅんするのであろう。 そんなことを考えながら受け取ったグラスの水を半分くらい飲んだ。 『おい、なんでいんだよ。今日金曜だろ?』 私の頭の後ろから聞こえた不機嫌そうな声に目の前の女の子は顔を上げ少し困った表情で言った。 『今日は夜勤じゃなかったから来ちゃった』 ふむ。夜勤のある仕事をしているの

        #14 ケース1-6

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        • ケースX
          14本

        記事

          #11 ケース5

          あぁ、、、気が重い。久しぶりに会うのはいいんだけど、楽しい話の気配が全くしないよぉ。 "あの人"の急な話には大変な思いをしたことしか記憶にない。 『まぁいいか。なんとかするしかない。』 と、覚悟を決めてお店の中へ入った。 『いらっしゃいませ。』 と深々に頭を下げて丁寧に対応してくれる店員さん。名前を告げるとこれまた丁寧に案内してくれる。 こういった店を選ぶあたり嫌な予感しかしないし、これも"あの人"の戦略なんだろうと思ってしまう。 扉を開け、個室へ案内される。中

          #11 ケース5

          #10 ケース4

          俺の名は「Tora」。 茶色の毛をなびかせたクールガイなにゃんこ様だ。 「Tora」も勝手に俺がアルファベット表記で考えている。だから、世話係のあいつのいう俺の名前が「とら」なのか「トラ」なのか「虎」なのかは知らない。 まぁ名前なんて個体を示すためのワードであってどーでもよい。 せっかくならかっこいい方がいいから『Tora』にしている。 まぁ俺の話はこれくらいにしておこう。 「ガチャガチャ」 ん? 扉が開く音とともにコツコツという音で察知したので玄関まで出向く

          #10 ケース4

          #9 ケース2-4

          実に女性の会話というのは男から見ると謎ばかりで、なんであの話からその話になってんの?のオンパレードである。 関連するキーワードや出来事など、似たような話が浮かぶと変幻自在にトークテーマが変わり、気づけばこんな時間!なんてことが平気で起こっている。(男の勝手な見解なので全てがそうと言うことではないです) これは脳内の右脳と左脳を繋ぐ"脳梁(のうりょう)"という器官が男性よりも女性のほうが太いことが理由であり、感情やイメージをつかさどる"右脳"、理論や言語をつかさどる"左脳"

          #9 ケース2-4

          #8 ケース1-4

          『ちょ、、まじこいつなんなんだよ、、、』 何か声が聞こえる。 『、、、もぉめんどくささハンパない。』 朦朧とした意識の中小さく聞こえるその声が誰の声かは私よりもみなさんの方がわかるだろう。 目を開けると彼が眉間にシワを寄せこちらの顔を覗き込んでいる。 『あれ、、なに??』 『なにじゃないです。自分の行動くらい自分で把握してください』 眉間のシワをさらに濃くして彼は私に言った、、、と思う。 『今の話し方、、、』 私がそういうと彼は一瞬少しだけ目を見開き、だがす

          #8 ケース1-4

          #7 ケース2-3

          異動から月日が経ち、3月に入った頃店長に呼ばれて言われた。 『4月にある入社式の準備を手伝ってね! はいコレ本社からの要請書類。本ちゃんの仕切りは本社の子がいるからその子と話してやってね。あっ、他店からも1名ずつ出てくるから仲間はたくさんいるから安心してね。』 もぉ色々聞きたいことがあるが、書類に目を通して大したことないか。と思ってそのまま引き受けた。 『もし集まりがあるなら最優先ね。仕事で遅れるとかあったら俺の評価にも響くからそこは要注意ね。』 異動初日から思ったが

          #7 ケース2-3

          #6 ケース1-3

          あれから3日後。 私と彼は約束の通り食事に向かっている。 ちょっといいとこ選び過ぎた?と思い申し訳ない気持ちになったが、店につき彼は何も言わずに店の方へと歩いていく。 席につき、ビールとつまみ的なものを頼み乾杯した。 3年目となれば会社の愚痴や社会人としてのプライベートの話など話すことはなかなかある。 ほぼ私が話していたが彼は彼なりの言葉で意見を言ってきて、愚痴や悩みに関しても 『僕にはよくわからないけどこぉいうことなのかなと思います』と、安定の敬語で柔らかく応える。

          #6 ケース1-3

          #5 ケース3

          さてと。 状況は揃ったなと。 人事異動の工作を終えてひと段落。 同じ社歴の人間を2人も引っ張るのは苦労したがなんとかまとまってよかった。 あのように言ったがあのときは確実的に引っ張れる確証なんてなかった。 できなかったらダサすぎる!!!と思いながら取り組んだ人事異動工作は協力者のおかげで無事完了。 楽しみだなぁ!!!! 『ねぇねぇ!何してるの??今日ヒマだよね??紙飛行機作ろうと思うんだけど一緒に飛ばさない???』 と、リーダーに声をかけたら、 『昨日も

          #5 ケース3

          #4 ケース2-2

          ※ケース2の続きです。ケース2の2話という感じでケース2-2と表記しております。※ あれからあの店長とは本社で何回か顔を合わせたが特にお互い話すわけでもなく挨拶程度。 そして2週間後には人事異動の内示がでる。 マジで異動なのかなと思いながらも誰に引き継ぐかもわからない引き継ぎの準備をしている自分がいた。 内示は見事にあの店長の店に異動になっていた。 うわっ…マジこわっ、なにあの人、こわいこわい… 辞令が出てしっかりそのまま異動になっていた。 何気に準備をしていた俺は

          #4 ケース2-2

          #3 ケース1-2

          ※ケース1の続きです。ケース1の2話という感じでケース1-2と表記しております。※ あいつマジで! 懇親会の翌日出社した会社にはすでに"あいつ"がいた。 『おはようございます!』 先に出社していたスタッフもいたので皆さんにご挨拶。 あいつはこっちすら見ず、挨拶の声を発しているのかも不明。 『おはようございます。』 真後ろまで行き、さきほどとはワントーン落とした声で挨拶をした私に、 『なんですか?』 同期にもかかわらず安定の敬語で、表情変えずそう言う。 『なんです

          #3 ケース1-2

          #2 ケース2

          "人"のなんてのは簡単に信じられない。 でもそれは言い方を変えれば、自分が自分を信じられていないからだと思う。 自分がダメな人間かということを自覚すればするほど、純粋で真っ直ぐな人といるのが辛くなる。 「あの人みたいになれたら…」と思うと辛くなるからすぐ目を逸らす。 俺は立派な人間ではない。 「ホントまじめだよね」 「いい人だよね」 「頭いいよね」 これらのワードは聞き飽きた。 逆になんでこんなことができないんだろうと思うくらいに世間はバカで溢れている。 そん

          #2 ケース2

          #1 ケース1

          『またこんなところでサボってる...』 同期の彼はバックヤードの隅でスマホをイジイジ。彼のお決まりのおサボりポジションだ。うまく隠れてんなぁと思いながら...彼に声をかける。 ハッとして顔をあげたが、私ということが分かり表情が濁る。 『だって表にいてもお客様は来ませんし、やることはやってるので、文句を言われる筋合いはありません』 めんどくささ全開でそんなことを言う。 なんでも無難にこなし、仕事ができる男感が滲み出る彼は、私と同期にしてはかなり大人びた存在であることは

          #1 ケース1

          小説と現実

          ある本をすすめられて読むに至る。かと思ったがだいぶ分厚い。しかも上中下3冊にも及ぶ。とても時間を割いて読む気にならない。 ネットであらすじだけ読んだが 人妻が他の男にかまけて夫も子供も捨ててしまう話らしい。 好きになってはいけない相手を好きになってしまう気持ちは理解できる。 現実と小説の大きな違いは小説の主人公はすべてを捨てて愛のみに生きればそれで話が面白くなるが、現実ではそうもいかないということ。 現実と小説は全く別物だから色々と考えなきゃダメだし、現実的な問題も多

          小説と現実