#8 ケース1-4

『ちょ、、まじこいつなんなんだよ、、、』

何か声が聞こえる。

『、、、もぉめんどくささハンパない。』

朦朧とした意識の中小さく聞こえるその声が誰の声かは私よりもみなさんの方がわかるだろう。

目を開けると彼が眉間にシワを寄せこちらの顔を覗き込んでいる。

『あれ、、なに??』

『なにじゃないです。自分の行動くらい自分で把握してください』

眉間のシワをさらに濃くして彼は私に言った、、、と思う。

『今の話し方、、、』

私がそういうと彼は一瞬少しだけ目を見開き、だがすぐに戻して話始めた。

『酔っ払いの介抱なんてしたくないんですが』

『今普通に話した?』

『はい。ただ今普通に話しております』

『いや、そうじゃなくてさ!ちょっと前!!』

『ちょっとという抽象的な言葉は人それぞれの認識のためよくわかりません』

めんどくせぇなこの男は!!!!!

『タメ口!!』

『僕は独り言まで敬語じゃないとダメなんですか??』

眉間のシワをが最高潮に濃くなっている、、、と思う。

『いや、そういうわけじゃないけど初めて聞いたから』

『そりゃそうでしょうね。意識のないひとを前にしてまで敬語で話す必要性なんてないです。

もうその話はいいでしょう。
と話を切り、驚きの言葉を言う。

『もうそこが家なので歩けますか?』

はっ?家?ていうかここどこ、、、

『あなたの家わからなかったんで僕の家に向かってます』

はっ?そぉなの??

『、、、なんで???、、、』

『はぁぁぁぁーーーーー、、、お前が家帰れる状態じゃなかったから。こっちもやだよ。たとえ誰かの言う特別な同期であったとしても恋人でもない女の人を家に連れ込むなんて』

おぃ!一気に口調変わるな!!!

『えっ、かえるかえる!』

と、どう帰るかも考えないまま無意識に取り出した携帯画面を見るのと同時に

『タクシー捕まればいいね』

と、聞こえ一気に込み上げた後悔とともに顔を上げた。

画面に表示されたのは

1:32

『今日金曜日だからどれくらい待つだろうね』

えっ、、、困った、、、



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