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君さえいればなんでもできる SIGMA 35mm F1.2 DG DN Art レビューその1

皆さまこんにちは、シオタニです。
今回は驚異の明るさを備えたシグマのレンズ。35mm F1.2 DG DN Artのレビューを書いていきたいと思います。

なぜこのレンズを選んだのか

さて、なんでこのレンズを買ったのかですね
これはとても単純な理由です。
明るい35mmが欲しかったから。
これに尽きます。そうでは無い方はこのレンズを選ばないでしょう。私が好きな写真は35mmで撮ったものが多かったのです。その空気は24mmや50mmでは真似できないものが多く、困っていたのです。
欠点としては
でかい。重い。
これまたこの2つのみだと思います。今まで私が持っていたレンズの中で最も重かったのはFE 135mm f1.8 GMなんですが、それを上回る重量です。その重さ、驚異の1090g。お散歩に持って行こうとはならない重さですね。
しかし、それでもシグマの圧倒的解像感、f1.2の魅力を取って購入いたしました。もしf1.2が要らないのであれば、FE 35mm F1.8とかの方が絶対に良いです。
なんでも撮れる。そんな万能なレンズなのに持ち出しにくいという、中々困ったレンズです。それでも、持ってきてよかったと思わせてくれる絵は出してきます。

作例・使用感

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とにかくよく解像します。しかし、F1.2の被写界深度は浅く、すぐボケるおかげで解像しすぎ、という印象にはなりにくい気がします。ボケも綺麗で文句の付けようが無いですね。

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この写真の質感なんかすごいですよね。f1.2の開放でこの写りです。

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目の部分だけを切り出した写真です。目に私が写ってるのが見えますね。開放からα7RⅣのポテンシャルを引き出してきます。お化粧も細かく写ってて、まさにとんでもないの一言ですね。開放でこれですから、絞る必要ある?とか思ってしまうほどです。

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周辺光量落ちは開放だと物凄いです。かなり落ちます。これは欠点という訳では無いのですが、それでもびっくりするくらい落ちます。この周辺光量をなんとかするために絞ることもしばしばです。50mm f1.4などとは比較にならないくらい落ちるので、実際に触って確認することをお勧めします。

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ご覧の通り、開放では口径食でレモン型のボケはそこそこ出ます。しかし、ざわざわしないので使いやすいですかね。ボケの量としては、f1.4とf1.2は大きく変わらないです。でも1.2使っちゃう。良い立体感だし。

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前ボケも綺麗なものです。全くと言っていいほど騒がしさを感じません。ガンガンいれていきたいですね。

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さすがシグマのレンズなだけあって、寒色に寄る写真とはとても相性が良いです。青系統の色は、他のレンズでは真似しにくいような感じがします。

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スキッとした印象の写真にしやすくて良いです。割とストリート系に合う気がしますね。アスファルトの青とかよく出してくれます

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こんな写真を撮るにはとても良いレンズです。パースも少なく、使いやすい。ですが、その分飛び抜けてうまく撮るには工夫がいるようです。中々使いこなせていません…
これはf4で撮影していますが、全く見事な解像力です。隅までしっかり解像するようになります。

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このレンズ最大の欠点は歪みです。水平線を見ていただけるとわかると思いますが、かなり丸くなってます。24mmGMと比べるとかなり悪いですね。建物などの直線が多い被写体には不向きと言えるでしょう。

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私の撮り方や好みもあると思うんですが、やや硬い描写をします。曇りの日なら良いですが、日が出てる時はコントラストが高すぎると感じることも…
まだまだ修行が必要ですね。

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日光が直接当たる状態で撮った写真は、現像でシャドウと黒レベルをかなり持ち上げて対処しています。撮って出しでちょうどいいところまで持っていければベストなのですが、中々難しいですね。日陰で撮るといい感じのコントラストになります。

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硬い描写になりがちなので、私はよくブラックミストというフィルターをつけて撮影していますシャドー部分が持ち上がり、このレンズの硬さが緩和されるのでかなり相性が良い印象です。ぜひお試しあれ。

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こんな風に、ブラックミストをつけて、あえて暖色を撮るのも一興です。また違った絵が楽しめます。

まとめ

重いですが、表現の多彩さはピカイチ。そんな印象のレンズです。バカみたいな重さ、大きさを我慢できるならまさに「なんでもできるレンズ」だと思います。
動き回るような撮影では重さがネックになると思いますが、筋トレだと思って頑張りましょう(笑)いい写真が撮れて筋肉も付く。一石二鳥とはまさにこのことですね。
是非是非一度手に取ってみて欲しいレンズです。写りも、大きさも規格外ですので。

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