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なんだかなあ。不思議な気持ち。

小学生の頃,何気なく見たニュースで記憶に残っているものがある。

そして,それは僕が弁護士になりたいと思ったきっかけの一つでもある。


足利事件だ。

足利事件(あしかがじけん)とは、1990年(平成2年)5月12日、栃木県足利市にあるパチンコ店の駐車場から女児が行方不明になり、翌13日朝、近くの渡良瀬川の河川敷で、女児の遺体が発見された、殺人・死体遺棄事件。事件翌年の1991年(平成3年)、事件と無関係だった菅家 利和(すがや としかず)が、被疑者として逮捕・被告人として起訴された。菅家は、刑事裁判で有罪(無期懲役刑)が確定し、服役していたが、遺留物のDNA型が、2009年(平成21年)5月の再鑑定の結果、彼のものと一致しないことが判明し、彼は無実の冤罪被害者だったことが明らかとなった。服役中だった菅家はただちに釈放され、その後の再審で無罪が確定した。菅家の無罪が確定するまでの間、長らく日本弁護士連合会が再審を支援していた。また、真犯人が検挙されず、公訴時効が完成した未解決事件でもある。

wikipediaより

これを機に僕は冤罪を知った。何十年もの間何もしていないのに牢屋に入れられた苦しさを,小学生ながらに想像し,怒り,悲しみ,考えれば考えるほど許せない気持ちになった。

当時の僕はこれをきっかけに,足利事件のような冤罪をなくしたい,だから弁護士になりたいと思っていた。(中学受験の面接で聞かれたかは忘れたけど,模擬面接ではそのように言った記憶がある。)


そして,現在。

10年以上のときを経て,前期の授業で足利事件の判例を扱った。

さらに,驚くべきことに,足利事件の弁護を担当した弁護士の方が,今(後期)の講義の担当教員なのだ。

なんとも不思議な気持ちだ。

小学校の頃の記憶に残っている事件を,10年以上も経った現在に学び,さらに,その時の弁護士の方の講義を受けている。

なんだろう。なんだかしみじみと,奇妙であり,不思議で,でも心地の良いような,自分でもよくわからない感覚に浸っているのです。




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