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【推敲】一人夜行

以前投稿した詩『一人夜行』を推敲します。

言葉なんて過ぎれば全て嘘に変わる
命なんて放り投げたら簡単に終わる
意味なんて初めから何一つ無いんだ
どうだっていい 快だけが解だ

今ならなんだってできそうだ
高速トラックも軽く受け止められる
欄干から飛び出して月くらい掴める
なんだってできる はなから一人だろう

上着を脱ぎ捨て吹きすさぶ風に高笑い
そうだ 夜はこんなにも輝いていた

唸る工場をBGMに
野良猫たちを引き連れて征く
世界に座席がないのなら
僕は一人で夜になる

気に入っているところ

「快だけが解だ」は捻りはないですが悪くはないですね。開き直ってる感じともマッチしていると思います。こういうスカッとするような、同時に綱渡りのようなフレーズを仕込みたいですね。「吹き荒ぶ風に高笑い」みたいな方向で説明的にならないように気をつけたいです。4連の「BGM」と「征く」でマーチングみたいになってて愉快ですね。光景や動きが想像できる言葉を使えるようになりたいです。

改善したいところ

全体を貫くコンセプトをはっきりさせたいですね。今は脈絡がなく見えてしまっています。ビュービュー吹く風でもいいし、マーチングのようにずんずん進んでいくのでもいいですが、前半にもその要素を散らしておきたいです。

推敲後

推敲した『一人夜行』がこちら

だいぶ変わりましたね。「ライト」「独壇場」「BGM」で舞台に見立てて書いてみました。喪失感と開き直りが混在してハイになってる感じが伝わると嬉しいですね。

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