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【物語る映画ポスター20】スタンド・バイ・ミー


オレゴン州の田舎町キャッスルロックに住む
4人の12歳の男の子。

町から30キロも離れた山奥に
あるものが隠されていると兄から盗み聞きをした
肥満児のバーン。

親には黙って、
そのあるものを見にいくため、
4人は旅に出る。

最初の橋を渡る。
30キロと言われた距離が、
もしかしたら50キロもありうる。

30キロ〜50キロがどれくらいか
調べてみると、

赤丸が30キロ圏内、緑丸が50キロ圏内

梅田駅から見ると
30キロ先に神戸駅、
50キロ先に明石駅くらい。

新宿駅からだと、
30キロ先に日野駅、横浜
50キロ先に江ノ島くらいです。

これほどの距離を、
土曜日の朝から
次の日の夕飯までに、
一泊二日で往復することになります。

鉄道の線路をつたって。

4人がそこまでして見にいくものは
一体なんなのか?

・・・「死体」なんですよね。

じっくり見れば、

ところどころに、
この旅が
「死」の方向へ向かっていっていることを
示されていきます。

月は「死」の暗示です。

2日目の朝、
「死」とは真逆の
生命力溢れる
野生の鹿と出会います。

©️Columbia Pictures
©️Columbia Pictures

谷にかかる橋。
逃げ場のないレールの上。

機関車が猛進してくる。

スレスレのところで、
レールから「逸れる」ことで
命が助かった。

彼らの人生そのものにも思えてきます。

4人のうち、メガネをかけているのは、
命知らずのお調子者、テディ。

彼が一番、直接的に「死」に向かいたがっている。

列車の前に立ちはだかるし、
幽霊に会いたがるし、
「あの世」側の価値観が強い気がします。



右から左に歩いているので、
帰り道でしょう。

行きはおおむね、画面の中では
左から右に進んでいました。

死体を見た彼らは、
暗く、あまりしゃべらず、
もくもくと帰っていった。

この旅は、
彼らに何をもたらしたのか?

何を成長させたのか?

掘り下げ甲斐のあるテーマですね。


お読み頂きありがとうございました。

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