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たくまるの掘り下げた映画

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過去にご紹介した掘り下げ話をまとめております。 今日のネトフリ映画が見つかるかもしれません。 あと、注意はしてますが、ネタバレも多く含みます。こ注意を。 リクエストはいつでもコメ…
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#おすすめ名作映画

映画で見つけたコミュニケーションの真髄とその使い方

映画で見つけたことで 人生をちょっとアレンジしてみるのが好きです。 複数の映画のシーンから 勝手に想像を膨らませてみて じわりと浮かび上がってきた コミュニケーションの原則のようなもの。 私自身は、 人間関係にとても苦労してきました。 でも、これを心に留めておくことによって 「コミュニケーション」の捉え方が変わり すごく楽になってきたのです。 この記事では、 映画「E.T.」を中心に取り上げてつつ ・コミュニケーションの真髄とは? ・その真髄の使い方と想像 ・私が使った

私が使っている「映画の本質の見抜き方」はけっこう便利で楽しいですよ

私は映画の本質に考えを巡らせるのが大好きです。 「本質」なんて 仰々しい言葉を使ってしまいましたが もう少しゆるく、ここでは 「映画を作った人の一番表したかったこと」 くらいに捉えて頂ければと思います。 それ自体に客観的な答えはありませんし 映画の完成度がそれによって左右される、 とも考えてないのです。 ただ、映画鑑賞する際の 遊び方の一つとして。 個人的に映画さんぽをするときの 一つの楽しい道しるべとして 使っている方法をご紹介できればと思います。 映画の本質の見

【映画掘り下げ】「メメント」の超難解な謎解きをすっきりさせる地図を描いてみました。

リクエスト頂きありがとうございます。 本作は、超難解な映画です。 私も、最初に見たときは よくわかりませんでした。 2回目にしてやっと、 最後のどんでん返しの意味がわかって、 物凄い映画だったんだな、 と把握できた感じです。 3回見ると、 張り巡らされた伏線の数々、 細かく散りばめられた布石、 それぞれの心理描写など 面白いものがどんどん見つかってくる。 この記事では、 ・なぜこれほどまで難解なのか? ・難解な本作を理解するための手引き ・本作を理解して、その先に

私がピクサー映画を好きすぎる理由がやっとわかった

アニメが特別好きってわけじゃないけれど ピクサー映画に限っては 不思議と、ものすごく惹かれてしまうんです。 なんでこんなに心躍るんだろう。 ずーーっと考えていました。 Disney +で何気なく見た映画に 答えがありました。 the pixer story 2007年に公開、 ピクサーの創設から 大ヒット連発に至るまでを描いた 秀逸なドキュメンタリー映画です。 トイ・ストーリーの産みの親、 ジョン・ラセターを中心に、 最大の出資者・スティーブ・ジョブズ、 前身部門・

映画「ブラック・スワン」の底抜けの恐ろしさを本気でしたためてみました。

主演を務めたナタリー・ポートマンは 本作でアカデミー主演女優賞を 受賞しました。 この映画の核心は 彼女の圧倒的な演技力です。 一人のバレリーナが 心を壊してまで 手に入れようとしたものは 何だったのか。 この記事では、 ・鏡が映すもの ・内臓をえぐること ・母の呪い ・分身としての黒鳥 4点に注目して、 ナタリー・ポートマン演じる 「ニナ」の心が壊れていく様を見ていきます。 本作は日本では R-15指定で公開されており、 性的、グロテスクなシーンを含みます。

映画「ゴッドファーザー」の本当の美しさをお伝えしたいんです。

ゴッドファーザー(Godfather)とは カトリックにおいて 洗礼式に立ち会う代父母のことだそうです。 同時に「名付け親」のことでもある。 マフィア映画といば本作を思い浮かべる方も 多いのではないでしょうか? 今回、リクエストを頂きまして、 U-NEXTにて見直してきました。 ・・・自分がこれまで 1回しか見てなかったことを悔やんでしまいました。 圧倒的に美しい。 映像が、というのもありますが、 物語の論理構造と それを伝える画面の使い方が 素晴らしいんです。

映画「透明人間」が描き出した、見えない存在の恐怖

2020年、さんざん擦られ続けてきた 「透明人間」の設定で、作られた本作。 U-NEXTで2回、見て来ました。 どんな映画かというと、 天才科学者のDV夫と 離婚して自由になりたい妻の 異常な「夫婦喧嘩」の話です。 なんてことのないストーリーですが、 本作は見所満載です。 この記事では、 ・ないものをあるように見せる空間を使った演出術 ・全てを失った女性が使う切り札のグロさ ・現代社会に通じる「見えないもの」の恐怖 の3点に絞って ネタバレ無しでご紹介してきます。

映画「E.T.」からコミュニケーションの原型をさぐる

宇宙人と出逢ったら、どうやって会話する? 1982年に公開されたこの映画、 当時はとくに圧倒的な人気を誇っていたそう。 アメリカでは公開当時、チケット購入に3時間、 映画館に入るのに3時間の待ち時間だったとか。 今でもSFの名作といえば必ず名前が上がってくるし、 大好きな映画である人も多いんではないでしょうか。 今回U-NEXTで2回、鑑賞しましたが やっぱりすごい。 2回とも、ラストシーンでは号泣となりました。 どうしてこれほどまで 感動を呼び起こせるのか?

映画「ユージュアル・サスペクツ」のラストで起こる物語構造の逆転について

アカデミー脚本賞受賞は伊達じゃない。 今回は、 嫁田 実さんよりコメントにてリクエスト頂きました、 「最後のオチ、ウソー!!系」の映画をご紹介したいと思います。 コメントに添えられているように、 「ミスト」はそのウソー系の最上級だと思います。 あんなに絶望的になったラストは ミスト以外に見たことがありません。 私がウソー系の映画でまず 頭に浮んだのが本作でした。 ネタバレ全開でいきますので、ご注意ください。 一度目は、ぜったいネタバレなしで見た方がいい映画です。

映画「グリーンマイル」優しい大男が突きつけた善意の危うさ

トムハンクスは本作のインタビューでこう仰っています。 本作は、主人公以外の役が 重要な意味をたくさん備えられた映画です。 囚人への敬意が溢れる副主任のブルータス、 死刑が見たくて看守になった嫌われ者のパーシー、 人間達の優しさと悪意を両方受け取ったネズミのミスタージングルス、 底知れない悪で凶悪犯罪を犯した、囚人ウィリアム。 どの役を掘り下げても 重厚なテーマが浮かんできそうなほど、存在感がある。 それぞれが複雑に絡み合って より大きなテーマが浮き彫りになってくる、