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海外映像クリエイターとしての仕事とお金の話

アーティストとしての活動

皆さんこんにちは。Takumaです。
ドイツの首都であるベルリンでフリーランスとして現在活動しております。

しばらくnote更新してなかったのですが、 久しぶりに最近思ったことを書いてみようと思います。

現在映像クリエイターとして活動していて、ビザに関してもアーティストと言うカテゴリにの中でドイツに滞在させてもらっています。 個人的にはあまりアーティストと言う自覚は無いんですが・・笑

おそらくあまり多くの人がアーティストとしてお金について話す事は少し少ないんじゃないかなと 思ってますが、今回その辺のお話ができればなと思います。

サービスのかたちとその認識の違い

そもそもの話になりますが、おそらくこの世の中において、有形商材と無形商材で、世間の考える認識っていうのは違うような気がします。

簡単に言うと、手に触れることができるかできないか。

僕の場合は映像という無形商材をサービスとして提供し、対価として報酬を得て生活しています。 前職でも、WEB広告と言う形で無形商材を扱っていたこともあり、 クライアントの認識として価格がなんとでもなるというふうに思っている人が一定いると思っています。

手で触れる実体がない部分、 価値を見出しにくいというところだと思います。 

例えばの話ですが、 皆さんがラーメン屋に入って店員さんにタダで食べさせてって言えますか? おそらく相当やばい人じゃない限りは言わないと思います笑
でも、一方で無形商材は使っている場合は、無料でサービスを提供してほしいと言われることが少しあったりします。ラーメンなどの有形商材の場合は、目に見える形で麺や肉などの原材料が分かりますが、無形商材は使っている場合は、それが露骨に目に見えにくいって言うところが1つ理由としてあると思います。

映像や写真の場合は、 それを作り出すための機材や、また制作にかける時間などが本来であれば、コストとして発生しているのですが、それがふとした瞬間に見落としがちです。「写真1枚くらい良いじゃん」っていう人もいると思うのですが、それを繰り返していると我々は生きていけなくなります。


実際にあった失敗談と、その後の教訓

今、現在映像クリエイターとして仕事をしていて、 正直なところ時間あたりの単価と言う面では比較的良い方だと思っています。
会社員としてではなく、フリーランスとして働いていると、 時間も自由に決めれるメリットがある反面、 自分で管理しないといけない部分があります。
稼働がそのまま直接収入に直結していくので、 休みが怖いというか、 何か動かないといけないんじゃないかと言う衝動に駆られることもあります。

ここで1つの失敗談を話してみたいと思います。

比較的時間的に余裕がある時期にインスタのDMから1件のメッセージが来ました。

内容としては、 インフルエンサーなどが集まるイベントに参加して、映像を撮ってほしいと言う内容でした。 詳しく話を聞いてみると、 いわゆる『コラボレーション』という体で報酬が出ないみたいで、 その代わりに新しいネットワークを作れるよと言うお誘いの話でした。

普段なら断ってる内容ですが、その時は時間的に余裕があったので「家にいるよりは良いか。何か作りたいし・・」と言う決断をし、イベント内容もよくわからないまま承諾しました。

結果は言うと、もちろんネットワークは実際作れたんですが、 自分へのストレスがすごく多かったと思います。 相手としてこちらの1時間あたりの稼働単価をおそらく認識して認識していないんでしょうが、 本当に必要あるの?って言う時間帯から集合をさせられ、 合計約12時間の拘束時間となりました。

インフルエンサーに提供したショート動画は、おそらく15本ほど。 編集に2〜3日時間をかけることになりました。
ネットワークを目的に行ったイベントにも関わらず制作物に関して無断で投稿され、自分のクレジットが忘れられていたりと悲しい事件も起きました。

特に海外に関してはかもしれませんが、人をうまく利用して、自分だけ利益を得ようとする人が一定います。 悪気なくやっている人たちもいるのもさらに怖いところです。

つまり、何が言いたいかと言うと、

職業として、仕事をする場合は無料や破格での案件は極力控えたほうが良いということです。

1つ目は、作れるつながりがあまり良くないと言う点。

あくまで僕の考えですが、 お金は自分の仕事に対してのリスペクトの表れだと思っています。 もしかしたら次の仕事につながるかもしれないというふうに意気込んでいったとしても、サービスを無料や低価格で受けようとする人の周りには同じような考えを持った人が集まっていると感じています。 つまり、 次につながったとしても、自分の首を絞める可能性が高いということ。

2つ目は、自分にとってもストレスが増えるというところ

報酬を受け取っていれば、仕事だからと割り切って、多少無理な要望があっても、実現できるように動きますが、 無料や少額で引き受けた場合は、ただ単に自分へのストレスとしての負担になります。

3つ目は自分がいる業界を守るために

自信がないから低価格で受けても良いかなという気持ちも分からないこともないですが、 それを繰り返してしまうと、業界全体の単価が言ってしまい、 クライアントとしても「この価格で頼める」という誤った認識が定着してしまいます。 このような低価格競争が発生すると、業界はどんどん縮小し、 その仕事で生計を立てていくことが難しくなっていくはずです。

4つ目は、公平に取引をするために

この案件に関しては、特別にこの価格で引き受けようなど特例を作ってしまうと、正規の価格で仕事を依頼してくださるクライアントにとってフェアでいられません。しっかりと報酬を払ってくださるクライアントを大事にして最優先しなければいけないと僕は思っています。

5つ目は、効率化をするために

これは上の4つ目にも通ずる話ではあるんですが、 案件ごとに価格を調整していくと無駄に時間がかかります。特例を作らないことによって、 この時間は削減されます。 価格面での折り合いがつかないのであれば、すぐに断ってもいいと思っています。

結論としては、

自分の最低価格を設定しておくと言うことです。
その設定価格を超えない限りは、いただいた案件はお断りすると言う。そういったシンプルな方法で、仕事を引き受けるかどうかっていうの判断すべきだと思います。

そして、これはどの業界でも言えることだと思うんですが、 しっかりと予算を持っているクライアントほど仕事が一緒にしやすかったりします。 こちらを信頼してくれたり、 ある程度の権限をこちらに与えてくれるケースが多いです。 一方で、予算も取れないクライアントほど、 過剰な要求をすることが多く、不必要な時間と労力を費やさないといけない印象です。

想定よりも、低価格で仕事を引き受けるということは、 言い換えるとするとその企業をサポートしてしまうと言うことにつながってしまいます。 僕は、サービスに対して妥当な価格を支払えない企業は世間のためにもなくなったほうがいいと思うので、サポートしたくありません。

まだ自分はそこまでスキルがないから、低価格で受けるしかないと思っている方は、 まずスキルアップを優先させましょう。

と、まあ、こんな感じです。
偉そうに書きましたが、フリーランスを始めたての自分に伝えたかったことでした。自分としてもまとめることができてすっきりしました。

アーティストまたはフリーランス始めたての皆様に少しでも参考になったなら幸いです。

それではまた次回!!

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