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Nothing Phone (2) 発表動画にみつける、気になるプロダクト

2023年7月11日、Nothing Technology 社が スマートフォン Phone (2) を発表しました。


Nothing Technology (通称は Nothing) はロンドンを拠点とするデジタル製品企業です。ワイヤレスイヤフォン ear (1) の発売を皮切りに、デザインにも優れたガジェットを世に出し続ける一角の企業だと認識しています。

Phone (2) 自体とてもクールですが、それと同時に、Phone (2) の発表動画にはデザインチームオフィス内の気になるプロダクトがたくさん映っています。個人的にはPhone (2) 以上にオフィス内に興味津々でした笑


ということで、本記事では、Phone (2) をデザインするのに少なからず影響を与えたであろう、また今後影響するかもしれないプロダクト、ガジェットを同定していきます。

同定できなかったプロダクトも複数あります。「私、わかるよ!」という方がいらっしゃいましたら、ぜひコメントなどで教えていいただけますと幸いです。


それでは、時系列順に見ていきましょう。

最初の10数分間はデザインオフィスが登場しませんので割愛します。



■ 13分38秒ごろ

発表動画(13分38秒)より引用

◆ 3Dプリンター「Original Prusa i3 MK3S+」

私も愛用している Prusa の3Dプリンタが複数台稼働しています。

2023年、新型の Prusa MK4 が発売されましたが、旧型の MK3S+ を購入されるのもアリだと思います。MK3S+ はいわゆる「枯れた」機種であり、どんな不具合が起きたとしても、公式ドキュメントやコミュニティフォーラムに解決策が見つけられるはずです。民生機としては少し高額な部類の機種ですが、3Dプリント初心者で身近に質問できない人こそ、安心して情報収集できる機種を選ぶのはアリだと思うのです。

最近は Bambu Lab 社のプリンタが人気ですが、Prusaも根強い人気があります。もしPrusaの導入を検討されている場合は、高温多湿で冬は寒い家の多い日本においては、エンクロージャ (囲い) もいっしょに検討なさることをオススメします。


◆ 3Dプリンター用フィラメント「colorFabb製品」

colorFabbのフィラメントの優れた点はいくつもありますが、特に色展開は強力です。RAL カラーチャート の色のフィラメントが揃っていますので、好みの色をほぼ塗装無しで造形できるでしょう。

ちなみに、RAL カラーチャートは単純に眺めて楽しい色が多いのでオススメです。

◆ 金属棚 (同定できず)

最初は、イタリアの METALSISTEM かと思ったのですが、どうも違います。どちらの製品なのでしょうか。



■ 13分42秒ごろ

発表動画(13分42秒)より引用

◆ デスク「teenage engineering - field desk」

以降、何度も映るデスクです。アルミのフレームには25mmごとにネジ穴が空いています。アイデア次第で、デスクを無限に拡張できます。


◆ ノートPC「Apple - Macbook Pro 14インチ」

わざわざ挙げるまでもないですがMacです。右側にThunderboltケーブルが刺さっているところを見るにMacbook Proですね。

最近はプロフェッショナル用のソフトウェアやGPUの都合により、Windows機を使うスタジオも多いように思いますが、NothingではMacのようです。


◆ 小物トレイ (同定できず)

あまりにヒントが少なく同定できませんでしたが、良いグレーですね。ほしいです。



■ 13分46秒ごろ

発表動画(13分46秒)より引用

◆ マウス「Logicool - M800」

ロジクールの縦型マウスだと思われます。手首のひねりを抑えることで、腕の不調を抑えよう、という製品ですね。


◆ デスクライト「Artemide - TOLOMEO (クランプ式)」

世界で一番売れているデスクライトだとどこかで読んだことがありますが、定かではありません。ご多分にもれず、私も愛用しています。こういう取り付け方だと、アームの無いクランプ式のに変更してもよいかもしれません。

今はスチールシェルフにとりつけて使っています。


◆ 水筒 (同定できず)

特徴的なフォルムなので、ループ の 真空断熱ウォーターボトルかと思ったのですが、飲み口がどうも違うように見えます。


◆ コンテナボックス (同定できず)

このボックスもデスクと同じように、オフィス内のいたるところで使われていますね。かっこいいです。日本ではサンコー社のサンボックスが有名かと思います。側面に穴が空いておりどうも違うようです。



■ 13分49秒ごろ

発表動画(13分49秒)より引用

◆ キーボード「Penclic - KB3 by Penclic (UK配列?)」

日本のソーシャルメディア上では、使っている人をあまり見かけません。リターンキーの赤い差し色がステキですね。


◆ シンセサイザー「teenage engineering - OP-1 (旧モデル)」

映像ではこのあと、100以上の機能が追加された新機種「OP-1 field」も映ります。私は OP-1 field を楽しんで使っています。何年も前から OP-1 がほしいと貯金をしていました。良いタイミングでバージョンアップされたのはラッキーでした。


◆ デジタルノギス「ミツトヨ - ABSデジマチックキャリパ CD-15AX」

こちらで映っているのはサムローラ(右手の親指で操作するためのローラー)付きのモデルですね。

私はサムローラがついていないものを愛用しています。映像ではこのあと、サムローラがついていない、私の使っているものと同じモデルも映ります。

私にとっても、デジタルノギスは、手を伸ばせばすぐ掴めるようにしたいツールです。カメラ用の自作アクセサリや 「#生活治具」を作るのに欠かせません。昔はアナログノギスを使っていましたが、何度も目盛りを読むのがつらい年齢になってきましたので、無理せずデジタルノギスです。

ノギスがないとこの体たらくですよ。



■ 13分58秒ごろ

発表動画(13分58秒)より引用

◆ モニタースピーカー「GENELEC - 8020DPM パワードモニタースピーカー」

愛用者の多い、高級モニタースピーカーです。私も今度買うならコレかなと目をつけていたので、多くのアイテムで趣味がかぶっているのが怖いです笑


◆楽器「明和電機 - オタマトーン (クリスタル)」

透明なモデルを選ぶあたりが Nothing のデザイナらしいですね。余談ですが、私もいつかオタマトーンでこのような素晴らしい演奏をしてみたいです。


◆ ドラムマシン・リズムマシン 「SOMA LABORATORY - Pulsar-23」

ロシア Vlad Kreimer 氏がデザインしたドラムマシン。ワニグチクリップで配線しながら音やリズムを作り込んでいく、面白い電子楽器です。


情報を提供してくださったかたに、五体投地で感謝🙇‍♂️! ごく一部しか映っていないのに判別できるのは本当に尊敬いたします!
y4i 様  @y4i (note)
オオタ @ohta.jpg (note) , @rukaohta (instagram)

(同定できず) 特徴的な形なのに見つけられなかった。これは特に知りたいので、お分かりになるかたがいらしたらぜひコメントいただきたく存じます。



■ 14分1秒ごろ

発表動画(14分1秒)より引用

◆ ノートブック「無印良品 - ダークグレー」

みんな大好き(なはず)無印良品。横罫なのか5mm方眼なのかあたりが気になるところ。個人的には方眼の方が好きですが、社会人になってからは図表と同じかそれ以上に言葉でメモすることが増えたので、横罫もいいなと感じています。


◆ デスクライト「Dyson - CSYS clamp」

このデスクを使用しているのは、ダイソンのデザイン&プロダクトUX責任者を務めた Adam Bates さんですので、ダイソンのライトが置いてあっても不思議はありません。美しい佇まいですね。


◆ 楽器「パチパチクラッピー (クリア)」

本体が映っていないのですが、パッケージも本体の色ごとに違うため、おそらく透明色かと思われます。やはり透明な楽器を選んでいるあたり徹底した哲学を感じますね。



■ 15分17秒ごろ

発表動画(15分17秒)より引用

◆ 鉛筆「STAEDTLER - Noris 122-HB」


◆ 六角レンチセット「HELOX - 62 6072_9」

詳細情報は見つけられませんでした。型番の見間違いかもしれません。


◆ ハサミ「Fiskars - Classic Universal scissors 21cm 」

1649年創業フィンランドを代表する刃物企業Fiskarsの品のようです。(恥ずかしながら存じ上げませんでした。)教えていただき早速購入して使ってみました。右手にフィットするグリップと、鋭利な切れ味が好印象です。日本には信頼できる国内の刃物ブランドが多数存在しますが、Fiskarsもアリな選択肢に思います。

情報を提供してくださったかたに、五体投地で感謝です🙇‍♂️!
tettou771 様  @tettou771 (X) , homepage

ちなみに、定規とハサミ、カッターマット、保護メガネ、ピンセットについては同定できませんでした。探索範囲があまりに広大なのと、個人的には気になるプロダクトではないので調査は途中であきらめました。



■ 15分42秒ごろ

発表動画(15分42秒)より引用

◆ ゲーム機「任天堂 - ゲームボーイ」

1989年発売のゲーム機が、2020年代のデザインスタジオに置いてある構図には、目頭が熱くなります。リファレンスとして飾ってあるだけなのか、実際にときおり遊ぶのか、気になります。



■ 17分22秒ごろ

発表動画(17分22秒)より引用

◆ デジタルノギス「ミツトヨ - ABSデジマチックキャリパ CD-15APX」

こちらで映っているのはサムローラ(右手の親指で操作するためのローラー)がついていないモデルですね。オフィス内にはミツトヨ愛用者が複数いると思われます。


余談ですが、個人的にはこのカットの Phone (2) が一番好きです。中央の同心円のコイルの模様が美しくとらえられていると感じました。



■ 17分57秒ごろ

発表動画(17分57秒)より引用

◆ 角度計「シンワ測定 - シルバープロトラクター No.19 62490」

最近、おしゃれな文具店に行ったら、プロトラクターがフィーチャーされた棚構成になっていたので驚きました。もしかしたら時代はプロトラクターを求めている?


◆ スコヤ (台付直角定規) (同定できず)

OSS 台付スコヤー(JIS1級)100mm 148A-100L1 の、長さがさらに短いモデルが近いと思うのですが、いかがでしょうか?


◆ 水性ペン「三菱鉛筆 - Uni PIN 極細 0.2」

https://www.monotaro.com/p/5314/1586/

全体を通して感じるのですが、日本の製品が多いですね。自分はまったく関係なくても、生まれた国の製品が海を超えて役になっているのは誇らしいですね。これからもそのようであってほしいと思います。



■ 18分42秒ごろ

発表動画(18分42秒)より引用

◆ シンセサイザー「teenage engineering - OP-1 field」

私も愛用しているシンセサイザー。

円安が続いていますので、買うのをためらう価格になっていますが、手に入れたら得られる幸せは無限大だと思います。



■ 18分57秒ごろ

発表動画(18分57秒)より引用

◆ 書籍「The Age of Data: Embracing Algorithms in Art & Design」

日本の映像制作スタジオの本棚でもときおり見かけます。読んだことがないのですが、俄然気になってきました。



■ 24分2秒ごろ

発表動画(24分2秒)より引用

◆ 椅子「Vitra - Tip Ton RE」

2011年に発売された椅子です。前脚が浮いていることで、座面を前に傾けて前傾姿勢もとれるようになっています。私もよくやってしましますが、映像ではかなり腰に悪そうな座り方を……心配です😅

座面が先端(Tip)にむかって9度傾くことからティプトンと名付けられました。

https://www.vitra.com/ja-jp/product/tip-ton より引用

ということは、"Ton" は先端が着地したときの擬音なのでしょうか? "t (重量の単位)" ではないと思うので。

情報を提供してくださったかたに、五体投地で感謝です🙇‍♂️!
ニシムラタクヤ 様  @takchaso (twitter) , homepage
Negif @__n__Eggplant (twitter)

(同定できず) 実物を見たことがあるのに製品名が思い出せずくやしい思いをしています。なんだっけこれ!



■ 24分9秒ごろ

発表動画(24分9秒)より引用

◆ フィルムカメラ「CONTAX - T2」

銘品なようで、わたしの周りにも愛用者が多いです。


◆ トレイ「Bene - bFRIENDSコレクション Tray S」

3Dプリンタ使いなら知らぬ者はいないと言われている、成功事例のひとつ。相当売れてるそうですよ。具体的なところは知らんけど。



■ おわりに

以上! 当初の目論見よりも大変でした。

この記事が、みなさまのプロダクト、ガジェット選びの参考になれば幸いです。

また、私が同定できなかったアイテムの詳細をご存知のかたがいらしたら、コメント等で教えていただけますと、五体投地で喜びます。よろしくお願いいたします。


ところで、見出し画像に写した Nothing ear (1) は家族への誕生日プレンゼントです。気に入って今も使ってくれていて嬉しいです。

壊れたら新型の ear (2) に買い換えたいとのこと。より小型になったので、耳の小さい家族にはよりフィットすることでしょう。



⌥ 修正履歴

同定できなかった品について、情報提供してくださった皆様、ありがとうございました!
◆ § 13分58秒:ミキサーではなくドラムマシーン「SOMA LABORATORY
 - PULSAR-23」
でした。
◆ § 24分2秒:椅子は「Vitra - Tip Ton RE」でした。
◆ § 15分17秒:ハサミは「Fiskars - Classic Universal scissors 21cm」でした。


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