てっぺんハゲおやじ　　　　　　　　　　　　　　　音楽フェスの沼にハマる　膝まで⑧

コロナ渦を瀕死状態で乗り越えた音楽に携わる人々を救うのは→僕たちイケオジなんじゃね？（イケてる女性たちもね）

　　　　　　 　　　　　　  てっぺんハゲおやじsay　北の空より愛をこめて

大きな決意と不安を抱え人々の波に押されながら向かった２番目に大きいステージ「GALAXYSTAGE」。
先ほどいたステージよりキャパは倍以上。僕が見たいのはBISHだったのだが、人の波に流され到着した時は、前の演目が終盤を迎えている状況で、後ろからチラッとのぞいてみると・・・宮本浩次がステージ上でエネルギーを爆発させていた。っていうか髪がぐちゃぐちゃで白いシャツがはだけて視覚的にもバクハツさせていた。（これも見たかったな）と思っているうちに会場の熱気がピークに達して彼のステージが終わった。

ここから満足顔宮本浩次のオーディエンスが退場し、気合満々のBISHオーディエンスが入場する。本物の「BISH推し」はもう前列に陣取っており、そこには息子達もちゃっかり陣取っていた。
ラインで「こっちくる？ステージ真ん前だよ」と息子達にお誘いを受けたが、僕の大きな決意はステージ真ん前っていうことではなく中間っていう決意であって「大丈夫、ここからでも結構ステージ近いよ」とラインした。

が、中間とと言っても、結構これギュウギュウの熱気ムンムンの気合バリバリっていう場所じゃないか？やっぱり僕はてっぺんに毛が無いのに怪我するのではないか？
大丈夫かてっぺんハゲおやじ？とかなり困惑していると・・・
例のジングルが流れステージの両サイドの画面に「BISH」という文字が・・6人がステージ上に登場。会場野太い男子の声でもうもう大爆発！！！
演奏と共に拳を突き上げ、声出し、ヘドバン、僕はなぜか前へ前へ押され、ステージ前にグングン移動させられるのであった。これは例えるならニュースとかで見る「はだか祭り」のようだ（上記イメージ図）。

僕は足腰に力をこめ体幹を強くしてなんとか波に抵抗していた。すると物販で買った胸元に「IDOL」とデカデカとかかれた黒Tシャツの後ろを引っ張る２つの手があった。なんぞや??と思い振り向くとOL風２人組が僕に向かって

「すいません～私たち服つかんでもいいですか？フェス初めてでつぶされそうですー（笑）」

「あー僕もフェス初めてなの。どうぞどうぞ、遠慮なく。ガタイだけはいいので！」

「すいませ～ん助かります。キャー、おもしろーい、たのしめそうですー」

僕を先頭に２人のOL風女性が背中をつかんだままの形。
たぶん上から見たら運動会の騎馬戦で誰も乗っていない騎馬状態で前後左右、はだか祭りの渦で動いていた。
僕もこの特殊騎馬状態で若者とと共に拳を突き上げ、声出し、ヘドバン、うー－－ん非日常。
これは勇気出して渦の中に入ってよかったわー。５０前になんかすごい体験してるんじゃないか？？？

　　　　～～～てっぺんハゲおやじ沼にハマる　膝まで～～～

そう、この瞬間、僕はすっかり沼にハマってしまったのである。大阪の電車内でまだスネまでだったのが腰までハマってしまったのだった。

「すいませ～ん　助かりました～ケガするかと思いましたが　楽しめました～」とOL風２人組にお礼を言われ「なんもなんも(北海道弁）僕も面白かったよ」と告げ「BISH夢の宴」は終焉した。

GALAXYSTAGEからフードエリアに移動、水分をとりながらしばし瞑想。

眼を開くと遠く奥に巨大な地球のバルーンがドドーーンと入ってくる。

そう、今からセバスチャンが煽りに煽って僕をフェスに連れてきた本丸「BABYMETAL」が、あの巨大ステージ「EARTH　STAGE」に立つのだ。

よーし、俺はあのステージで堂々と彼女らと対峙するのだ。待ってろ。
と今朝ちゃっかり買っておいた「BABYMETAL」のTシャツを上から着て
全身黒色おっさん多しの人の波に乗り「EARTH　STAGE」に向かって室内なのに風を切りながら堂々と歩んでいく「てっぺんハゲおやじ」だった。　（おわり・・・・・じゃなくってエピローグ⑨へ）