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ちゃんと休まないで何かを始めようとするから、何も始まらないのかもしれない。

Feeling(今日のひとこと)

庭の雪も溶けて、クロッカスの花が咲き始める。彼女たちはとてもお目覚めが早い。とてもきれいな色をしており、まだ茶色が多い地面や草の中で一際目立っている。この花をみると、ああ、今年も春がきたんだ、と感じさせてくれる。においもそうだけど、色というのも、とても記憶や印象とつながっているものである。

そして、ふきも出てくるのが早い。彼らも一番乗りをいつも目指しているのではないかと思う。蕗味噌を食べる。苦い。でも、春のエネルギーをもらう。

白樺にも、徐々に芽が出ていることがわかる。枝の色が変わってくるのがわかる。どうやって木々は春を感じているのだろうか。春がくるとやっぱり嬉しいものなのだろうか。その枝から出てくる芽はやっぱり少なくとも喜びが混ざっているような気がするのだ。

ゆっくりと歩いていると変化に気が付くことができる。これもカメラを再開したおかげかもしれない。いつからこういう変化に鈍感になっていたのだろうか。見ているようで、僕は何を見ていたのだろうか?
確かに、桜の花びらは美しいかもしれないけど、でも、一瞬で過ぎ去ってしまう。風とともに、花びらはあっという間に飛び立ってしまうだ。それは、春の始まりにしても、春の終わりにしても、あまりにも刹那的すぎるのではないかと思う。

でも、ゆっくり歩いていると、春の訪れを感じさせてくれるものはそれだけではないことに気がつく。当たり前だけれども、その当たり前に気がつくためには、時には立ち止まる必要があるのだ。

あの慌ただしい日々が懐かしく感じるくらい、ゆっくりとした時間を過ごせるようになってきている。もちろん、日々はまだまだ忙しない。でも、少しだけ、心を亡くさずに過ごす方法を身につけられたのかもしれない。

2年前に植えたピタンガが、今年は実をつけ始めている。今年は初めてその実を食べることができるかもしれないと、期待を寄せる。そうやって毎日観察していると、1日でどれだけ変化があるかに気がつく。でも、もしかしたら、木々や花々の方も人間たちを見ていて、どれだけ変化しているのかを見て楽しんでいるのかもしれない。
たしかに、この時期の北海道は、半袖の人から、まだコートを着ている人まで、とてもバリエーションに富んでいる。そんな様子を植物たちも楽しんでいるのかもしれない。

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