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頭で考えても「やりたいこと」探しは終わらせられる

今日は年末スペシャルということで、本気の批評を掲載したいと思います。メルマガもいつもの倍のボリュームになってます!

そして、そろそろメルマガもリニューアルしようと思いますので、お楽しみに!
それでは、ぜひご覧ください。

頭で考えても「やりたいこと」探しを終わらられる

「もっと早く教えてほしかった!!(でも、インドに行く前に知ってよかった!笑)」

というのがこの本『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』(八木仁平著)を読んだ感想である。もうかれこれ、20年近く自己啓発本やビジネス書と言われるものを読んできて、もうこの何年間かはそれらの本はもう読まないぞ、なんてことを思いながらも、たまに読んでしまっては、一時的にはやる気になるけれども、自分の本当のやりたいことはわからずに終わってしまう。そんなことを永遠と繰り返しながら、もうかれこれ20年の月日が経ってしまった・・・。

「やりたいこと」の探し方を間違っていた

僕の場合は、そのときどきにやりたいことがあって、それをはやってきた。でも、人生をかけてでもやりたいことをみつけたい、と思いどこかでそれを探し続けてきた。たしかにそういうものは存在するかもしれないけれども、でも、本書では、「やりたいこと」探しを妨げる5つの間違いの一番最初に出ているじゃないですか!!

間違い①
「一生続けられること」でなければいけない

え、ダメなの!! そして、

「1つの「やりたいこと」に固執し続けるのは、もはやリスクでしかありません。

と書かれている(涙)

でも、たしかにそうで、僕の場合もやりたいことは、そのときそのときで変わってきた。それがそのとき一番やりたいと思っていたことだったからだ。

いつの間にか、継続できるもの、長く続けられるものが、本当にやりたいこと=使命・天命 みたいなものだと勝手に思い込んでいた自分に気づかされた。そのときそのときで変わっていい=「今一番『やりたいこと』」をやっていいと自分に許せることができたことで、とても心が軽くなった。

もうひとつ大きな間違いというか、たしかにそうだなと思ったのが、

間違い④
見つけるには「たくさん行動する」しかない

だって、そうでしょ! と僕は思って、多くの人たちにも行動することの大切さを話してきたのだけれども、

「『やりたいこと』が分からない」と感じている時にやるべきなのは選択肢を増やすことではありません。僕たちはもう十分すぎるほど選択肢を手に入れています。
 必要なのは、「選択基準」を磨くことです。

たしかにそうだ! と思った。

特に僕の場合は、選択基準と選択肢というのをごっちゃにしていたのだ。選択基準を磨くため、培うためにも行動して、自分の反応をみること、つまりは自己理解することが大切だと思っていたのだが、そこまでうまく言語化することができていなく、そのまま行動することが善と思い込んでいたので、これは言語化されることで、かなりスッキリすることができた。

「やりたいこと」とは何か? ほとんどの人は「やりたいこと(とは)」を言語化できていないからみつからないのだ

『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』の著者、八木仁平氏がすごいなと思うのは、この言語化力。定義力と言ってもよいのではないかと思うのだけれども、一見、何気ない言葉をとてもわかりやすい言葉で言語化しているところがすごいな、と思うし、その執念深さはいい意味でど変態だと思った。これほどまでに言語化にこだわるのはほんと執念としか思えないのである。いや、むしろ、やさしさなのだろう。それは他者へだけでなく、自分への。

一見、やりたいことってやりたいことでしょ? で、それ自体はもう意味の通じる言葉として世間一般で使われているけれども、でも、この言葉をしっかりとわかりやすい形で定義しているところが、この本の最大のポイントなのではないか、と思うのである。

多くの自己啓発本には、好きなことをやり続けていたらそれがお金になるとか、好きなことと得意なことの掛け算が大切だとか、好きなことで人の喜ぶことをしましょうだとか、色々と出てくるけど、彼の定義は、

好きなこと×得意なこと×大事なこと=本当にやりたいこと

一見、言葉だけみるとあたりまえのことでしょ、と思うかもしれないけれども、でも、やりたいことを考えるときに、

好きなこと×得意なこと

好きなこと×大事なこと

好きなこと×お金になること

だったり、何かが不足している場合が多い。

この本の中でも、

好きなこと×得意なこと=やりたいこと

と定義されており、でも、そこに「大事なこと」が欠けているということを指摘している。

ものすごくあたりまえのことだけれども、「本当にやりたいこと」をこれだけ、シンプルにわかりやすく定義した人はこれまでにいただろうか? とこれにはすごく感動した。

ここまできたらもうみんな、ああ、もうこれなら「やりたいこと」をみつけられるかも! と思うのではないかと思う。でも、それがわかったとしても、僕もよく陥ってしまう落とし穴があるのだ。

本当に「やりたいこと」をみつけるには順番がある

言語化できていなかったとしても、なんとなくこの3つのキーワードが「やりたいこと」につながっていると多くの人たちは感じているのではないだろうか。でも、みつからない。それはなぜか?

そこには、「やりたいこと」をみつけるための順番があるから!

その順番を間違えてしまうと、好きなことも、得意なことも、大事なこともわかっているはずなのに、「やりたいこと」がみつからないというジレンマに陥るのだ。

本の中には、自己理解メソッドのルールというのがでてくる。

①「好きなことで生きる」は間違い
②「好きなこと」の前に「得意なこと」から見つける
③「細かい実現手段」は考えてはいけない

自己啓発マニアの人であれば、③あたりはふんふんそうだよね、と共感する人も多いのではないだろうか。よくハマる落とし穴である(きっと)。

でも、①もダメなの? これ結構ハマってしまう人が多いのではないだろうか? 人の心情を考えると、みんなできれば文字通り「好きなことで生きたい」と思うから。

そして、②については、えっ、どうして? と思う人もいるだろう。でも、これも本書を読んでいくとそうだよね、と理解することができると思う。

なぜなら、この本は、「やりたいこと」=「やりたい仕事」を中心にして書いてあるからである。多くの人たちが、自分のやりたいことを仕事にしたい、やりたいことで収入を得たいと思っている中で、この著者はそこに焦点を当てていることも大きなポイントだと思う。

なので、単純にやりたいことをみつけるという本ではなく、やりたいこと=やりたい仕事を見つける本なんだ。実は。まあ、ビジネス書として売られている時点で、みんなそれを期待して探していると思うので、そこは大きな認識の差異はないと思うが、でも、そのポイントがあるからこそ、こういう順番や体系で書かれている、ということを認識する必要があると思うのである。

ただ(仕事にならなくてもいい)「やりたいこと」をみつけるのであれば、極端な話、順番は無視していいかもしれない。でも、お金になる、仕事になる「やりたいこと」をみつけたいというのであれば、この順番で探すのがとても大切なのだ。

ここにも彼のこだわりを感じるし、彼が自分で得意だと言っている体系化というのがものすごく生かされていると思うのだ。本当に変態だなと思う萌えポイント!笑

体系立てて考えるというのは、一見できそうで、とても難しいこと。ものすごい数のトライ&エラーが必要ではないかと思うのである。あらゆるパターンを考えてその中で一番いいものを選んでいるわけだから、その思考実験は壮絶なものだったのではないかと(勝手に)思うのである。

(まあ、そこまで考える必要はないと思うけど、僕の場合は、似たような思考パターンのところもあるので、これがどれだけ大変なことか、というのを想像してしまうのだ苦笑)

でも、なんとなく、順番というのがとても大事だ、というのは伝わったかな、と思う。

この定義と順番があるからこそ、体系化されて、多くの人たちが自分の「やりたいこと」をみつけられる「公式」へと昇華されるのである。

"頭で考えて"「やりたいこと」探しを終わらせよう

多くの人たちが自分のやりたいことがロジック(論理的思考や頭で考えること)でみつかるわけないと心のどこかで思っているのではないだろうか?

僕もそう思っていた方で、いくら多種多様なビジネス書、自己啓発本を読んでも「やりたいこと」探しを終えることができなかったし、それに、多くの自己啓発本には、行動せよ、ということばかり書かれているからである。

ここでも、間違いに気がつく。

間違い②
やりたいことを見つけた時には「運命的な感覚」がある

何かすごい天啓みたいなものでなくても、何かそれだとわかる感覚があるのでは? と思っていないだろうか? 僕はまさにそういうタイプ。きっと何か直感みたいなものがはたらくのだろうと。なので、どこか「ロジック」だけではみつからないもの、と思い込んでいたのである。

もちろん、直感でみつける人もいる。それこそ、これまでの自己啓発本を書いている人たちの多くは直感でみつけられたタイプなのではないだろうか。だから、僕もそうだし、この本の著者も直感ではみつけられなかった。この本の著者に行動力がなかったわけではない。あまり本人の成功談を書いていないところもこの本のミソだな、と思うのだけど、でも、人付き合いという弱点を克服するためにヒッチハイクを100回やったという記載があり、頭だけで考えていて、行動してないわけではないのだ(というか、行動力あり過ぎでしょ!笑)

余談だけど、ブログで月100万円稼げるようになったというのは、羨ましいというか、やっぱり彼には才能があったのでは、自分には無理だ・・・とへなちょこな自分なんかは一瞬頭をよぎ流のだけど、でも、そこは彼の言う通り、人それぞれが本当に「やりたいこと」があることを信じて、そして、彼と比較することなく、自己理解に取り組むことが大切なのだと思う。
(でも、月100万円ってすごいよね!!笑)

「やりたいこと」探しを終わらせるとは

「『やりたいこと』探しを終わらせよう」という言葉がこの本にはたびたびでてくる。この本のメインメッセージでもある言葉だが、「やりたいこと」というのは変わってくるし、また、本書にも書かれているように、「やりたいこと」に近づけて行くことが大切なのだと思う。

なので、1回ワークをやってみて「これだ!」と思っても、実際にやってみたら、「あれ?なんだか違う?」「うまくいかない!(仕事にならない!)」ということもあるだろう。でも、そのトライ&エラーが大切で、その先に、きっと「やりたいこと」を続けられる自分なりの仕組みをつくることができるのではないかと思うのである。そして、それこそが「自己理解」なのではないだろうか。

自己理解は、永遠に続くもの。歳を取れば、色々な経験を積めば、自己は変わっていく。そして、周りの環境もどんどん変わっていく。

でも、自己理解や「やりたいこと」の本質は変わるものではない。きっと自分では気がつかないパターンみたいなものがあると思うのである。だから、もし、また自分の「やりたいこと」がわからない、という状態になってしまっても、またこの本に戻ってくることができるというのも、とても大きな存在に感じる。

その時、その時代にだけ使えるものではなく、何度も何度も原点に戻れるもの。そういう本は、そう多くはない。

だから、僕たちは自分を見失った時にわざわざもうインドへ行く必要はない!笑せっかくなら、「やりたいこと」をやるためにインドへ行こう!

終わりに

僕も著者の人生の目的のように、自分の人生に「夢中」になれる人が一人でも増えたら嬉しいな、と思いこの文章を書いてみました。

本当に素晴らしい本をありがとうございました。

僕もどんどん「やりたいこと」をやって、人生に「夢中」になっていきたいと思います。

雪のふる冬の北海道より愛と感謝をこめて。

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