見出し画像

創造性の源泉はどこにあるのか?

彼の創造性の源泉はどこにあるのか? それを垣間見ることができる生きた哲学書

【観たこと。読んだこと。聴いたこと。】
批評・レビューというよりも、作者・読者・視聴者へ応援メッセージ送りたい。そんな想いで綴ったエッセイ。

彼の創造性の源泉はどこにあるのだろうか? どうしたらその創造性の源泉にアクセスすることができるのだろうか?
この本は、それを垣間見ることができるまさに生きた哲学書と言っても過言ではないのではないだろうか。今彼が感じていることが、まさに目に見える形になって現れている。そこに彼の生きた哲学を感じるのは僕だけではないだろう。

科学者であり、パーソナルコンピュータの父と言われるアラン・ケイは、「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ」と語った。

高城氏は、まさに少し先の未来がみえていることは間違いない。そして、アラン・ケイが言うように、僕たちにはまさに彼は「それを発明」すらしているのではないか、とも感じられる。

じゃあ、どうしたらその発明が生まれるのか? そもそも、どうしたら少し先の未来をみてみたいと思うのだろうか。多くの人たちは、今や過去に流されてしまい、未来を予測することができない。予測しようと思っても考える余裕はなく、どうしたら予測できるかという方法もわからない。そもそも、未来を予測したいというモチベーションさえ失われてしまっている。それでも、心のどこかで未来を知りたいと思っていることは間違いない。なぜなら、だれもが幸せに生きたいと願っているのだから。

じゃあ、どうしたらいいのか。
きっとその答えにつながるのが、一貫してこのツールの制作や行動の哲学にもなっている「手で持てるモノだけ」にすること。
それなんだろうと僕は思う。

そんなことで創造性が生まれたり、未来が予測できるようになるのか? と思うかもしれないけれども、でも、僕たちはあまりにも不要なものを持ちすぎているのだ。それは物理的なモノだけではなく、頭の中にあるモノも。それは常識だったり、既成概念だったり、自分が自分でつくってしまった限界だったり。

そういうものを全て手放して、自由になるためにも、そして、この激変する時代を楽しんでいくためにも、サバイバルできるようになることが大切なのだ。彼はもう何年も前からサバイバルという言葉をキーワードとしている。
そして、そんなサバイバル時代を生き抜くために必要なことが、「手で持てるモノだけ」にすることなのである。

素晴らしいツールの数々、リアリティをありありと感じる美しい写真・・・。でも、この本から、そして、彼の生き方から一番感じるのは、ないものはつくれとか、発明しろとか、映像の民主化を先取りしろとか、そういうことではなく、「クリエイティブであれ」ということなのではないか、と思うのである。

そのための一番の方法が「手で持てるモノだけ」にすることであって、そのために生まれたのがNEXT TRAVELER TOOLSたちなのではないかと思うのである。

彼のつくったツールを使いこなすのもよし、彼と一緒に新しいなにかをつくるのもよし。でも、彼の一番の楽しみは、きっとあなたが、新しい地平をみつけて、そこへ飛び込んでいくことなのではないだろうか。そして、そんな人たちがたくさん現れる世界。そんなことを彼は望んでいるのではないかと思うのである。

最後は彼(店主)の言葉で締めたいと思います。
「あたらしい地平を目指すクリエイターの皆様にご武運を。」

NEXTRAVELER FILMS&TOOLS 未来につながる創造的ツールと使い方 (NEXTRAVELER BOOKS)』高城剛著

ここから先は

4,288字 / 2画像
過去の記事がすべて読めます!!

人生は不思議(あたりまえ)なことばかり。 不思議を知り、それについて考える。 考えるほどに、人生は味わい深く、面白い。 週刊エッセイ(メル…

A world where everyone can live with peace of mind🌟