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海外に出てくる日本の若者を見ながら思うこと

こんにちは。
元大手進学塾トップクラス担当講師で、
現在はニュージーランド在住の受験&国際教育コンサルタントのTakuです。

最近本当に多くの若者が、
自分たちの居場所を求めて海外へと、
出かけていくようになりましたよね。

本当に良い傾向だなと思いつつも、
実際に海外でやってきた日本の若者を見ると、
不安になることもたくさんあります。

そこで今日は今急増している、
海外に出てくる日本の若者を見て、
私が思うことについて語ってみたいと思います。


日本に見切りをつける若者

とどまることを知らない円安の広がりと、
伸び悩む実質賃金の後押しを受けてか、
若者の目が今海外に向けられています。

この記事にも書かれている通り、
ワーキングホリデーで海外に出稼ぎに行く若者は、
昨今急増している状況になっています。

それもかつてのように学びと遊びを中心に、
海外でも働く経験をすると言う形ではなく、
就労目的として来ている若者が多い。

また留学生の意識も変わってきており、
留学後に日本に帰国せずに、
留学先に進学するケースも増えてきました。

彼らに共通してある意識は、
日本に対する深い失望感です。

長く日本に住んでいる大人にとっては、
日本ほど良い国はないと若者に、
伝えたい気持ちはよくわかります。

でも若者たちから見れば今の日本は、
どんなに住み心地が良かったとしても、
未来に希望が持てない状態です。

昭和や平成の時代のように、
自分たちがより豊かになっていけると言う実感を、
持てない社会になっている。

それは成長期の日本を生きてきた、
私たち親世代には理解できない、
今の若者世代特有の感覚なのかもしれません。

その危機感を共有しない限り、
より多くの若者が日本に見切りをつけて、
海外に出て行ってしまうでしょう。

懸念される人材の海外流出

https://news.yahoo.co.jp/articles/5fd4030d2d4635852df2ebb2606a17340e93b235

心配すべきは若者が、
海外で働くために出ていくだけではなく、
その後帰ってこなくなると言う点にもあります。

こちらの記事にも書かれていますが、
5年以内に海外に移住したいと言う若者の割合は、
実に40%以上です。

さらにこのような若者のうち約半数が、
永住したいと考えているのです。

つまりこのアンケート調査によれば、
5年以内に海外に移住して、さらに移住したい若者が、
25%もいる計算になります。

若者の4人に1人が移住する未来。

それは日本と言う国の未来そのものが、
見通せなくなるといっても決して、
過言では無いのではないでしょうか。

そして、こういう若者が今後増えれば増えるほど、
日本国内で今加熱する中学受験の価値は、
再検討されていくに違いないでしょう。

ますます二極化する出稼ぎ層

これまで見てきたようにたくさんの若者が、
日本に見切りをつけて海外に出ていくと言う選択を、
これからますますしていく可能性があります。

それは残念ながら日本と言う国が今後しばらく、
成長に転ずる可能性がほとんどないからです。

少子高齢化と言う病が進行し、
日本と言う国の土台を虫歯みつつあります。

減少する労働人口に対して、
増え続ける高齢者の割合が若者を、
どんどん追い込んでいくと言う構図が固定化。

そしてそれが今後好転していく見込みは、
残念ながらほとんどないでしょう。

少なくても私たちの子供が生きている間に、
親世代が体験したような高度成長を体験する事は、
ほとんど夢物語だと思います。

それを知ってか若者たちは、
海外に目を向けているのですが、
実際に海外で見ていて懸念点もあります。

それはあまりにも無知で準備不足な状態で、
海外に勢いだけで出てくる若者が、
後を絶たない状況だと言うことです。

例えば、私の住むニュージーランドにも、
大量のワーキングホリデーが来ていますが、
彼らの大半は語学力も職歴もほぼありません。

地元の日本人が主催しているFacebookグループには、
仕事を求めて投稿する若者が大勢いますが、
その内容を見るとため息しか出ません。

英語がほとんどしゃべれず、
職歴も数年のバイト経験しかない若者が、
体力と気合だけを自慢している…。

一体どこの国に言葉もしゃべれず、
働いた経験も充分でない労働者を、
雇う経営者がいるでしょうか。

そんなことすら理解できずにやってきて、
現地について仕事がないと嘆いている姿を見ると、
大丈夫だろうかと言う不安しか湧いてきません。

一方で、極めて計画的に海外へと、
移住してくる若者も少数ながら存在します。

彼らは十分な学歴(学校歴ではない)を取得し、
日本国内で関連する十分な職歴を積んだ上で、
ワーホリビザを使って渡航してきます。

もちろん英語力についても、
ビジネスレベルまで引き上げてくるので、
現地でいい仕事を得て行きます。

そのまま労働者をサポートされ、
永住権を得ていく人もたくさんいます。

こうした若者に見られる極端な2極化も、
海外で暮らしながら見ていると、
心配に思える懸念点です。

ここまで行かなくても最低限、
海外にできてくる若者には英語力と職歴ぐらいつけて、
渡航してくるべきではないでしょうか。

気合と体力で勝負しても、
結果は悲しい位はっきりしているのですから。

そして何よりも、
私たち親世代が理解しておくべき事。

それは海外で暮らすと言う選択が、
普通になる未来がもうすぐそこまで、
来ていると言うことです。

その時子供たちに必要なスキルを、
どのような教育でなら身に付けさせられるのか、
もう一度再考する時が来てるように思います。

まとめ

さて、いかがだったでしょうか。

急増する若者の人材海外流出は、
これからもしばらく続くことでしょう。

日本国内では昭和から続く受験制度が、
ますます熱を帯びているようですが、
それはこの流れに沿うものでしょうか。

世界が大きく変化している今、
私たちを親世代の教育館もそれに合わせて、
大きく変化していく必要があります。

思考停止に陥って、
受験しか目に入らない状態にならないように、
広い車を持ち続けたいものですね。

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