Takumin

もともとはソフトウェアエンジニアそれもOSとかバックエンド、IoTを含むハードウェア制…

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もともとはソフトウェアエンジニアそれもOSとかバックエンド、IoTを含むハードウェア制御などの仕事を某アメリカ企業で25年ほど。オーディオ・ビデオ好きが高じて、今はエストニアのタリンで映像音響音楽系スタートアップ。

マガジン

  • エストニアで急性心筋梗塞

    2023年2月に、エストニアで救急搬送されました。急性心筋梗塞でした。これは、なにが起きたか、どうなったかの記録と、どうして起きたのかの考察です。あくまで個人の印象と意見に過ぎませんが、参考になれば幸いです。

  • エストニアって、どこ?

  • Sync Controller - 完成までの道のり

    • 16本

    映像・音響の同時多拠点収録・配信などに便利!?な Sync Controller というハードウェアを開発しています。βテストを始めたので、開発・評価・ブラッシュアップをこのマガジン上で。

  • ソフトウェア・エンジニアリング

最近の記事

いろいろ応用可能な「モジュールオーディオ」コンセプト

似たようなコンセプトも今までも多数ありましたが、 という方針でいこうかなと。今現在、どんなモジュールがあって、今後どんなものを作っていきたいかをnoteにビジネスプランとしてまとめておく、かどうかは別としてw、ゆるーい製品開発計画です。 で、このモジュール群は、組み合わせて音響機器完成品として供給する以外に、モジュール単体でもリリースする予定(ディストリビューションチャネル未定)。自作したい人や既存の製品そのほかに機能を付加したい、という需要にこたえます。 アナログ系4

    • 5.1チャンネル音声付きDVDのオーサリング

      ほぼ自分メモすぐやり方を忘れるので。 いつものようにピアノや声楽などのクラシック系演奏会を、3カメの動画とともに、 マルチチャンネルで収録(Zoom F8n Proを使用、マイク 6ch + PA/一部ソロ) Nuendo 12で5.1チャンネルのバスに振り分けつつ音編集(EQ、控えめリバーブ、PA音声コンプ、一部ノイズ除去) バスから5.1ch WAVでmixdown Davinci Resvoleにインポートし、カメラスイッチング後の絵と合わせる 映像は108

      • 最近の収録・配信機器構成

        最近は、出張収録・配信は、ほとんどお仕事としてはお請けしていないのですが、長年のお付き合いでどうしても、という一件があり、以下のような機器構成で臨んだ。 内容は、ピアノ発表会 + オペラ歌手による30分のミニコンサート、というもの。合わせて6時間という長丁場。配信は機材が軽くて済むATEM mini Proにしたかったが、気温も高いしとにかく長時間なので安定性を重視してATEM Television Studio HD + Web Presenter HDという構成。音声収

        • Dolby Atmos対応モニターコントローラーの製作

          なにするもの?Dolby Atmos Music 「制作」をめぐる状況 Dolby Atmosって聞きなれない人はすみませんちょっと置いといて、映画好き、あるいは「ホームシアター」に興味がある人なら聴いたことはあると思います。 もともとは「サラウンド」などのテクノロジーを開発した上記の Dolby Laboratories, Inc. という会社が映画館の音響向けに開発した技術なのですが、数年前からこれを音楽にも応用しよう、ということで、立体感のある音楽が、主に音楽サブ

        いろいろ応用可能な「モジュールオーディオ」コンセプト

        マガジン

        • エストニアで急性心筋梗塞
          6本
        • エストニアって、どこ?
          12本
        • Sync Controller - 完成までの道のり
          16本
        • ソフトウェア・エンジニアリング
          1本

        記事

          エストニアで急性心筋梗塞・闘病記(完結編)

          一応、 エストニアで急性心筋梗塞・闘病記(3)|Takumin|note の続きではありますが、実は今回闘病記を書こうと思ったのは、この完結編の内容を書きたかったから。つまり、 いままでは前ふり ですごめんなさい(笑)。 心筋梗塞発症前はどんな健康状態だったのか 2020年の初めに(数値的に)かなりひどい糖尿病を発症していたことに気づき、幸いなことにまだ合併症はほとんど出ていなかったので、最低容量のインシュリンと投薬と、鬼のような食事制限でかなり「正常値」に近いと

          エストニアで急性心筋梗塞・闘病記(完結編)

          エストニアで急性心筋梗塞・闘病記(3)

          エストニアで急性心筋梗塞・闘病記(2)|Takumin|note の続き。 Day 7 - ICUから一般病棟へ 朝のルーチンが終わると、7時半のシフト交替時に例の「ジョジョ」お母さん看護師さんがやってきて、「覚えたての日本語を話せてとても楽しかった」「もうICUには来てほしくないけど、でもさみしいわ」的なことを言ってお別れ。まあすでにICUの中ではいちばん長く滞在していたのは間違いない、けど…。いろいろ親切に教えてくれたし、夜更かししてSNS見てると「ネロ!」と叱られた

          エストニアで急性心筋梗塞・闘病記(3)

          エストニア・デジタル医療システムの実際

          エストニアに長期滞在を始めてから、医療関係のデジタル行政についても調べては居たのだけれど、なにせ実際の医療記録や処方箋がないので実感しづらかった。でも今回システムの主要部分を始めて「体感」することができた。以下に紹介したい。 まずこれが、エストニアの「患者ポータル」 Digilugu サイトだ。 ここに、各人が必ず持っているエストニアIDカード(マイナンバーカードの元祖)とカードリーダー、またはそれに紐づいたスマホアプリの "SmartID" などを用いてログインする。ロ

          エストニア・デジタル医療システムの実際

          エストニアで急性心筋梗塞・闘病記(2)

          エストニアで急性心筋梗塞・闘病記(1)|Takumin|note のつづき Day 4 - '目覚めよと呼ぶ声が聞こえ' 「オキロ!」 まだ視界がどうもうまく見えない上に、前夜、悪夢の連続でまだ意識がクリアになっていない病床の朝、突然の日本語!?にびっくりして目を開けると、シフトが変わったらしい担当看護師さん。でも口調とは裏腹ににこにこしている。 「身体を拭くからすこし横に転がってね」 と英語で言った後に、 「◆○%#&?」 と英語はもちろんエストニア語でもロシア語で

          エストニアで急性心筋梗塞・闘病記(2)

          エストニアで急性心筋梗塞・闘病記(1)

          Day 1 その日、朝からとにかく眠かった。前日はよく眠ったと思うのだけれど、起きてからも眠くて眠くて。熱を測ってみたが平熱。特に痛いところもないしおなかも壊していない。糖尿病になってからはご飯を食べた後はよく眠くなるが(30分ほど仮眠をとることも多いが)、この日はそういうレベルの眠さじゃなかった。 Facebookでは という書き込みをしている。 とはいえ、翌々日に仕事先の人が自宅スタジオを訪問する予定になっていたので、段ボールなどを折りたたんでまとめて、階下のごみ

          エストニアで急性心筋梗塞・闘病記(1)

          エストニアで急性心筋梗塞・救急搬送

          以下は救急隊記録による時系列(一部加筆修正): 16:25(*1) - 肩の痛みと胸の強い締め付けを経験した。すぐに近所に助けを求めに行った。左肩の痛みは突然襲ってきて、あまりの激痛に近所の人に「すぐに救急車を呼んでくれ」と頼んだ 16:31:10 - 救急隊KOPLI 933分団出発 16:39:55 - 現場到着 到着時、患者はベッドに横たわって横向きに。胸部中央の激しい痛みと、そこから放射状に広がる痛みを訴える。 16:44 - 血圧 112/79、脈拍80、呼

          エストニアで急性心筋梗塞・救急搬送

          デジタルオーディオの進化 (2) - ΔΣ(デルタシグマ)変調

          いろいろ調べていくうちに、とってもわかりやすい説明のサイトをみつけてしまいました。正直これ以上にわかりやすく解説できる気がしませんw ΔΣ型ADコンバーター | 東芝デバイス&ストレージ株式会社 | 日本 (semicon-storage.com) もともとはパワーグリッドシステムの技術解説の一部のようですが、非の打ちどころがないです。 で、結論だけ書くと、ΔΣ変調によって、量子化ノイズが減る→変換精度を高くすることができる。つまり元のアナログ信号にとても忠実な変換がで

          デジタルオーディオの進化 (2) - ΔΣ(デルタシグマ)変調

          SyncController Reboot (1)

          さて、基幹デバイスだった mbed LPC1768 の入手難により、1年近く開発停止していた本プロジェクトですが、やはりないと不便!という局面がいくつかあり、開発を継続することとしました。とはいえ、基幹デバイスはもうほとんど製造中止?とも思われるし、ほかのプラットフォームに乗り換えたところで流通在庫がどのくらい担保されるかが相変わらず未知数。なので、もっとシンプル化できないかを考えたい。 必要な機能とは そもそもSyncControllerが必要だったのは、 複数の映像

          SyncController Reboot (1)

          欧州議会による「テロ支援国家指定」の意味

          日経新聞のこの記事で報じられていますが、 わりと記事中ではさらっと触れられているだけですが、欧州に住んでいる人間として、私はもうすこし大きな意味があるように感じています。まず、 EU域内に対して これは散々報じられているから周知だと思うのですが、EUの中でドイツがロシア産天然ガスをはじめとするロシアの資源、それに輸出先として自動車産業をはじめたくさんのビジネスがそこに投資し依存をしており、自動車関係などはほぼ撤退・投資中断・様子見しているものの、医薬品関係などはまだかな

          欧州議会による「テロ支援国家指定」の意味

          ライブ配信とHDMI-USBキャプチャに関する技術的メモ

          ほぼ個人メモです。わすれちゃうので。 Facebook LiveとYouTube Liveへ、HDMI-USBキャプチャを使用して配信する場合 Facebook Liveはフレームレートのずれにゆるく、29.97fpsを30fpsとしてRTMPしても、サーバー側で音と同期を(適当に)取ってくれる。 YouTube Liveはタイムスタンプ見てるのか、29.97fpsのソースを30fpsとしてRTMPすると、ブチブチ途切れ気味の音になる(タイムスタンプ単位で同期をとって

          ライブ配信とHDMI-USBキャプチャに関する技術的メモ

          DSP版フォノイコライザ (3)

          そういえば続きを書き忘れていた。 これ、 DSP版フォノイコライザ (2)|Takumin|note の完成後、なんかまだ「できることをやってない」感があって、それはなんだろう、としばし考えていたのだが。 そうだ!DSPで細かくフィルタをいじれるのなら、アナログレコードの「標準原器」を使って、カートリッジも含めたエンド-to-エンドの特性をそろえちゃう!ってことが可能なはず。 いまどきだともうスタジオやPAなどではごく普通の方法です - 基準信号を流して、それを測定

          DSP版フォノイコライザ (3)

          デジタルオーディオの進化(1) - オーバーサンプリング

          Facebookでちょっと面白い議論をしたので、それから派生させて、デジタルオーディオの進化についてちょっと考えてみました。実はデジタルオーディオも、中身は何度も変わってきているんですよね。その辺をちょっと掘り起こして振り返ってみたいと思います。 音楽をデジタルでレコーディングするのを始めたのは、実は日本が初めてです。1972年のことです。 世界初のデジタル録音はデノン | Denon 公式ブログ もともとデンオン(現デノン)はNHKの放送用音響機器も開発しており、今で

          デジタルオーディオの進化(1) - オーバーサンプリング