新規事業をリブランディングのみでピボットした話(s-dev talks 〜サービス開発勉強会〜 #4 「ピボット」登壇レポート)
この記事は、2018年10月25日に作成された記事です。
記事中に出てくるサービス「フィークル」は現在終了しています。
こんにちは、UXデザイナー兼プロダクトオーナーの八尾です。
一気に寒くなってきましたね。風邪には気をつけましょう。(風邪ひいた)
さて、私は2018年1月から新規事業のフィークルでプロダクトオーナーを務めています。
フィークルはリリース初期にリブランディングによるピボットを経験しています。先日、その内容を、s-dev talks~サービス開発勉強会~ #4 「ピボット」にて発表しましたので、発表内容についての記事を書きたいと思います。
どのようなピボットだったか
今回のイベントのテーマはピボットでした。フィークルもピボットして現在の姿になっているのですが、フィークルは、提供価値・解決する課題を変更し、サービス仕様は変えずにリブランディングのみでピボットしています。
リブランディングでのピボット
フィークルは、初期リリースの時点では、
課題:フリーランスの資金繰りにまつわる不安
提供価値:報酬の早期支払
サービス名:スグフィー (由来:すぐフィーが支払われる)
タグライン:請求したら、すぐ報酬。
としていました。
しかし、リリース後、定性調査で得た洞察をもとに、
課題:支払いにまつわる不安
提供価値:報酬を確実に受け取れる支払保証
サービス名:フィークル (由来:フィーがちゃんと来る)
タグライン:報酬を、ちゃんと受け取れる安心。
と、より感情的なものへと捉え直しました。
課題設定は変更したものの、現状のサービスで解決できている部分も大きかったので仕様の変更は行いませんでした。
ピボットの詳細な経緯については、
に詳しくあり、登壇資料にも載せているので記事内では割愛します。
ピボットしてどうなったか
1.ソーシャルでの反応が変わった
まず、早期支払という金融的な雰囲気から、安心という感情的な雰囲気を出したことで、サービスに対する反応が変わりました。載せているのは一部ですが、実際傾向としてはこのようになっていました。
2.普段考える問いが変わった
サービス改善をしていく上で、何を問いとして持つか(何を改善しようとするか)は非常に重要だと思っています。
何を改善するかは、解決したいユーザーの課題や提供したい価値に紐づいてくるものなので、ピボットに伴って変えられたのは非常に大きかったと振り返っています。
3.事業の優先順位が変わった
改善しようとするものが変わると当然改善策の優先順位も変わります。
この優先順位の変化が少しずつサービス全体に影響し、最終的にはサービスの将来像が大きく変わっていくことになります。
新規事業のピボットにあたっての学び
1.ピボットや作り直しをイメージして低コストでリリース
初期プロダクトのスグフィーは実装期間約1ヶ月でリリースしています。コンセプトの検証のためのリリースだったので低コストでリリースしました。そのおかげで、「ここまで作ったのに作り直しか、、」というサンクスコストを抑えることができました。
2.数字上うまくいっていそうでも定性的な声を拾って変えていく
初期プロダクトのスグフィーは、リリース後毎月右肩上がりで成長していました。
そんな中、ユーザーインタビューを繰り返し行ったことで予期していなかった価値に気づくことができました。
3.リブランディングのみでもサービスの価値は大きく変わっていく
今回のピボットではサービス名をはじめとしたブランドのみの変更でしたが、上述のようにサービス改善の優先度が変わったので、プロダクトが今後提供していく価値や体験は大きく変わっていきます。
現状の仕様は大きく変わらなくても、長い目で見ると全く違うプロダクトになっていく実感があります。
イベントでの登壇資料
当日の資料はこちらです。ぜひご覧ください。
最後に
いかがでしたか?フィークルはデザインの力でピボットし、今後もユーザーの課題を解決するためにデザインの力を最大化させていきます。d
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